勉強をしているとき、特に長時間机に向かっていると、どうしても眠気に襲われてしまうことは誰しも経験があると思います。集中して勉強したいのに眠くなるのは辛いものです。でも、その眠気をうまく対処する方法があれば、勉強の効率を落とすことなく取り組むことができるのではないでしょうか。
ここでは、勉強中に眠くなったときの対策をいくつかご紹介します。これらの方法を試して、眠気をうまくコントロールしながら勉強に集中できるようにチャレンジしてみてください。
1. 休憩をこまめに取る
長時間集中して勉強を続けていると、脳は疲れてしまい、眠気が生じることがよくあります。特に1時間以上の連続した勉強は疲労感を強くする原因となります。このため、適度に休憩を入れることが重要です。目安としては、25分〜50分間勉強をしたら5分〜10分間の休憩をとる「ポモドーロ・テクニック」がおすすめです。
この休憩の時間に、軽いストレッチをしたり、立ち上がって少し歩くことで、体に新鮮な空気を送り込むと、脳のリフレッシュ効果が期待できます。また、目を閉じて軽くリラックスすることも効果的です。目を酷使し続けると、目の疲れが原因で眠くなることがあるため、定期的に目を休ませることも重要です。
また、休憩時間には「瞑想」を取り入れてみるのも良いでしょう。瞑想はリラックス効果だけでなく、脳の集中力を高めるのに非常に効果的です。数分間でも深呼吸をしながら瞑想をすることで、リフレッシュすることができます。
2. 立って勉強する
座って勉強していると、体がリラックスし過ぎてしまい、眠気に繋がることがあります。そのようなときは、立って勉強してみることも効果的です。例えば、教科書を読みながら、または単語カードを使って立ったまま暗記をするなどの方法です。立つことで姿勢が正され、血流も良くなるため、眠気が軽減されます。また、リズミカルに体を揺らしながら勉強することで、より覚醒効果を高めることができます。
さらに、立ちながら背伸びや軽い体操を取り入れることで、身体の緊張をほぐし、血流を促進させることが可能です。特に首や肩をほぐすような運動は、座りっぱなしで固まった筋肉をリフレッシュし、集中力を回復させるのに効果的です。
3. 適度に水分を摂る
勉強中に眠くなる一因として、脱水症状が挙げられます。人は体内の水分が不足すると、脳の機能が低下し、眠気を感じやすくなります。そのため、勉強中はこまめに水分補給をすることが大切です。特に、水やカフェインを含まないハーブティーなどがおすすめです。また、カフェイン入りの飲み物は眠気を一時的に軽減する効果があるため、適度に取り入れると良いでしょう。ただし、取り過ぎると逆に体に負担がかかるので注意が必要です。
また、冷たい水を少しずつ飲むことで体を覚醒させる効果があります。口に含んで少しの間保持することで、より一層目が覚める感覚が得られるでしょう。特に朝や午後の早い時間にはこの方法が効果的です。
4. 軽い運動をする
眠気を感じたら、軽い運動をすることも効果的です。例えば、その場でジャンプをしたり、腕を回したりするだけでも、血流が促進され、眠気が和らぎます。また、散歩をすることで、酸素をたっぷり取り入れることができ、脳が活性化されます。特に外の新鮮な空気を吸うことはリフレッシュに効果的です。5〜10分ほどの軽いウォーキングでも、気分転換となり、再び勉強に集中するための活力を得ることができます。
ヨガやストレッチもおすすめです。特に背中や肩、足の筋肉を伸ばすことで血流が改善され、体がすっきりします。ヨガのポーズの中には、リラックス効果だけでなく集中力を高めるものもあるため、眠気を感じたときに取り入れてみるのも良いと思います。
5. 勉強環境を工夫する
勉強する場所の環境も、眠気に大きな影響を与えます。例えば、部屋が暖かすぎると体がリラックスしすぎて眠くなります。逆に少し涼しい環境を保つことで、集中力を高めることができます。また、光量も重要です。薄暗い部屋では目が疲れやすく、眠気を誘発しますので、明るい照明で勉強することが理想的です。
音楽を活用するのも一つの方法です。集中力を高めるためのクラシック音楽や環境音は、眠気を軽減しつつリズムを持って勉強を進める助けになります。
香りの力を借りるのも効果的です。例えば、ミントやレモンのエッセンシャルオイルは覚醒効果があると言われ、勉強中の眠気を軽減するのに役立ちます。アロマディフューザーを使うか、ティッシュに少量垂らして机に置くなどの工夫で、集中力を維持する環境を整えることができます。
6. 軽いおやつを食べる
空腹は眠気の原因になりますが、逆に満腹も眠気を引き起こします。勉強中に軽いおやつを取ることで、適度なエネルギーを補給することができます。おすすめは、ナッツやフルーツ、ヨーグルトなどのヘルシーなおやつです。砂糖が多いスナックは一時的に血糖値を急上昇させ、その後急激に低下させてしまうため、逆に眠気を助長することがあるので避けた方が良いです。エネルギーを持続的に供給できるような食品を選ぶことで、集中力を持続させることができます。
また、ガムを噛むのも効果的です。噛む動作は脳を刺激し、覚醒状態を維持するのに役立ちます。ミント味のガムはさらに効果があり、勉強中の集中力を高める助けとなります。
7. 睡眠不足を解消する
根本的な対策として、睡眠不足を解消することが何より重要です。十分な睡眠をとらないと、どんな工夫をしても眠気は避けられません。理想的な睡眠時間は人によって異なりますが、一般的には7〜8時間の睡眠を確保することが推奨されています。また、勉強の合間に短時間の昼寝(15〜20分)を取り入れることで、眠気を解消し、脳をリフレッシュさせることができます。長すぎる昼寝は逆に眠気を増す原因になるので、短時間に抑えることがポイントです。
また、就寝前にスマートフォンやパソコンなどのスクリーンを見ることは、睡眠の質を低下させる原因となるため避けましょう。ブルーライトは脳を刺激し、入眠を妨げることがあります。代わりに、リラックスできる音楽を聞いたり、本を読んだりすることが良い睡眠を促進する助けとなります。
8. 深呼吸や呼吸法を試す
勉強中に眠気を感じた際には、深呼吸や特定の呼吸法を試してみることも効果的です。深呼吸は脳に酸素をたくさん送り込み、脳を覚醒させる効果があります。例えば、「4-7-8呼吸法」という方法では、4カウント鼻から息を吸い、7カウント息を止め、8カウントかけて口からゆっくり息を吐くというサイクルを繰り返します。この呼吸法は脳のリフレッシュに効果的であり、集中力を高める助けとなります。
9. タイムボックスを使った計画を立てる
勉強が単調に続くとどうしても眠くなりがちです。そんなときには、時間を区切って計画的に勉強を進める「タイムボックス」を使うと効果的です。例えば、30分集中して勉強を行い、その後10分の休憩を入れるなど、あらかじめ時間を区切ることでメリハリをつけて進めることができます。タイムボックスを活用することで、次の休憩時間まで頑張ろうというモチベーションが湧き、眠気を防ぎやすくなります。
タイムボックスを使うことで、勉強の進行状況も把握しやすくなるため、進捗に応じてリズムを調整しながら効率的に勉強を進められます。さらに、各タイムボックスの終了時には、達成感を感じることで気分もリフレッシュできます。
10. 自分にご褒美を用意する
勉強を進めるうえで、モチベーションを維持することは非常に大切です。勉強の区切りごとに自分にご褒美を用意することで、次の勉強への意欲を高めることができます。ご褒美は何でもよく、小さなもので構いません。例えば、お気に入りのスナックを食べる、好きな音楽を少し聞く、好きな動画を数分見るなど、少しリラックスできる時間を用意することで、勉強中の眠気を防ぐだけでなく、モチベーションを高めることができます。
ご褒美の頻度や内容は、勉強量や進捗に合わせて調整することが重要です。ご褒美を与えすぎると効果が薄れてしまうので、適度なバランスを保ちながら行うと良いでしょう。
11. 勉強内容を変える
眠気が襲ってきた場合、現在の勉強内容を少し変えてみるのも効果的です。単調な作業や同じテーマに取り組み続けていると、どうしても脳が疲れてきて眠くなります。そんなときは、違う教科や別の問題に取り組んでみることで新鮮さを取り戻すことができます。例えば、数学の計算問題に疲れたら、歴史の暗記に切り替えるなどです。異なる内容に取り組むことで、脳に新しい刺激が入り、集中力を取り戻すことができます。
また、異なる勉強方法を試してみるのも有効です。例えば、テキストを読むだけでなく、音読をしたり、友達に説明するように自分に話しかけてみたりすることで、眠気を軽減しながら勉強に新しい視点を加えることができます。
12. 適切な目標設定をする
勉強において適切な目標設定を行うことも、眠気を防ぐ手助けになります。具体的で達成可能な小さな目標を設定することで、「あと少しで終わるから頑張ろう」と自分を奮い立たせることができます。大きな目標は達成が難しく、途中で諦めてしまったり、集中力を失ってしまったりする原因となります。そのため、大きな目標をいくつかの小さなステップに分け、1つずつ達成していくことが重要です。
目標を紙に書き出したり、チェックリストを作成したりすることで、進捗を目で確認することも効果的です。達成感が得られることでモチベーションが上がり、勉強に対する意欲が維持しやすくなります。
まとめ
勉強中に眠くなったときに対処する方法として、こまめな休憩、立って勉強する、水分補給、軽い運動、勉強環境の工夫、軽いおやつの摂取、深呼吸や呼吸法の活用、タイムボックスを使った計画、自分へのご褒美の用意、適切な目標設定、勉強内容の変更、そして十分な睡眠が挙げられます。
どれも簡単に実践できるものばかりですが、重要なのは自分に合った方法を見つけることです。人それぞれ効果的な対策は異なるため、いくつかの方法を試してみて、自分が一番リフレッシュできる方法を見つけてみてください。眠気をうまく乗り越え、効率的に勉強を進められるようにしていきましょう。
家庭教師のガンバでは無料の体験授業をやっています。家庭教師をやる・やらないは全く別ですので、お気軽にお試しください。
参考文献
・文部科学省『学びのススメ』
・『マンガでわかる 東大勉強法』(幻冬舎、西岡壱誠著)
・『楽しく遊ぶように勉強する子の育て方』(日本能率協会マネジメントセンター、 小室尚子著)
・『もう叱らなくていい! 1回で子どもが変わる魔法の言葉』(青春出版社、親野智可等著)