読書感想文は学校の長期休みに出されることが多い課題の1つですよね。本を読まなければいけないので、時間がかかる課題です。後回しにすると間に合わないので、早いうちから取りかかる必要があるのですが・・・ただ、読書感想文を苦手としている人、結構多いような気がします。
今回は、読書感想文の書き方のコツについてお話します。覚えて充実した作文を目指しましょう!
読書感想文が必要な理由
ちなみに、なぜ長期休みに読書感想文を書かなければならないのか?不思議な人も多いと思いますが、納得したうえで課題と向き合っていきましょう。
読解力と表現力を身につける練習になる
普段あまり読書をしないと、手元に本があってもなかなか開く気になれませんし、読み始めるところまではできても、途中で飽きて読み切れないことも多いのでは?実はこれ、読書の楽しさがわかる前に終わってしまって、まったいない行動なのです。
読書感想文という宿題があると、最後まで読み通さないと書けないので最後まで読むことになりますよね。結末まで自分で確かめることによって、読書の楽しさを知るきっかけにもなるのです。
そして、読書と作文がセットで宿題となるのには理由があります。
課題が単なる読書の場合、最後のページまで目を通せば宿題が終わったことになりますが、これだと文章をただ追いかけただけで、中身は理解できていないかもしれませんよね。感想文という次のステップと目標があれば、内容の正確な読み取りが必須になるので、作文を書くために内容を考えながら文章を読むことで、読解力をつける訓練にもなります。
さらに本のあらすじと感想を書くには文章表現の能力も欠かせませんね。
このように、読書感想文を書くためには様々なスキルが必要なので、多くの勉強にもなるのです。
なぜ読書感想文が苦手なのか
本自体があまり好きではないと、おそらく読書感想文は一番嫌いな宿題に位置づけされると思いますが、読書は好きでも読書感想文を書くのは苦手と感じる人も結構いるのではないでしょうか?
読書感想文に苦手意識を持ちやすい理由は、作文に慣れていないことが一番大きいのではないでしょうか?普段、感想文を書く機会は多くないですからね。そして、感想文の正解は1つではないので、原稿用紙に何を書いていけば良いのか分かりませんし、反対に書きたいことが多すぎても文章がまとまらなくなるでしょう。感想はあるのに、気持ちにぴったりと合う言葉が見つからないという人もいます。
答えがなくあやふやな部分が多い課題なので、苦手意識を持ちやすくなるのです。
本の選び方
はりきって分厚い本を選ぶのも良いですが、読みやすく共感しやすい本がベストです。
夏休み中に読み終えることができ、自分の興味に合った内容の本を探しましょう。長文や難解な本も勉強になりますが、読書感想文にはあまり向いてないと思います。スポーツが好きなら野球やサッカーなどがテーマの小説にしたり、料理が好きなら食べ物がたくさん出てくる本だと最後まで楽しく読み進められます。許されるならライトノベルでもいいと思います。映画やアニメ化されているものだと関心も持てるし、映像と活字の世界の差が意外と面白く感じたりします。
また、本の専門家が選ぶ課題図書も毎年あるので、本選びに苦戦している場合にも、うまく活用できるはずです。
作文の構想を考える
本を読んでいる段階から感想文を書くことを意識しておくとストーリーに集中できますが、自分の頭にストーリーを取り込んだだけでは文章表現につながりません。いきなり原稿用紙に向かうことも、作文が苦手な人ほどハードルが高くなります。
まず、感想文を書く前に、書きたい内容をメモにまとめておきましょう。読みながらメモしてもいいと思います。作文には直接書かないことでも、メモには細かい情報を残しておくと、文章を書きやすくなると思いますよ。
他には、本を選んだきっかけと、その時の自分の気持ちも感想文には役立ちますし、物語の印象的なシーンや心を動かされたセリフなども書きとめて、そこが印象的なのはなぜか、読んだ時の自分はどんな感情を持ったのかまでメモできれば、感想文もかなり書きやすくなるはずです。
また、物語の全体的な感想をまとめる方法もありますが、強調したい場面に注意を向けて、3つくらいまでの気になるシーンをまとめておくと内容的にも充実すると思います。
印象に残った部分を掘り下げて感想も付け加えることで、まとまりのある作文になります。
3段階で書く
読書感想文の基本的な構成は3段階で書きましょう。
まずは導入の段階。あらすじや本を選んだ理由など、本の紹介となる部分です。
次に印象に残ったシーンやセリフについて。場面ごとのストーリーに合わせて自分の気持ちも述べましょう。
最後はまとめの部分。全体的な本の印象や、学びのあった部分を指摘していきます。
読書感想文の書き方
読書感想文はコツさえつかめば最後まで簡単に書けるようになります。
本の紹介をしてから感じたことを述べ、自分の考えをまとめていきましょう。
本の内容をおさえる
スタンダードな読書感想文なら最初に本について紹介します。
このとき物語の冒頭から順にあらすじを述べるのではなく、自分なりに工夫しましょう。原稿用紙の書き出しを、印象深いセリフから始めるのもテクニックの1つです。クライマックスや結末のシーンをあえて先に持ってくるのもおもしろいと思います。
物語を説明した文章ばかりの作文にならないようにすることがコツです。
また、思い入れの強い本ならばそれを選んだ理由をドラマチックに紹介できますね。読む前に本に抱いていたイメージを入れると全体的に充実した作文になるでしょう。
自分の主張を入れる
自分で何かを考えることによってはじめて感想は生まれます。
たとえば、登場人物のこういう言葉や行動に共感したという感情とか、応援したくなる気持ちや、嬉しくて感動した部分がこれに当てはまりますね。
自分だったらこうするのにという、納得できない思いや反対意見や、怒りや悲しみは印象にも残りやすく、いろんな気持ちがわいてくるはずです。そういう、プラスの感情もマイナスの感情もきちんと表に出しましょう。思ったことを素直に言葉にしていき、それを全部つなげると読書感想文になります。
例えば、この登場人物が好き、または嫌いという感想でも構わないと思います。その時は、どうして好きなのか、どういうところが嫌いなのか、理由まで詳しく書くのがポイントです。
そして、その本を読んだことで自分にとって勉強になった部分を、結論として最後に付け加えます。作者の気持ちまで言及するとストーリーへの理解がより一層深まります。
原稿用紙の正しい使い方
原稿用紙には書き方にいくつかのルールがあるので、いくつかお話しておきますね。
・書き出しと段落が変わったときには1マス空けるのが決まりです。
・1マスに1文字が原則ですが、句読点は行頭につけてはいけないので例外もあります。
・縦書きで数字を書くときに使用するのは基本的に漢数字です。
・文末の「です・ます」や「だ・である」は統一しなければなりません。
このように原稿用紙にはいくつか決まりがあります。使い方が分からなければ教科書などを確認するか、先生に質問してみましょう。
まとめ
読書感想文の書き方を紹介しましたが内容はいかがでしたか?参考にして頂ければ嬉しいです。
実は、感想文に強くなると様々な能力が身に付く、とてもいい訓練なんですよね。だから、夏休みの場面に限らず、読書感想文の課題と向き合う機会があるときは、ちょっと頑張ってみて欲しいです。
私自身、中・高校時代、読書は好きではありませんでしたが、今になって読書の楽しさがわかるようになってきました。もっと真面目に読書感想文をやっておけばよかったと思っているぐらいです。
ぜひ、みなさんも毛嫌いせずチャレンジしてみましょう。読書が楽しくなりますよ。
家庭教師のガンバ 今村 剛