そろそろ定期テストが近づいてきましたね。何から勉強すればいいか分からない、なんて方も多いと思います。そんな中で強い味方になるのが学校で配布される教科書対応のワークです。

でも、「全部解いたらOK」と思っていませんか?やみくもに解くだけでは、その効果を十分に得ることはできません。ワークは使い方次第で、勉強の質を大きく左右します。

今回は、中学生が効率よく、そしてしっかりと力をつけられるように、教科書対応ワークを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。どれも簡単に実践できるものばかりなので、今日からさっそく取り入れてみてください。

 

定期テストは教科書やワークから出る

まず大前提として覚えておきたいのは、「定期テストの多くの問題は、学校の教科書やワークと同じ、または、とてもよく似た問題から出題されている」ということです。

学校で配られる教科書対応のワークは、使用している教科書に完全に対応した内容になっていて、授業で習った範囲をしっかりとカバーしています。つまり、教科書の内容が中心となる定期テストでは、ワークを使った勉強法は信頼できる、そして効果的な勉強法です。

ワークをきちんとやっておくことで、テストに出やすい問題に事前に触れておくことができ、本番で「見たことがある!」と感じる機会が増えるのです。

 

授業に合わせて毎日少しずつ

ワークに取り組む上で、大切なことは「一気にやろうとしないこと」です。テスト前になってからテスト範囲の何十ページものワークを慌てて解くことになった…、そんな経験をお持ちのお子さんも多いと思います。これはとても時間がかかるだけでなく、学力の定着にもつながりにくい方法です。

短時間に大量の問題を解くと、それが「作業」になってしまい、ひとつひとつの理解が浅くなってしまう可能性があるからです。

理想的なのは、授業で学んだその日のうちに、その範囲のワークに取り組むこと。たとえば、数学の授業で新しい公式を学んだら、帰宅後にその公式を使ったワークの問題を数問解いてみる。英語の授業で習った文法や単語を、ワークで確認する。1日数問、10分〜15分ほどを目安に続けていけば、負担も大きくなく、無理なく習慣化できます。

毎日少しずつ積み重ねていくことで、テスト前にはすでに一通りワークを終えている状態になります。そうなれば、テスト直前は間違えたところや苦手な部分を集中的に復習するだけで済み、余裕を持ってテストに臨むことができるはずです。

また、毎日ワークを進めることで、自分の理解度を早い段階で把握できます。もし「わからない」「解けない」と感じる問題があれば、次の授業までに学校の先生やお友達に質問したり、教科書を見直したりする時間が確保できるのも大きなメリットです。

 

まずは書き込まない

学校から配られるワークを受け取ったとき、多くのお子さんがそのまま直接書き込んで使い始めると思います。ただ、実はこのやり方には注意が必要です。ワークを最初から書き込み式で使ってしまうと、後から同じ問題にもう一度取り組むことが難しくなってしまいますよね。

ワークの目的は、「一度解いて終わり」ではなく、「くり返し解いて理解を深めること」にあります。すでに答えが書き込まれていたら、新たに解き直すことができません。正しい答えが目に入ってしまえば、自分の力で考えることができず、復習効果も減ってしまいます。

そのため、ワークを使い始めるときには「まずは書き込まない」というやり方もあります。

おすすめの方法は、ノートに問題の番号を書いて、その番号に対応する答えのみを記入する方法です。ワークをコピーして、コピー用紙に直接解答を書いていくというのも有効です。こうしておけば、ワーク本体はきれいなまま残り、テスト前のやり直しにもスムーズに活用できます。

また、ノートに解くことで、自然と書く量も増え、学習内容が記憶に残りやすくなるというメリットもあります。「どうせ1回やれば十分」と思ってしまうかもしれませんが、繰り返し解くことで理解が深まり、テストでも確実に点を取れるようになります。そのためにも、「ワークは1回きりではなく、何度も使うもの」という意識を持って、最初の使い方に工夫をしておくことがとても大切です。

 

教科書を見ながら解く

ワークを解いていると、「この問題、なんだか難しいな」「何を聞かれているのかわからない」と感じることがあると思います。そんなときにやりがちなのが、無理に自力で考え込んで時間を使いすぎてしまうことです。そんなときこそ、積極的に「教科書を見ながら解く」ことをおすすめします。

ワークは、そもそも教科書の内容に沿って作られています。つまり、ワークに出てくる問題の多くは、教科書のどこかにヒントや答え、関連する説明が載っています。教科書を見れば正しい知識にたどりつける構成になっているので、それを活用しない手はありません。

大切なのは、「教科書のどこに何が書いてあるのか」を自分で探して理解することです。特に初めて習う単元や、まだ定着していない内容をワークで解くときには、教科書を見ながら取り組むことで、自然と教科書の構成にも慣れ、必要な情報を自分で探す力も身につきます。これができるようになると、将来的には参考書や資料集を使って学ぶ力にもつながります。

また、「教科書+ワーク」というセットで学習することで、授業内容の復習にもなり、記憶の定着がぐっとよくなります。これは特に暗記が必要な科目、たとえば理科や社会などで大きな効果を発揮します。そして、少しずつ慣れてきたら、教科書を見なくても解けるか試してみる、この段階を踏んでいくことで「自分の力」がついていくはずです。

 

もう少し自分で考えてみるクセ

教科書を見ながら進めても、それでもどうしてもわからない時は、「もう少し自分で考えてみる」ことをおすすめします。

すぐに答えを見てしまうと、その瞬間は「わかった気」になりますが、それはあくまで見た情報を一時的に記憶しただけ。自分で考えて出した答えではないので、定着率が低く、すぐに忘れてしまうことが多いと思います。

自分の力で解く経験を積み重ねることは大切です。もちろん、いつまでも考え続けて時間だけが過ぎていくのもよくありません。でも、まずは最低でも数分、自分でじっくり考えてみましょう。「この単語、どこかで見たことがある」「この計算、前もやった気がする」など、小さなヒントを自分の中から引き出す努力をすることが、記憶を深め、思考力を育てます。

答え合わせのタイミングも工夫しましょう。まずは全問を自分の力で解き終えてから答えを見るようにすると、どこができて、どこができなかったのかがハッキリわかり、復習がしやすくなります。

 

答え合わせを必ず行う

答え合わせをするときに大切なのは、「なぜこの答えになるのか」という理由や解き方をしっかりと理解することです。答えの部分を丸暗記しても、似たような問題が少し違う形で出たときに対応できません。そこで、解説をよく読み、なぜその方法で解くのか、どのポイントが重要なのかを把握することが大切になります。

もし間違いがあれば、なぜ間違えたのか原因を探ることも忘れないでください。計算ミスなのか、問題文の読み間違いなのか、理解不足なのか、それを知ることで次回同じミスを防ぐことができます。また、わからない部分はすぐに学校の先生やお友達、塾や家庭教師の先生に質問したり、教科書を読み返したりして理解を深めましょう。

また、答え合わせは「その日のうちに行う」ことがポイントです。時間がたってから答え合わせをすると、せっかく覚えた内容や自分が解いた感覚が薄れてしまい、復習効果が弱まります。反対に、解いた直後に答え合わせをすることで、記憶が新鮮なうちに間違いを修正できるため、学習効果がアップします。

 

間違えた問題にはチェック

ワークの答え合わせをしたら、間違えた問題に必ずチェックをつけることが重要です。チェック印をつけておくことで、後から自分の弱点を簡単に見直すことができます。

このチェックは、ただ単に「ここ間違えた」という印をつけるだけではありません。間違えた理由を書いたりしておくのも効果的です。例えば、「計算ミス」「問題文の読み違い」「理解不足」といった原因をメモしておくと、後で見返したときに自分のミスのパターンが分かり、次にどう直せばいいのかが明確になります。

また、テスト前の復習のときにチェックした問題を重点的に見直すことで、効率よく勉強することができます。膨大な量の問題をすべてやり直すのは大変ですが、苦手な部分に絞って復習できるなら、短時間でも大きな効果を得ることが可能です。つまり、チェックをつけることは、時間を有効活用して、効率的に成績を上げるための大切な工夫なのです。

そして、チェックをつけることで自分の成長も実感しやすくなります。最初はチェックだらけでも、繰り返し復習していくうちにチェックが減っていくのが目に見えると、モチベーションも上がりますし、「自分はできるようになっている」という自信にもつながります。

 

時間を計って取り組む

教科書対応のワークには、目標時間が記載されていることがほとんどです。たとえば、「このページは20分で解こう」とワークがテストや入試を見越した時間を設定してくれています。目標時間が記載されていない場合も、タイマーなどを使って、時間を決めて取り組んでみましょう。たとえば「20分でこのページを終わらせる」と目標を決めて取り組むことで、ダラダラせず集中力がアップします。実際のテストと同じように、時間を意識して問題を解く練習にもなります。

 

まとめ

教科書対応ワークは、授業の理解を深め、定着させるための優れた学習ツールです。ただし、有効活用する方法を意識しないと、せっかくの勉強が「やっただけ」で終わってしまうこともあります。今回ご紹介したポイントを意識して取り組めば、ワークが「知識の確認」だけでなく「理解の強化」「自信につながる復習」に変わるはずです。

毎日の習慣としてワークを有効活用することで、成績アップだけでなく、自主的な学習姿勢も身についていくと思います。ぜひ、今日から実践してみてください。



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