中学で部活に入っているお子さんのほとんどは、3年生で部活引退を迎えます。

部活引退後はいよいよ「高校受験に向けた準備」に本腰を入れると思いきや、切り替えがうまくいかず不安を感じるお子さんも多いのではないでしょうか。実は部活引退後に、

・やる気が出ない(燃え尽き症候群)

・何から勉強すればいいか分からない(時間の使い方が難しい)

・模試の結果を見て落ち込む(自信をなくす)

という3つの壁」が立ちはだかる場合が少なくありません。

一方で、部活で培った力を活かして受験に臨めば、十分に成績アップを目指せるチャンスがあります。そこでこの記事では、高校受験を控えた中学3年生のお子さんをお持ちの保護者に向けて、次の内容について解説します。

・部活引退後の「3つの壁」

・部活経験を高校受験に活かす5つの秘訣

それぞれに対する「親ができるサポート」もあわせて解説するので、ぜひご参考にしてください。

 

部活引退後に高校受験生がぶつかりやすい3つの壁

高校受験を控えている中学3年生は、部活引退後にこれからお伝えする「3つの壁」にぶつかりやすい傾向にあります。

 

やる気が出ない(燃え尽き症候群)

部活引退後、多くのお子さんが中学1年生から頑張ってきたことが終わったことによる反動で、いわゆる「燃え尽き症候群」のようになってしまい、受験勉強に対してやる気がなかなか出ないというケースが多くあります。

特に運動部へ入っていたお子さんは、体を動かしていたことでリフレッシュにもなっている側面がありましたが、急に運動量が減ることで気分転換しにくくなることもあります。

こういう時は、保護者によるサポートで解消が期待できます。

【親ができるサポート】

・ストレッチや散歩などの軽い運動を促す

・部活で頑張れたという「成功体験」を思い出させる

・「疲れたら休んでいいよ」と適度な休憩を勧める

・リフレッシュできる飲み物などを準備する

 

何から勉強すればいいか分からない(時間の使い方が難しい)

今まで部活をしていた時間がなくなると帰りが早くなり、放課後に自由な時間が増えます。

そこで「さあ勉強をしよう!」となっても、何から始めればよいか分からないといったケースもよくあります。また、「放課後はまず部活」という習慣から、一気に「放課後は勉強」というようにシフトチェンジするのも意外と大変です。

何から勉強すればよいかわからないし、そもそもうまく時間を使えないといった点が2つ目の壁になります。部活引退後は自由な時間が増える分、個々の時間の使い方がとても大切です。

【親ができるサポート】

・お子さんと一緒に学習計画を立てる

・「とりあえず毎日30分だけやってみよう」とハードルを下げる

・塾の先生や家庭教師に相談する

 

「学習計画を立てるのは大変…という方は、家庭教師をお試ししてみてはいかがでしょうか?家庭教師はお子さんの学力・性格・目標に合わせて学習計画を作成します。まずは無料で試してみませんか?

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模試の結果を見て落ち込む(自信をなくす)

部活に打ち込んでいた場合、受験勉強に本格的に取り組み始めるのが引退後からとなる場合も多いです。そのため部活を引退した時点では模試などの結果が思わしくなく、「高校受験に間に合わないかも」と落ち込んだり、自信を無くしてしまいがちなのは部活引退後によくあることです。

これが3つ目の壁と言えます。

部活引退後から受験勉強に本腰を入れて、志望校へ合格したお子さんはたくさんいます。自信を取り戻したり、つけたりするには、模試は一つの指標であることを理解して今後に活かしたり、小さな成功体験を積み重ねていくのが効果的です。

【親ができるサポート】

・適切な声掛け(「模試の結果はまだまだ途中経過だよ」など)

・成功事例を伝える(引退後から頑張って志望校へ合格した人の体験談など)

・小さな成長を褒める(「昨日、今日と続けて勉強できてるね」など)

 

高校受験に部活経験を活かす5つの秘訣

初めにもお伝えしましたが、部活で培った集中力や継続力は、高校受験の勉強でも大いに活かせます。

受験は短期間で成果を求められるため、いかに効率よく学習を進めるかが大切です。部活経験を高校受験の勉強に活かす秘訣は、次の5つです。

1.ルーティンを作る(部活と同じように勉強する)

2.目標設定をする(大会=入試と考える)

3.本番を想定した勉強をする

4.仲間をつくる(チーム、切磋琢磨)

5.体を動かしながら勉強する

それぞれを詳しく見てみましょう。

 

1.ルーティンを作る(部活と同じように勉強する)

運動部であれ文化部であれ、部活の時間はだいたい決まっています。運動部や吹奏楽部の練習や、その他の部活でも練習や活動を日々していたと思います。

そこで部活引退後も部活と同じように、「毎日帰宅後から1時間」「毎日〇時間」など生活の中で決まった時間に勉強を組み入れ、ルーティン化していきます。

部活と同じく、小さな積み重ねが成果につながります。

【親ができるサポート】

・生活リズムを整えられるようサポート(起床・就寝・食事時間など)

・すぐに勉強ができるように家の環境を整える

・塾や家庭教師を活用し、勉強日時を固定してルーティン化する

 

2.目標設定をする(大会=入試と考える)

部活では「まずは1勝」「めざせ〇〇大会出場」「目標上位入賞」などのように、目標が設定されているケースが多いです。たとえば運動部の場合、

・練習=日々の勉強

・練習試合=模擬テスト

・大会本番=入試

のように、置き換えて考えるのもよいのではないでしょうか。また、目標を「〇月の模試で〇判定にする!」などのように具体的に設定するのも効果的です。

ポイントは、大目標中目標小目標と設定することです。

・小目標=短期目標(達成しやすい)

・中目標=中期目標(〇点アップなど具体的数値の設定など)

・大目標=長期目標(志望校合格)

【親ができるサポート】

・大中小の目標を一緒に考える。

・達成しやすい小目標を設定し、小さな成功を実感させる

・計画がずれても焦らず調整するよう促す

 

3.本番を想定した勉強をする

試合がある部活では、試合時間は競技ごとに決まっていると思います。また、吹奏楽部や将棋部などの文化部でも、演奏時間や一局の時間は決められています。

このように部活でも本番では時間との勝負がついて回ることがほとんどだったのではないでしょうか。そして、練習でも本番のように時間を計って練習試合や本番さながらの練習をしたと思います。

そこで先ほどの練習試合=模擬テストと置き換えて考え、模擬テストや過去問演習を行う際は本番(=入試)を想定し、時間を計って取り組みます。

本番を想定して時間のプレッシャーに慣れておくことで、入試本番でも焦らず緊張を和らげて問題を解くことができます。

【親ができるサポート】

・タイマー、過去問題集、予想問題集などの準備

・模試の日程を把握しておく

・必要であれば模試の申し込みを行う

 

4.仲間をつくる(チーム、切磋琢磨)

部活では仲間と励まし合いながら、そして競い合いながら取り組んだと思います。

高校受験に備えた勉強となると、「自分一人でコツコツ取り組む」イメージがあるかもしれません。でも受験勉強も部活と同様に、チームで取り組んだり、仲間と切磋琢磨して競い合うことで伸びる可能性が大いにあります。

・チームを作る(親、先生、友達、塾の先生、家庭教師など)

・ライバルを作る(部活のチームメイトと共に勉強)

特にチームプレーが得意なお子さんや、競い合うことで頑張れるタイプのお子さんの場合、効果が期待できます。

【親ができるサポート】

・進捗を報告しやすいよう、日々の勉強の話を聞く

・「誰かと競うのが好きな子」ならライバルを意識させる

・塾や家庭教師の先生と協力する

 

5.体を動かしながら勉強する

主に運動部に所属していたお子さんや、じっと座っていると集中力が途切れやすいお子さんは、歩きながら、などのように体を動かしながら勉強するのもひとつです。

例えば、暗記物や読みが中心の学習をする時に、音読しながら歩く、暗記カードを使うなど、体を使って覚える方法です。適度に体を動かすことで、脳が活性化し、記憶力が向上すると言われています。

また、勉強の合間に軽い運動を取り入れるのもよいでしょう。気分転換に少し散歩する時間をとってもよいと思います。

勉強と運動を組み合わせることで、集中力も高まり、長時間の勉強が苦になりません。あまり激しい運動にすると疲れてしまうので、あくまでも軽く動かす程度がおすすめです。

【親ができるサポート】

・一緒に散歩やストレッチをする

・適度に声掛けをして休憩や運動を促す

 

部活経験を活かした勉強へのサポートのコツとアイデア

最後にこれまでお伝えした「親ができるサポート」に加えて、部活経験を高校受験への勉強により活かすための、サポートのコツやアイデアをまとめてお伝えします。

 

結果ではなく努力(過程)を褒める

部活では、結果よりも努力を評価されることが多いと思います。高校受験への勉強でも、お子さんの努力をしっかり褒めてあげることが大切ではないでしょうか。

もちろん最終的に良い結果が出ることが目標ですが、そこにたどり着くまでは結果がすぐに出ないこともあります。それまで努力を続けることが最も大切なので、頑張った分をしっかり認めて褒めてあげましょう。

 

スポーツ選手の名言を使う

お子さんが好きなスポーツ選手の名言を使うのもおすすめです。たとえば野球が好きなお子さんなら、次のような言葉はいかがでしょうか。

「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道。」(イチロー氏)

「壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。」(イチロー氏)

「無理だと思わないことが一番大事だと思います。無理だと思ったら終わりです。」(大谷翔平氏)

「苦しいときこそ、自分の成長のチャンスです。」(大谷翔平氏)

 

また、サッカーが好きなお子さんであれば、次のような名言もあります。

「やるか、やらないかではない。やるしかない。」(森保一氏)

「練習で苦しんで、初めて試合で笑える。」(三浦知良氏)

「自分の努力は裏切らない。」(久保建英氏)

 

特に中学生くらいでは親の言葉は耳に入りにくかったりしますが、このように偉大な先輩でありながら身近に感じられるスポーツ選手の名言を使うことで、モチベーションが上げられることは多いと思います。

 

体調管理のサポートをする(睡眠・食事の重要性)

お子さんが部活をしている間、体調管理が大変ではありませんでしたか?高校受験に向けたいわゆる受験勉強でも、やはり体調管理が大切になってきます。

部活引退後も引き続き、保護者の方もお子さんの睡眠や食事などに気を配りながら体調を整えることで、集中力や学習効率に大きくプラスになります。

できれば先にお伝えした勉強のルーティン化とともに、生活リズムは整えておきたいところです。

 

塾・家庭教師の活用

この記事の中でも何度か出てきた塾や家庭教師の活用ですが、これらは学習面だけでなく、連携することでメンタル面のサポートも可能です。

専門的なアドバイスを受けることで、保護者が様々なサポートに関する不安や負担を抱え込むことなく、お子さんのサポートができます。

塾に通っている場合や家庭教師を使用している場合は、ぜひ先生と連携をとってチームとしてサポートしてみてください。

 

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プレッシャーを与えないようにする

ここまで「親ができるサポート」として様々な面からお伝えしましたが、やはり大切にしたいのが、お子さんにプレッシャーを与えないようにすることです。

高校受験はこれまでの受験や試験よりも、保護者の方も精神的にしんどい面が多いかもしれません。ただ、一番しんどいのは当事者であるお子さん本人だと思います。

保護者の方の不安や心配はなるべくお子さんにぶつけないようにし、利用していれば塾や家庭教師の先生方と共有するなどして解消していくとよいのではないでしょうか。

 

まとめ

今回は部活引退後に陥りやすい3つの壁、部活経験を高校受験に活かす5つの秘訣、そしてそれぞれに対する保護者の方のサポートとコツについてお伝えしました。

【部活の経験を活かす勉強法】

・毎日の練習=毎日の勉強(ルーティン化が成功のカギ)

・試合に向けた計画=受験に向けた学習計画( 短期・中期・長期目標を設定)

・試合のプレッシャー=本番の試験(本番を想定した模試やテスト実戦経験を積む)

・チームプレイと競争=勉強仲間と切磋琢磨( 仲間と励まし合いながら成長する)

 

【 親ができるサポート】

・努力を褒めることでモチベーションアップ

・スポーツ選手の名言でやる気を引き出す

・体調管理をしっかりサポートする

部活で身につけた「継続力」「目標設定」「本番対応力」は、高校受験においても大きな武器になるはずです。本番まではしんどい時もあるかもしれませんが、部活を頑張ってきた経験があれば必ず乗り越えられると思います。

これまでの努力を自信に変えて、最後まであきらめずに頑張ってください。



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