お子さんが「好きなことには夢中になるのに、他のことは全くやらない」と感じることはありませんか?勉強や部活動、家の手伝いなど、「興味がない」と言われると保護者の方としては心配になりますよね。
実は“興味のあることしかやらない”のは、集中力が高い証拠とも言えます。お子さんが自分の関心を軸に行動できるのは、成長過程では自然な姿です。
ただ、そのままでは得意・不得意の差が広がり、将来的に苦手なことへの耐性が育ちにくくなることも。今回は、好きなこと以外にも前向きに取り組めるようになるための関わり方や、モチベーションを引き出すコツをご紹介します。無理にやらせるのではなく、「やってみよう」と思える心を育てるサポート方法の例を挙げてみます。
①「苦手=悪いこと」と思わせず、挑戦の価値を伝える
お子さんが「できない」「苦手」と感じることに対して、「なんでやらないの」「頑張りなさい」と言ってしまうと、苦手意識がより強まってしまうことがあります。大切なのは、「苦手だからこそ、少しできるようになると嬉しいね」という前向きな捉え方を伝えることです。
お子さんが失敗を恐れずに挑戦できるようにするには、「できる・できない」より「やってみる価値がある」ことを認めてあげることが大切です。また、苦手なことに挑戦したときは結果ではなく“過程”を評価しましょう。
「途中でやめなかったね」「ここまで頑張ったね」と声をかけることで、お子さんは挑戦そのものに価値を感じられるようになります。「苦手でもいい、やってみよう」という気持ちが、成長への一歩です。
②得意なことと苦手なことを組み合わせて取り組ませる
得意なことと苦手なことをうまく組み合わせると、自然と取り組みやすくなります。たとえば、絵を描くのが得意なら「理科のノートを絵でまとめてみよう」、音楽が好きなら「英単語をリズムに乗せて覚えてみよう」というように、得意分野を生かして苦手な分野をサポートします。
お子さんの得意分野は、努力を楽しく感じられる“入り口”です。「嫌なことを我慢してやる」ではなく、「好きなことの延長としてやってみよう」と考えられるようになると、学びや作業への抵抗感が減ります。保護者の方が「好きなことと組み合わせる工夫」を提案することで、自然とやる気を引き出すことができます。
③「少しだけやってみよう」と小さなステップを設定する
苦手なことを「全部頑張れ」と言われると、お子さんはプレッシャーを感じてしまいます。最初は「5分だけ」「1問だけ」「今日はここまで」と、小さな目標を立てるのがおすすめです。
小さなステップをクリアすることで、「できた!」という達成感を味わえます。これを繰り返すことで、苦手なことにも少しずつ慣れ、自信が育っていきます。また、できた瞬間にすぐねぎらうことも大切だと思います。「ちゃんとやれたね」「思ったより早く終わったね」と声をかけるだけで、脳は“うれしい経験”として記憶します。成功体験の積み重ねが、「やってみよう」という気持ちを支える力になります。
④できたときは内容より「取り組んだ姿勢」をねぎらう
お子さんが何かに取り組んだとき、結果よりも「頑張った姿勢」をねぎらうことで、自信が大きく育ちます。たとえば「間違えたけど最後まで考えたね」「時間をかけて丁寧にやったね」といった声かけです。
結果ばかりを評価してしまうと、お子さんは「できない=ダメ」と感じてしまい、挑戦を避けるようになります。それに対して、努力の過程を認めてもらえると、「やってみること自体が大切なんだ」と前向きに考えられるようになります。努力をねぎらう文化を家庭に根づかせることで、お子さんは苦手なことにも自然と取り組む姿勢を身につけます。
⑤お子さんが「なぜやりたくないのか」を一緒に言語化する
「やりたくない」「つまらない」と言うお子さんに対して、まずは“理由”を一緒に探ってみましょう。実は「わからない」「うまくできない」「失敗が怖い」といった不安が隠れていることが多いです。
その気持ちを整理し、言葉にすることで、お子さん自身も「何が嫌なのか」を理解できるようになります。「難しいって思うんだね」「うまくいかないとイヤな気持ちになるね」と共感しながら聞くことが大切です。
保護者の方が原因を把握すれば、サポート方法も具体的になります。感情を言語化する習慣は、今後の人間関係や自己理解にもつながる重要な力です。
⑥「やる理由」を押しつけず、納得できる目的を一緒に探す
「やりなさい!」と指示しても、意味がわからないままではお子さんの意欲は上がりません。「どうしてこれをやるのか」「やるとどんな良いことがあるのか」を一緒に考えることが大切です。
たとえば、「計算練習をすると買い物で役立つね」「片付けると明日探し物がすぐ見つかるね」と具体的な目的を示すことで、納得感が生まれます。お子さんが自分なりの“理由”を見つけられるように導くと、自発的に行動する力が育ちます。
「やらされる」ではなく「やる意味がある」と感じられた瞬間、苦手なことにも前向きに取り組めるようになります。
⑦1日の中で「好きなこと」と「やるべきこと」のバランスをとる
お子さんが好きなことばかりに偏ってしまうときは、1日の中で「やるべきこと」と「好きなこと」を組み合わせるのが効果的です。たとえば「宿題が終わったらゲーム10分」「片付けたらマンガを読もう」というように、順番を工夫します。
この方法は「我慢のあとにご褒美」という構造で、やる気を引き出す行動心理に基づいています。大切なのは、約束を守れたらしっかり認めること。繰り返すうちに、お子さんは“努力の後に楽しみがある”という感覚を身につけます。結果的に、自分で時間を管理する力にもつながります。
⑧保護者も苦手に挑戦する姿を見せ、手本になる
お子さんは、保護者の姿をよく見ています。保護者自身が苦手なことに前向きに取り組む姿を見せることで、「苦手でもやってみるって大事なんだ」と自然に学びます。
たとえば「ママも運動苦手だけど、今日は少し頑張ってみたよ」と話すだけでも十分です。大人も完璧ではないと伝えることで、お子さんは「失敗してもいい」と安心します。親の行動は、言葉以上に影響力があります。一緒に挑戦し、一緒に笑いながら取り組む経験が、お子さんの意欲と自信を支える土台になります。
⑨「やらないと怒られる」より「やると気持ちがいい」に変える
「やらないと叱られるからやる」という動機は一時的には効果がありますが、長続きしません。代わりに、「やるとスッキリする」「褒められて嬉しい」といった“プラスの感情”を伴う体験を増やすことが大切です。
たとえば、宿題を終えたら「早く終わったね、気持ちいいね!」と声をかけることで、行動そのものに良い印象を植えつけることができます。お子さんが「やった方がいい気分になる」と思えるようになると、自発的に行動するようになります。行動を習慣化するカギは、“怒られる不安”ではなく“やると気持ちいい”という感覚なのです。
⑩無理に完璧を求めず、できた分だけを認めて積み重ねる
保護者の方が完璧を求めすぎると、お子さんは「どうせできない」と諦めてしまいます。大切なのは、たとえ途中でも“できた部分”をしっかり認めてあげることです。「ここまではできたね」「昨日より早く始められたね」と声をかけるだけで、達成感が生まれます。
100点を目指すより、昨日より1歩前進することを重視しましょう。完璧を求めない姿勢は、挑戦へのハードルを下げ、お子さんの自己肯定感を高めます。小さな成功を積み重ねることが、やがて大きな自信につながっていくのです。
まとめ
「得意(好き)なことしかやらない」というお子さんの姿は、一見わがままに見えても、実は自分の興味や感情を理解できている証です。保護者の方がすべきなのは、「なぜ苦手なのか」「どうすれば取り組みやすくなるのか」を一緒に考えることではないでしょうか。
小さな成功体験や、得意(好き)なこととのつながりを見つけることで、お子さんは自然と挑戦意欲を持つようになります。また、「やらせる」より「応援する」姿勢が信頼を深め、結果的にお子さんの自立心を育てます。
得意も苦手も含めてお子さんの個性として受け止め、前向きなステップを支えることが、長い目で見た成長への近道だと思います。
【参考文献】
・ふぉぴす https://4peace-qa.jp/column?column_id=1
・AERA with Kids https://dot.asahi.com/aerakids
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