昨今AIの話題はいたるところでのぼっています。
仕事でも教育でも効率化や自動化が叫ばれ、実際に導入しているところも多いです。
時代の急激な変化に戸惑い、不安を覚える人もいるでしょう。
学校はこれからどうなるのだろうかと、勉強のやり方に焦る人もいるはずです。
AIが発達した状況をある程度予測し、スムーズに対応できるよう把握しておきましょう。
勉強や仕事がどう変わるのかを知っておけば、恐れずに対処できます。
AIが社会に溶け込みはじめた時代
デジタル人材の育成が急務となっているのが現代です。
AIやDXツールは様々な企業で導入されてきています。
教育現場でもそれは同様であり、教材や入試にAIを活用する事例が増えています。
教育で変わるのは、生徒の指導方法だけではありません。
学校の公務をはじめとしたDXが起こっているため、働き手にとっても転換期でしょう。
AIが発達すれば、これまで人間が行っていた様々な仕事が効率化されると考えられます。
人手不足が叫ばれているのは教育者も同じです。
少子化で全体的な生徒の数は減っているはずなのに、教師の仕事は増えるばかりです。
これらの業務を効率化し、人材不足を補うのがAI活用のメリットの1つです。
しかしその一方で、人の仕事が奪われるなどと不安視もされています。
現実に起こり得るメリットとデメリットを把握することは、的確なAI活用に必須です。
勉強や仕事上の変化を事前にとらえておけば、スムーズに対応しやすくなります。
教育にAIを導入することで、早期からのIT人材育成にもつながるでしょう。
AI教育のメリットとは
AIを教育現場に導入するとどのようなメリットが生じるのでしょうか。
良くなる部分を知っておくと、変化に抵抗を感じにくくなります。
学習環境のデータ化が起きる
1人の教師が1度に見る生徒の数は20人から30人前後となるでしょう。
多い場合は40人程度の生徒を指導している先生もいます。
どれだけ優秀な教育者でも、複数の生徒に個別的な対応はできません。
1人ずつ異なるレベルに応じて、教え方を変えるのも難しいでしょう。
AIが学校教育に導入されると、個別的な理解度の測定ができるようになります。
即座に適切なアドバイスを提示できるため、分からないことをそのままにしないで済みます。
AIはこのように生徒の情報を蓄積するので、分析するための詳細なデータも手に入ります。
何が苦手なのか、どこを重点的に勉強すべきかがデータから把握できるのです。
成績の付け方もデータに基づいて数値的に行われます。
生徒に対する個人的な偏見などが入らないため、より客観的な評価が実現できるでしょう。
教員の負担が減る
AI導入は生徒の学習環境の質を高めますが、教員にとってもメリットは大きいです。
出席確認や、採点業務など、先生の手間になる作業はたくさんあります。
AIに任せられる部分から解放されれば、その分生徒に質の高い教育を施せます。
長時間労働や人材不足にも対応でき、教育現場の課題解消を目指せるでしょう。
教育人件費の削減ができる
AIによる繁雑な業務の自動化が実現すると、人件費を抑えやすくなります。
コストの問題はもちろんですが、教員確保の問題は教育の地域格差にもつながっています。
教員の少ない地域にAIを導入できれば、少ない人員でも生徒への丁寧なケアが叶うでしょう。
教員の数の問題をクリアすることで、教育の全体的な質向上を目指せるようになるのです。
AIのデメリットとは
メリットがある一方、AIによるデメリットも懸念されています。
どこに過不足があるのかを考えていきましょう。
人の仕事が減る
AIが発達することで最も懸念されていると言っても良いのが、人の仕事の減少です。
単純な事務やレジ打ちのほか、レストランなど接客業でもAIは導入されはじめています。
一方で人とのコミュニケーションが重視される職業では人間の力が必須です。
チームをまとめる仕事や、クリエイティブな仕事などは、今後も人が行うでしょう。
しかしデジタル面の知識が少ない人や、単純作業に従事している人にとってAIは脅威です。
教員にとっても同様であり、教育者を目指す人が懸念するところの1つになっています。
大量の事前データが必要
AIが自分で学習できるのは元となるデータがあるためです。
そのデータを蓄積するための時間とコストは大きくかかります。
データを活用して判断を下したAIの評価を、どこまで受け入れるかも問題です。
データに沿って答えを表現しているため、その時々の状況に必ず相応しいとは限りません。
AIがもしも不自然なアンサーを出したとき、誰が対処するのかも明確ではないでしょう。
すでにAI導入ははじまっている
私立の小学校をはじめ、AI導入を実施している教育現場はすでにあります。
現時点では試験的な導入が多いと言えるでしょう。
しかしプログラミングの授業など、本格実施をはじめているところもあるのです。
優秀な成績の生徒のデータを元に、授業の改善やアドバイスもできます。
手間のかかる答案の採点業務など、教員の業務支援にも役立ちます。
海外では進路のアドバイスや職業適性の判断もでき、幅広い活用ができるでしょう。
AIの発達を過度に恐れる必要はない
AIが発達することで教職や学校事務の作業が奪われると懸念する大人は多いです。
しかしAIを上手く使うことは、子供の未来をより豊かにすることにもつながります。
子供の指導者は必ず必要
AIがどれだけ発達しても、子供や若い世代の教育には人による指導が欠かせません。
AIは自己で学習して機能を発達させていきます。
学習を繰り返すことで鮮度の高いデータが蓄積され、より高度なアンサーを返せるでしょう。
しかしAIは既存の物事をアルゴリズムに沿って学習しているにすぎません。
人のように何かを考え、感情を交えた判断をできるわけではないのです。
人が何かを学び、考える過程には倫理観や道徳心も必要です。
考え方の工夫や、発展のさせ方のように、人にしかできないことはたくさんあります。
マネジメントやクリエイティブ職がなくならないだろうと言われているのはこのためです。
教育現場でもそれは同様であり、重要なのはAIと人手との分担でしょう。
採点業務や、データに基づく生徒の能力数値化などはAIに任せれば効率的です。
子供を励まし、個性を理解して育てていくのは人の役割になります。
結果的に負担になっていた業務から先生が解放されれば、質の高い教育に結びつくでしょう。
家庭教師とAIの組み合わせ
民間の教育関連企業がリリースしているAIアプリや教材は年々増えています。
効率的に時短を叶えるAIサポートを使えば、スムーズな学習計画が手に入るでしょう。
間違った回答をAIが情報収集し、苦手箇所の解析を示してくれるツールもあります。
しかしこのような最新機能は、デジタルに慣れていないと使いこなすのも難しいです。
計画や解析が効率的にできても、そのあと自分で努力しないことには意味がありません。
自主学習にAIを取り入れたとき、家庭教師の指導もあるとさらに心強いサポートになります。
AIが分析した情報を元に、家庭教師の指導を受けることもできるでしょう。
塾や学校とは異なりマンツーマン指導なので、個人的な解析結果も生かしやすいはずです。
AIと相性のいい家庭教師を利用すると、勉強の効率化を強化する手助けになります。
まとめ
AIが発達したときの勉強や仕事の変化について解説しました。
企業はもちろん、教育現場でも大きな変革が起きると予想されます。
社会活動の効率化はメリットですが、急な変化は不安も大きいでしょう。
子供にとっても学習の方法が変わり、親御さんは教育の在り方に戸惑うかもしれません。
効率的な学習プログラムをお子さんに与えるためにはAIの状況を把握すべきです。
家庭教師のような指導者がいると、機能の取り込みにもアドバイスを期待できるでしょう。
時代の変化を柔軟に受け入れられれば、効果の出る学習方法の獲得に近づけるはずです。
ガンバ 今村 剛