中学生の皆さん、中学生のお子さんを持つ保護者の皆さん、内申点は足りていますか?内申点は高校受験において重要なポイントとなるため、ぜひ上げておきたいところです。ですが、
「内申点を上げたいけれど、上げ方がわからない」
「内申点はテストで点をとっておけばよいのでは?」
「テストの点がよかったのに、内申点が低い…。」
「内申点、あまり気にしていなかったけどそんなに大事なの?」
といった疑問や心配をお抱えの方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、
・内申点が大切な理由
・内申点の上げ方(7つのコツ)
について、解説します。最後に学年別により有効なポイントや、内申点に関するよくあるQ&Aもご紹介するので、ぜひ最後までお読みください!
内申点はなぜ大切?
なぜこんなに高校受験では内申点が大切と言われるのでしょうか。それには次の5つの理由があります。
理由① 公立高校の合否に影響するから
主に公立高校において、多くの都道府県では内申点(通知表の成績)と入試当日の点数を合計して合否を決定します。
その比率は「内申点×0.5+入試点数×1.0」のように、地域や高校によって異なりますが、内申点は『得点の一部』として換算され、合否決定に大きく影響するため、しっかり上げておくことがとても大切です。
【例】東京都 公立高校の例
調査書450点満点+学力検査700点満点=合計1150点
理由② 推薦入試や特色選抜で『内申点が基準』となるケースが多いから
推薦や特色選抜(自己推薦型入試)では、内申点の条件をクリアしていないと、そもそも受験資格が得られない場合もあります。
例えば「5教科すべて4以上」「9教科合計で36以上」など、高校ごとに基準があることが多いです。つまり、内申点が一定に満たないと、挑戦したい入試方法を利用できなくなる恐れがあるため、ここでも内申点を上げておくことが重要になります。
理由③ 入試ではわからない部分の評価を示すため
内申点には、「授業態度」「提出物」「意欲」「継続性」などの努力や人間性といった、当日の入試テストでははかり知れない部分の評価を示すという役割があります。
これは、高校側は学力だけでなく、学校生活をきちんと送れる子かという点も重視しているためです。つまり内申点は、その時のテストの点数だけでなく、コツコツ真面目に取り組んでいる子が報われる仕組みでもあります。
理由④ 中3の内申点は『逆転合格』にも『足切り』にもなり得るため
本番の入試で多少点数が低くても、内申点が高ければ合格できるケースがあります。逆に、当日点をしっかり取れても、内申点が足りずに不合格になることもあるため、油断できません。
つまり、内申点はいわば『保険』となり、『最後の一押し』にもなる大切な要素です。反対に、内申点で足きりされる可能性もあるため、内申点を上げておくことが大切です。
理由⑤ 中学生活をどう過ごしたかの総まとめとなるため
内申点はいわば、先生が3年間かけてお子さんを見てきた、『成績』『態度』『成長』の総まとめです。
受験先の高校の先生は、
「この子は信頼できる子だろうか?」
「継続して努力できる子だろうか?」
などについて、内申点で判断する材料にしています。
つまり内申点で、学力だけではなく 「この子と3年間一緒に過ごしたいか」を見られているため、コツコツと上げておきたいところです。
内申点の上げ方|7つのコツ
もうお分かりの通り、『内申点=テストの点数』だけではありません。多くの学校で導入されている「観点別評価」では、以下の4観点が主に見られます。

例えば提出物をきちんと出しているかどうかも、評価されやすいポイントです。このようにいくつかのポイントを意識するだけで、内申点を大きく上げることも可能です。
では以下に内申点の上げ方のコツを7つにまとめてご紹介します。
内申点の上げ方① 提出物は「期限内+ていねいに」
実は提出物は、お子さんの「知識・技能」の観点を中心に評価で重視されているポイントです。内申点を上げるには、なにはともあれ、提出物は期限内に出すことを徹底しましょう。基本的に提出物を出さないお子さんは、評価がうんと下がることが多いです。
・提出物がいつも遅れる
・そもそも提出物を出さない
・提出物を出しても内容が適当
もし今この状態であれば、「期限内+ていねいに」提出しましょう。提出物をきちんと出せば、少なくとも提出物に関する評価が下がることは避けられます。
実は提出物に重きを置いている先生はとても多いため、必ずおさえておきたいポイントです。
内申点の上げ方② 小テストの点数を上げる
定期テスト以外に授業の単元末などに行われる小テストは、軽く見られがちですが、実はここも評価の対象になっていることがほとんどです。
小テストは単元ごとに計算問題や漢字、英単語など比較的基本的な問題が多いため、難易度もそう高くないことが多いです。毎回満点を取るくらいの意気込みで臨みましょう。
内申点の上げ方③ 定期テストの点数を上げる
そうはいっても、やはり定期テストの点数は内申点に直結します。まずは授業の小テストで単元の理解度を確認しつつ、授業で行われる問題演習などを中心に定期テスト対策をしていきましょう。
特に授業での演習や、学校でワークなどがある場合はそこから類似問題が出されることが多いため、重点的に対策しておくとよいでしょう。
家庭教師のガンバでは定期テスト対策も行っています。
内申点の上げ方④ 授業中は「聞く姿勢・発言」を意識する
授業中の態度は意外とみられており、「主体的に取り組む姿勢」の観点から内申点アップにもつながります。授業態度のポイントは、
・聞く姿勢
・発言(発表)
の2つを意識して臨みましょう。
発言が苦手でも、しっかり先生の方を向いて聞いていたり、肘などをつかずに正しい姿勢で「聞く姿勢」を見せると、きちんと授業に臨んでいる気持ちが伝わります。
また、発表は間違っても大丈夫なので、できればしてみるよう心掛けるとよいでしょう。内容も大事ですが、積極的に授業に参加しようとしている姿勢も大事です。
特に普段発表をあまりしないお子さんが頑張って発表しようとしている場合、先生は「がんばっているな」と気づき、内申点が上がることにつながります。
内申点の上げ方⑤ ノートの取り方を見直す
単元末などにはノート提出があると思います。ノートは板書をきちんと写しているのはもちろん、先生が言った「ポイント」や「補足」、友達の意見、あるいは疑問などもまとめておくと高評価につながります。
例えば問題演習がある場合、間違えた問題の「理由」と「再挑戦」まで書くと、「主体的に取り組む姿勢」の観点から内申点の評価ポイントにつながります。
内申点の上げ方⑥ 挨拶・返事など礼儀をていねいに
授業やテスト以前に、普段の挨拶や返事といった礼儀の面でも、ていねいに行うよう心掛けましょう。当たり前のことこそ、内申点の「態度・生活面」の観点でまわりと差が出ます。
「おはようございます」、「さようなら」、「お願いします」など、先生に接する時の礼儀をていねいに行う習慣をつけましょう。
内申点の上げ方⑦ 三者面談や生活記録で伝える
学期ごとの三者面談や、学校によっては先生とお子さんで行う教育相談があります。その機会に、最近お子さん自身が頑張っている点などを先生に伝えましょう。
たとえば、「最近、授業中の発言を増やすように心がけています。」などのように具体的に伝えると、万が一先生が見逃していた場合も、努力に気づいてくれるきっかけになります。また、生活記録や生活ノートといった先生に毎日提出するツールでも、日々の頑張りがあれば伝えるとよいでしょう。

学年別|今からできる内申点の上げ方
ここで、学年別に今からできる内申点の上げ方をいくつかご紹介します。
中学1年生、中学2年生
中1、中2であれば今からコツコツと内申点を上げることがよりしやすい時期と言えます。次の点を中心に取り組みましょう。
・提出物・授業態度・礼儀・ノートの取り方を今からクセづけておく
→評価基準が緩やかなので、素直な努力がそのまま内申に反映されやすい。
・定期テスト対策
→定期テスト対策はやる・やらないで差が出るため、しっかり対策しましょう。
中学3年生
高校受験が差し迫った中学3年生で内申点を上げるには、次の点を中心に取り組みましょう。
・1学期・2学期で勝負!
→多くの学校では内申点には2学期までしか反映されないため。
・提出物・授業態度・礼儀・ノートの取り方などテスト以外の差が出る部分を徹底的に見直す
→定期テストの残り回数が限られているため。
中学2年生まで内申点が低くても、中学3年生からの取り組みで内申点が1〜2段階上がった例は多数あります。あきらめずに、できることを頑張りましょう!
よくある質問Q&A
最後に内申点に関してよくある質問と回答をまとめてご紹介します。
Ⓠ人前で発言をするのが苦手で授業中に発表できないのですが、大丈夫でしょうか?
Ⓐ授業中の聞く姿勢やノートの取り方を意識すれば、大丈夫です。テストや提出物でもしっかり評価されます。
Ⓠテストの点数はよいのに、内申点が低いのはなぜでしょうか?
Ⓐ提出物の期限厳守ができているか、内容をきちんとしているかなどを見直しましょう。また、授業態度や生活態度での評価が足りていない場合があります。先生が受けるお子さんへの印象も大きく関係するため、その辺りも見直しましょう。
Ⓠ内申点は中3からでも上がりますか?
Ⓐ中3の1学期・2学期の頑張りによって、合計点を伸ばせる可能性があります。
まとめ
繰り返しになりますが、内申点を上げるにはテストの点数も大事ですが、それだけで決まるものではありません。日々の授業や生活での態度やコツコツと真面目に取り組む姿勢が、先生に頑張っている印象を与え、良い内申点にもつながります。
そして、お子さんが変わろうとしているとき、保護者の方の一言が励みになります。
「最近テスト勉強頑張っているね」
「提出物、早く終わったんだ!すごいね」
「ノート、きれいにとってるね!」
そんな声かけで、お子さんのやる気もきっと高まるはずです。今からでも遅くありません。できることから一つずつ、今日から始めて、内申点を上げていきましょう!
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