「うちの子、塾に行ってないけど高校受験は大丈夫かしら?…」

「塾に行かなくても、本当に志望校に受かるの?」

そんな不安をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。最近では塾や家庭教師に頼らず、自分の力で受験勉強を進める「塾に行かない子」の合格事例も耳にするようになりました。ただし、すべてのお子さんが自学でうまくいくというわけではありません。

塾に行かないお子さんが高校に合格できるかは、「勉強への姿勢」や「親のサポートの仕方」などによっても大きく変わってくると思います。この記事では、以下の内容をお届けします。

・塾に行かずに受かるお子さんの特徴

・自学できる子に育てるために親ができること

・塾に通うべきお子さんの特徴

・塾に行く or 行かないの判断ポイント

塾に頼らず高校受験を目指すにはどうしたらいいのか、ぜひ一緒に考えてみましょう。

 

実際、塾に行かずに高校受験ってできるの?

受験が近づいてきた中学3年生のお子さん。成績に不安があると「やっぱり塾に通わせるべきなのかな…」と焦ってしまうものですよね。

でも、実際にどれくらいのお子さんが塾に行かずに受験勉強をしているのでしょうか?

 

塾や家庭教師を利用しないお子さんは少数派

東京大学社会学研究所・ベネッセ教育総合研究所の調査によると、2023年時点の中学生の通塾率は以下の通りです。

・中1:35.1%

・中2:45.2%

・中3:60.4%

中3になると塾に通う子がグッと増えますが、必ずしも“みんな”が塾に行っているわけではありません。(参照:第7回 習い事・学習塾について考える その2 学習塾の実態 | ベネッセ教育総合研究所)

また、文部科学省の「子供の学習費調査(2023年)」では、通信教育や家庭教師に1円以上かけている家庭は公立中で27.1%となっています。

これらを合算すると、塾も家庭教師も使っていない子は、全体の10〜15%程度。つまり「塾なし受験」は少数派だといえるでしょう。(参照:子供の学習費調査(2023年) | e-Stat)

 

塾に通うことで合格率が上がるのも事実

「じゃあ塾なしはダメなの?」というと、そんなことはありません。ただ、塾や家庭教師を利用した方が、合格の可能性が高まる傾向にあるのは確かです。

一般的に高校受験で第一志望校に合格する確率は60〜70%と言われています。そんな中で多くの塾が「第一志望校合格率90%以上」といった実績を掲げているように、塾に通っている子の方が効率よく受験対策を進めやすい面があります。

 

塾に行かない子でも合格できる!自学できる子の5つの共通点

「塾に行かなくても大丈夫な子」には、いくつか共通する特徴があるように思います。ここでは5つに分けてご紹介します。あくまでも例として参考になさってください。

 

①勉強に前向きで「頑張りたい気持ち」がある

わかるのが楽しい!」「もっと知りたい!

そんなふうに勉強自体を楽しめるお子さんは、塾がなくても自分からどんどん進めていけます。こうした姿勢は、日ごろの成功体験から育まれることが多いです。幼い頃からドリルやタブレット学習をコツコツこなしてきた経験が、自信や意欲に繋がっているんですね。

ただし「好きな教科ばかりに偏る」というケースもあるので、全体的なバランスはしっかりチェックしてあげましょう。

 

②家庭での学習習慣がしっかり身についている

毎日決まった時間に勉強する

宿題の他に自主的に問題集をやっている

そんな習慣があるお子さんは、塾と同じくらいの勉強量を自分でこなすことができています。もし努力の割に成績が上がらないと感じたら、勉強方法が合っていない可能性もあるので、その場合は塾などでアプローチを変えるのも一つの方法です。

 

③自分で目標を立てて計画的に勉強できる

「次の模試までに苦手な英文法を復習する」など、自分で計画を立てて行動できるお子さんは、とても頼もしいですね。ただし、思うように進まなかったときの修正力も必要です。ときどき大人がチェックして、必要ならアドバイスしてあげましょう。

 

④学校の進路指導が手厚く受験情報に詳しい

塾に行く理由の一つに「受験情報がほしいから」という声もありますが、学校の進路指導がしっかりしていれば、必要な情報はある程度カバーできます。とはいえ、個別の志望校対策や、県外の私立高校を狙う場合などは、塾や家庭教師の方が情報が豊富なこともあります。

 

⑤兄姉に塾なしで合格した経験者がいる

お兄さんやお姉さんが塾に通わず合格していた場合、家庭に受験の雰囲気やノウハウが自然とあるので、下の子もその流れに乗りやすくなります。ただし志望校が違う場合は必要な対策も異なるので、情報のアップデートは忘れずに。

 

塾に行かない子を育てるには?親ができる4つのサポート

「自分から机に向かえる子に育ってほしい。」とお考えの保護者の方も多いのではないでしょうか。そのために、親ができるサポートはたくさんあります。

 

①勉強に集中できる環境を整える

テレビの音やスマホの通知…。集中を妨げる要素は、意外と身の回りに多いものです。まずは、静かで落ち着いて勉強できる場所を用意しましょう。

気が散りやすいお子さんには、必要最低限の教材だけを机に置く、リビング学習で周囲の目を活用する、などの工夫もおすすめです。

「塾に行かなくても家で集中して勉強できる」と思ってもらえるよう、お子さんの意見を聞きながら臨機応変に対応しましょう。

 

②生活のリズムを整えて学習の習慣をつくる

「帰宅後一時間は机に向かう」

「休日は午前中に復習する」

など、時間を決めてルーティン化することで、自然と勉強する流れができていきます。最初は短時間でも大丈夫。コツコツ続けることで「勉強するのが当たり前」という感覚が身についてきます。

特に部活が忙しいお子さんは、少しずつでも学習習慣を付けられるよう、背中を押してあげましょう。

 

③成績よりも「頑張った姿」をしっかり認める

思うような結果が出ないと、お子さんも落ち込んでしまいますよね。そんなときは「ここまで頑張って取り組めたこと」をたくさん認め労ってください。

「お母さん(お父さん)がちゃんと見てくれてる!」という実感が、お子さんのやる気を育てていきます。「計算が速くなった」でも「単語がすらすら書けるようになった」でも内容は何でも構いません。前向きな変化を逃さず認めることで、お子さんは自信を持って勉強を続けるようになります。

 

④勉強以外の部分でもお子さんの良さを積極的に引き出す

中学生のお子さんは、部活や人間関係など、毎日いろいろなことを頑張っています。勉強以外のことに対しても労いの言葉をかけてあげると、お子さんの自尊心がより育ちやすくなります。

「部活で〇〇ができるようになったの、すごいね」そんな言葉をかけてあげるだけで、お子さんの「やればできる!」という前向きな気持ちはどんどん大きくなるでしょう。

「やればできるんだ」という実感を持っているお子さんは、失敗を怖がりません。難しい受験勉強でも、「とりあえずやってみよう」とハードルを低くしながら取り組めるようになります。

 

塾・家庭教師のメリットと活用法

もちろん「自学だけではちょっと厳しいかも…」と感じたときは、塾や家庭教師に頼るのも賢い選択だと思います。塾や家庭教師にはちゃんとメリットがあります。

 

苦手分野を効率よく克服できる

受験勉強を始めたものの、「どこから手をつけていいのかわからない…」というお子さん、実はとても多いんです。中学生にとって、自分の苦手を客観的に分析して、適切に対策を立てるのって、なかなか難しいことです。

そんなとき頼りになるのが、塾や家庭教師の存在です。お子さんの成績や学習状況を丁寧に分析して、「どこがつまずきポイントなのか」「何から始めると効果的か」を明確にした上で、最適な勉強法を提案してくれます。

たとえば、数学に苦手意識があるお子さんには、正負の数といった基礎からしっかり復習して、少しずつステップアップできるような指導をしてくれることもあります。一人ひとりに合った計画で進めていくからこそ、効率よく苦手を克服できるんです。

 

お子さんの「個性」に寄り添ったサポートが受けられる

塾というと、「厳しそう」「ついていけるか不安」といったイメージをお持ちの保護者の方もいらっしゃるかもしれません。でも、最近の個別指導塾や家庭教師は、お子さんの性格やペースに合わせた柔軟な対応を大切にしているところがほとんどなんです。

勉強に伸び悩みを感じている場合も、実は「やり方が合っていない」だけというケースが少なくありません。学校の授業ではなかなか理解できなかった内容も、教え方を少し工夫するだけで、すっと頭に入ることがあるんです。

塾や家庭教師は、そういった“理解のコツ”を見つけるために試行錯誤していきます。お子さんに合った学び方を一緒に探してくれるので、「わからない」が「わかった!」に変わる瞬間を、きっとたくさん経験できると思います。

 

最新の受験情報や志望校対策に詳しい

「受験って何から準備すればいいの?」「志望校のこと、もっと詳しく知りたい!」といった不安も、塾や家庭教師がしっかりサポートしてくれます。

塾や家庭教師には毎年たくさんの生徒さんを送り出している実績がありますので、受験のスケジュールや出題傾向の変化、面接のポイントなど、最新の情報に詳しいんです。学校の先生からはなかなか聞けないようなリアルな情報も、プロならではの視点で教えてくれると思います。

特に、県外や私立高校など、少し特殊な受験スタイルを考えている場合は、塾や家庭教師のネットワークが強い味方になるのではないでしょうか。

 

塾に行った方がいいお子さんの特徴5選

では塾に通ったほうがいいお子さんには、どのような特徴があるのでしょうか?以下に5つ挙げてみます。あくまでも例として参考になさってください。

 

①学校の勉強についていけず苦手が積み重なっている

学校の授業でつまずいている様子が見られたら、注意が必要です。特に英語や数学のように“積み上げ式”の教科では、前の単元が理解できていないと、ドンドンわからなくなってしまいます。

もし「何がわからないかすらわからない…」という状態でしたら、早めに塾や家庭教師の力を借りたほうが安心です。丁寧に基礎から見直してくれるので、理解の土台をしっかり作れると思います。

 

②自分に合う勉強のやり方がわからず、結果が出ない

家でも机に向かって頑張っているのに、なかなか成果が出ない…。そんなとき、お子さんは「やり方が間違ってるのかな」「自分には無理かも」と自信をなくしてしまうこともあります。

勉強の仕方って本当に人それぞれです。塾や家庭教師では、お子さんにぴったり合った方法を一緒に見つけてくれるので、「あっ、これならわかる!」と感じるキッカケになるかもしれません。

 

③家だとなかなか集中できず、勉強が進まない

「学校ではしっかりしているようなんですが、家では全然勉強しないんです…」というご相談は本当によく耳にします。

お家には誘惑がたくさんあります。スマホやテレビ、ゲームなど…。つい気が散ってしまって、気づけば時間だけが過ぎている、というのはよくあることです。そんなときは、図書館や塾の自習室などをうまく使ってみるのも手。静かな環境に身を置くことで、自然と集中力が高まり、「やるべきこと」に向き合えるようになります。

 

④時間の使い方がうまくできず、勉強に手が回らない

部活動を頑張っているお子さんは、放課後や週末に勉強する時間をうまく確保できないことも多いようです。塾や家庭教師のスケジュールが入ることで、「この時間は勉強する時間」生活にメリハリが生まれます。時間を区切って取り組むことに慣れてくると、自宅でも自然と勉強に向かえるようになる子も多いです。

ただし、お子さんが「絶対行きたくない!」という気持ちを強く持っていると、長続きしないこともあります。まずは本人の気持ちを聞いて、前向きに取り組める環境を一緒に整えていけるといいと思います。

 

⑤志望校と今の成績に大きなギャップがある

「この高校に行きたい!」という気持ちはあるけれど、成績が追いついていない…。そんなときこそ、プロの手を借りてみましょう。

塾や家庭教師では、模試の結果や日々の学習状況をもとに、「どこをどのくらい、いつまでに伸ばせば間に合うか」といった具体的な計画を立ててくれます。客観的な視点でアドバイスを受けることで、お子さん自身も現状をしっかり受け止めやすくなるのではないでしょうか。

目標に向かって、今何をするべきかがわかれば、あとは行動あるのみ。スタートは早いほど効果的です!

 

塾に通わせるか迷ったら…判断の3ポイント

最後に、「塾に通わせるかどうか迷っている」という方へ。以下の3つを基準に考えてみてはどうでしょうか。

1、今の学力や勉強法に大きな不安があるか

2、無理なく通える費用・距離・時間か

3、お子さん本人に「行きたい」という意思があるか

この3つすべてに当てはまるようなら、塾に通う価値は十分あると思います。

 

まとめ|「今のお子さんに合う選択」を見極めましょう

塾に行かなくても、高校受験に合格できるお子さんは確かにいます。でも、それにはしっかりした学習習慣や、自分で勉強に向かえる環境づくりが欠かせません。

一方で、塾や家庭教師を上手に活用することで、より効率的に実力を伸ばせるケースもあります。大切なのは、「塾に行く・行かない」の2択にこだわることではなく、今のお子さんの状態にとって何がベストかを見極めること。

「塾に通うかどうか」で迷ったときは、ぜひこの記事の内容を参考に、お子さんと一緒にじっくり考えてみてください。



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