中学生のお子様を持つお父様・お母様。お子様が男の子でも女の子でも、やはり中学生とスマホというキーワードを聞くと「頭が痛い・・・」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中学生の子供がいるのだけれども、スマホを持たせるべきかどうかお悩みだ、という方はとても多くいらっしゃいます。

しかも、話を聞いてみるとどうやら学校の友達がスマホを持ち始めたようだ、という情報も入ってきたりしていて、親としてはやはりスマホを持たせなければならない時期だと決断されることもあるでしょう。

そこで今回は、中学生にスマホを持たせる際にルールを決めておくと、何かと便利かつ、安全にスマホを使わせることができる!というテーマでルールの決め方やおすすめの指導方法についてご紹介していきます。

中学生のスマホ所持率はどれくらい?

そもそも中学生の現時点でのスマホ所持率はどれくらいなのでしょうか。

この答えは2016年に行われたMMD研究所による調査で答えが出されています。

現時点で中学生がスマホを所持しているいわゆるスマホ所持率はおよそ40%となっています。

2016年の調査ですから、現時点でもう少しその割合が増えているかもしれません。

とにかく、少なくとも10人に4人はこのスマホを持っているということになります。

その他、通話機能を持たないiPodやタブレットなど、さまざまなデバイス、さらに、パソコンなども含めていくと中学生のオンライン接続率というのはかなりの割合になってしまうのではないでしょうか。

ここまで来ると授業の情報交換や、様々な中学生同士のコミュニティなどのことも考えていくと、お子様にスマホを持たせた方が良いのではないかという考えに至るのではないでしょうか。

ただし、まだ中学生ですから、学校サイドはスマホを持ち込むことはNGというところが、ほとんどでしょう。

学校方面など、いわゆるオフィシャルには中学生がスマホを持つことはあまりよしとはされていないのが現状です。

高校生くらいになると、学校によっては携帯の持ち込みもOK、スマホの持ち込みもOKというところが増えてきますが、中学生のうちはトラブル回避のためにも親御さんのある程度の介入が必要です。

スマホで依存しないようにルール決めを徹底的に行おう!

とはいうもののやはり中学生という年頃ですから、何か様々なトラブルに巻き込まれてしまったり、日夜ニュースで世間を騒がせているような状況になってしまう可能性だって考えなくてはなりません。

そこでお勧めしたいのがスマホで依存をしてしまわないように、また、あらぬトラブルを起こしてしまわないように、スマホに関するルール決めを徹底的に行ってしまうという方法です。

ただし!

がんじがらめにしてしまってはお子様の反発を呼ぶだけですし、今のお子様はインターネットから様々な情報を取得することができることから、あらぬ方法でそのセキュリティを突破してしまうケースも考えられます。

そこでお子様にまずは、納得してもらった上でスマホ利用に関するルールを設定するというのが何よりも肝要となります。

理想は、

「徹底されたルールが決まっているにもかかわらず、お子様がそこに息苦しさを感じない」

という状況です。

このような状況になっていれば、そのルールをいかにしてくぐり抜けるかということにも考えが至りません(そもそもルールに納得していて突破する必要が無いか、突破するリスクに対して得られるメリットが少ない)し、特段ストレスが溜まるということもありません。

日本国内では「がんじがらめ」にルールを決めてしまって、スマホのルールを守らなかったから没収!といったような、どちらかというとネガティブな教育方法が主流ですが、アメリカやヨーロッパなど諸外国では、どちらかと言うとポジティブです。

つまり「この決まりを守ることができたらあなたを信頼してより自由度を増やしてあげます」というような、言わば「報酬型」のような教育を行っているケースもあります。

まず、こういったルールについては様々考えられますが、基本的には参入障壁の低いルールから設定していくと、やはりお子様には取り組みやすいのではないでしょうか。

例えば親御さんが率先して、ご自身のスマホが鳴った時に「○○さんからメッセが来た」とか、電話が鳴った時に「○○さんから電話が来たからちょっと出るね」といった形で相手が誰であるかを家族に宣言するような雰囲気づくりをしても結構です。

これにより、お子様も何となく「○○から連絡が来た」と、宣言してくれるようになるのが狙いです。

食事中に関してはスマホを触らないようにする雰囲気作りも重要です。

ただし、ここもチェックポイントなのですが、ご飯の時にはスマホを触っちゃダメ!というようなネガティブな方向に持っていくと反発を産みやすいため、食事中にスマホを触るとスマホが汚れてしまうよね、または、スマホを見ながら食事をすると食べた気にならなくてお腹がいつまでもいっぱいにならないから、ついつい食べ過ぎて太っちゃうよ?というような少しトリッキーな方法で攻めて行くのもおすすめです。

また、ルールを設ける時にはその理由をきちんと説明し、納得してもらうように説得するというのも重要です。

訳も何も説明せずに、いきなりある日突然、このルールを適用するからそれに従うように!と言えばお子様だってもう中学生ですから、特に女の子の場合などは反発もしたくなるものです。

その時に「あなたが心配だから」と諭すことがありますが、この「心配だから」というのもお子様は信頼されていない感じがして大変嫌います。NGワードと言っても良いでしょう。

場合によっては、この心配だからという言葉に脊髄反射するように大きく反抗することもありますので、きちんと「いい意味」でお子様を大人扱いしてあげてください。

場合によっては、親御さんが昔このような形で携帯やインターネット利用に関してトラブルを起こしたことがあり、ひどい目にあったんだ、だからあまりおすすめできないよね、というような昔話をするのも有効ですし、ご自身にそういった経験がなければ、どなたか周りの方でそういった経験があった方の話をしてあげれば良いのです。

通信機器というのはポケベルから携帯電話、そして、スマートフォンと進化を遂げてきたわけですが、その本質は変わりません。

昔このようなことがあったというのは、今の時代にも十分に起こり得ることだということを合わせて教えてあげると、ある程度納得してルールを守ってくれるようになります。

これらの方法を上手く活用することでお子様にもそして、親子さんにも息苦しさやストレスのない絶妙なラインでのルールの取り決めを行うことが出来、結果として中学生に安心してスマホを持たせられるようになります。

中学生にスマホを使わす時間はどれくらいがベスト?

中学生にスマホを使わせる時間はどれくらいがベストなのでしょうか。

基本的には何時間までと言った杓子定規的なルールを最初から設けてしまうのは、お子様の反発及び、結果として様々な抜け道ができてしまうことから、あまりお勧めはできません。

可能であれば、最初は期間限定である程度自由に使わせておき、そこから徐々にお子様と話し合いの上で一日に使う必要な時間を算定して、その時間をルールにするとお子様にも親御さんにもストレスなく、携帯電話を利用することができるようになります。

つまり親御さん側からルールを押し付けるのではなく、お子様の意見も聞いた上で擦り合わせるという方法です。

一風変わった方法かもしれませんが、お子様の気持ちに立って考えるとこれがまた、トラブルをうまない折衷案なのです。

ちなみに、学校から帰ってくる時間を元に、1日にお子様がスマホを使えるであろう時間を考えてみましょう。

部活がない日で午後4時頃、部活がある日で午後7時頃だとすると、平日にスマホを利用できる時間は部活がある日でおよそ2時間から3時間程度、部活がない日であってもせいぜい4時間から5時間程度ではないでしょうか。

そこを考えると、スマホを使う時間が他の事をする時間を圧迫するような事さえなければ、そしてスマホにお子様が支配されないようにさえしておけば、特段1日1時間まで、のような制限をかけずとも「すり合わせ作戦」でちょうど良い時間帯を導き出すことができそうです。

やはり睡眠のサイクルや様々な諸事情により深夜にスマホを使わせるというのはあまりおすすめできません。

この深夜の時間帯に関しては眠りが浅くなるもしくは、それらしい理由をもってしてお子様から寝る時だけスマホを預かって親御さんのいるところで、のみ充電をするという方法もおすすめです。

また、携帯電話の使いすぎによる料金の高騰に関してご心配な親御さんもいらっしゃるかと思いますが、こちらに関しては特にペアレンタルコントロール、つまり保護者ロックなどをかけなくても、最近は中学生に人気のユーチューブなどの動画コンテンツを見ているとすぐにデータ使用容量が上限を超え、通信制限という形で著しく低速なモードに切り替わったり、またはネット接続そのものができなくなってしまうようなケースもありますので、ショップでキチンと設定さえしておけば、特段の心配はいらないでしょう。

まとめ

今回は中学生のお子様から、そろそろスマホを持ちたいと言われている親御さんのために中学生にスマホを持たせるならルールを決めておきましょう。というテーマでお送りしてきました。

とにかく、がんじがらめにルールを決め、守らない場合は没収!というようなネガティブな教育方法だと、思わな反発やいわゆる「抜け穴探し」をされてしまう可能性が高いため、お子様の意見も取り入れつつルールについては親御さんも遵守するような気持ちでうまく擦り合わせていくということが重要だということが分かりました。

そして、ルールを新しく追加する際には必ず事情やその背景をきちんとお子様を良い意味で大人扱いした上で伝えるというのも、有効かつ重要なポイントでもあります。

スマホは危険がある反面大変便利なツールでもありますし、お子様の安心にもつながります。そんなスマホを持つため、快適にルールを守れるような環境を構築するために親御さん側もお子様側も協力することが、何よりも重要ですよ。