学校生活の中で、多くのお子さんが抱える問題の一つが「苦手科目」の存在。得意な科目なら意欲的に取り組みやすく、成績も伸びやすいですが、苦手な科目になると途端に気が進まなくなり、やる気が出ないこともあるのではないでしょうか。

特にテスト前や成績が発表されるタイミングでは、その苦手科目の存在がストレスの原因になったりもします。でも、苦手科目をそのままにしておくと、学習全体に悪影響を及ぼすだけでなく、将来の進路や可能性にまで影響を与えることもあります。

今回は、なぜ苦手科目を作らず、克服しようとすることが大切なのか、その理由について詳しく解説します。また、具体的な対策や方法についても考えていきたいと思います。

 

1、苦手科目が学習全体に与える影響

勉強は一つの科目だけではなく、複数の科目が相互に関連し、互いに補完し合う面もあります。例えば、数学は理科や物理分野の授業にも大きく影響を与えますし、英語の読解力は社会や文学の理解に直結することもあります。ですので、苦手科目が存在すると、その影響はその科目だけにとどまらず、他の科目にまで広がる可能性もあるのです。

仮に数学が苦手なお子さんの場合、理科の授業で出てくる公式や計算問題に対して抵抗を感じるようになり、理科の理解が浅くなるということはよく聞きます。数学を基礎としている科目であればあるほど、数学に対する苦手意識は連鎖的に他の教科へ波及してしまいます。

同じように、英語が苦手なお子さんの場合、英語で書かれた例文や資料などを使う科目の授業で強い苦手意識を感じてしまう可能性があります。

苦手な科目に対して、そのままにしてしまうことで、結果的に学校の授業全体が「つまらない」と感じるようになってしまうこともあり、もったいないです。もし、月曜日の1時間目の授業が苦手な科目の授業だった場合、その一日や週の始まりを憂鬱に感じてしまうことさえあります。

このような状況が続くと、学校全体に対するモチベーションが下がり、勉強全般への意欲が低下してしまうという悪循環が生まれる可能性があるのです。

さらに、苦手科目を避けることで学習全体のバランスが崩れ、偏ってしまうこともあります。苦手な英語を避けるために文系科目の勉強を遠ざけてしまい、理系科目にのみ集中するようになると、全体的な学習バランスが偏ってしまいます。最終的には、進学や就職の際に不利な状況に陥る可能性もあります。

 

2、苦手科目が自信に与える影響

苦手科目が存在することで、自己評価が低くなることも問題です。成績が悪い科目があると、どうしても「自分はこの科目ができないんだ」というネガティブな思いが出てきて、自分に自信を持てなくなることがあります。これは自己評価の低下につながってしまい、他の科目に対する姿勢や学校全体に対するモチベーションにも悪影響を与えることもあります。

例えば、英語が苦手なお子さんがいるとします。このお子さんは、英語の授業で何度もわからない部分にぶつかり、そのたびに自信を失ってしまうかも知れません。これが積み重なり「自分には英語は向いていない」「どうせ覚えられない」といったネガティブな思考が強まると、英語の授業を必要以上に憂鬱に感じたり、最低限の努力しかしなくなったりします。結果として、成績がさらに悪化し、ますますやる気や自信を失うという悪循環に陥ってしまいます。

こんな悪循環が続いてしまうと、最終的には勉強全般に対して無力感を抱くようになることがあります。そうなってしまうと「自分は勉強が得意じゃない」「どうせ何をやっても結果が出ない」という感覚が広がり、他の科目への意欲まで低下することが少なくありません。

ただ、苦手科目を克服するための小さな成功体験を積むことで、この悪循環を断ち切ることができます。例えば、英語なら簡単な単語を少しずつ覚えてテストで結果が出たときに、その達成感を感じることが重要です。こうした小さな成功体験が積み重なることで、自分に対する信頼感が戻り、少しずつ他の科目にも前向きに取り組む姿勢が生まれてきます。

また、苦手科目の克服が全体の学習成果に好影響を与えることもあります。あるお子さんが数学が苦手だったとしても、徐々に問題を解けるようになることで理科の成績も向上し、「やれば出来る」という自信につながるケースもあります。そして、結果的に他の科目の成績まで上がることがあります。これは、学びの積み重ねが他の分野にも波及する効果を示す例で、苦手科目を克服することがいかに重要であるかを物語っています。

 

 

3、将来の選択肢を狭める可能性

苦手科目を放置することは、将来の選択肢を狭めるリスクもあります。中学や高校での学習は、進路選択や将来の職業選択に直結することが多いため、特定の科目を苦手として避けてしまうと、その分野の進路が選べなくなってしまう可能性があります。

例えば、将来医師になりたいと考えているお子さんがいたとしても、数学や化学、物理が苦手だと医学部受験はとても厳しくなってしまいます。同様に、海外での仕事を視野に入れている場合、英語力が必須になるケースが多いと思います。英語が苦手なままでは、国際的なキャリアを築くことが難しくなり、夢を諦めざるを得ない状況に直面するかもしれません。

また、職業選択の際に幅広いスキルや知識が求められることも多くなっています。理系の職業であってもコミュニケーション能力や英語力が必要とされることもあります。また、文系の職業であっても、統計やデータ分析といった数学的なスキルが求められることもあります。特定の科目が苦手であることが、将来的なキャリアの選択肢を狭めてしまうリスクも出てきてしまう可能性もあるのです。

ですので、苦手科目を放置せずに少しずつでも取り組むことが重要です。特に中学・高校の時期は、将来の進路を考える上で大切な時期ですので、可能性を広げるためにも全科目に対してバランスの取れた学習を心がけることが大切ではないでしょうか。

 

4、苦手科目を克服するための対策

苦手科目を克服するためには、いくつかのポイントがあります。まず、大切なことは「苦手意識を持ち続けないこと」です。つまり、苦手だと感じる科目があったとしても、すぐに「無理だ」と決めつけるのではなく、少しずつでも取り組む姿勢を持つことが大切です。そのためには、はじめは簡単な問題や基礎的な内容から始めて小さな成功体験を積み重ね、徐々に進めることで自信をつけることができるはずです。

また、勉強方法を工夫することも重要です。英語が苦手なお子さんは、教科書だけでなく、英語の映画や音楽を楽しみながら英語そのものに対する抵抗を減らす工夫も効果的だと思います。数学が苦手なお子さんは、自信を持って解ける問題までさかのぼり、無理なく進めることで少しずつ理解を深めていくことができるはずです。最近は、オンライン学習ツールやアプリも多く提供されているので、お子さんによっては、それらを活用することで、楽しく効果的に学ぶことが可能かも知れません。

また、家庭教師や塾を活用することも有効です。特に、個別指導では自分のペースで学習を進められるため、苦手科目を克服する上でとても役立つと思います。さらに、友達や家族と一緒に勉強することで楽しく学べる環境を作り出すことも効果的ではないでしょうか。自分一人では難しいと感じることでも、周囲のサポートを得ることで前向きに取り組むことができるようになります。

 

まとめ

いかがでしたか?苦手科目を放置するのではなく、克服する工夫や努力をすることで勉強全体や、将来の選択肢に大きなプラスの影響を与える可能性もあることがわかります。

正直、苦手科目と向き合うことは簡単ではありません。特にはじめの一歩を踏み出すことがなかなか出来なかったりします。ただ、少しの工夫で状況は変わるはずですし、将来を考えた時、大きなチャンスとも言えます。

誰でも勉強を進めていけば苦手な科目に直面すると思いますが、それを避けるのではなく、少しずつでも向き合うことで、成長と自信を得るチャンスに変えることができます。一人では難しくても、周囲のサポートや適切な勉強方法を活用することで、苦手科目を克服し、勉強全般をより充実したものにしていくことも出来るはずです。

まずは無理なく出来るはじめの一歩を踏み出してみてください。

 

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家庭教師のガンバ 編集チーム 有馬

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