「うちの子、このままで高校受験大丈夫…?」と悩む保護者の皆様への記事です。
はじめまして。私は「家庭教師のガンバ」の体験スタッフTです。日々、勉強が苦手だったり、これから頑張りたいと思っていたりするお子さんと保護者の皆様のご自宅に伺い、一人ひとりに合った勉強のやり方から一緒に見つけていくお手伝いをしています。
「周りの子は塾に通い始めているのに、うちの子は家でゴロゴロしてばかり…」
「そもそも、何から手をつけていいのか親子で途方に暮れている」
中学3年生が近づくにつれて、このようなご相談を本当に多くいただきます。
大切なお子さんの将来がかかっている高校受験。親として心配になるのは当然のことです。特に、これまで勉強でつまずいた経験のあるお子さんにとっては、高校受験という大きな壁は、途方もなく高く感じられるかもしれません。
しかし、断言します。今からでも、決して遅くはありません。
勉強が苦手なのは、お子さんの能力が低いからでも、やる気がないからでもありません。それは、例えるなら、地図もコンパスも持たずに、険しい山を登ろうとしているようなもの。
ただ、自分に合った勉強のやり方という「正しい登り方」を知らないだけなのです。
正しいやり方で、正しい方向に努力を続ければ、見える景色は必ず変わってきます。そして、その先には、お子さん自身が「行きたい!」と心から思える高校への合格が待っています。
この記事では、私がこれまで何百人もの勉強が苦手な生徒たちと接する中で見つけ出した、高校受験を成功に導くための「5つのステップ」を、具体的な方法と共にご紹介します。
これは、机上の空論ではありません。実際に多くのご家庭で実践し、お子さんたちが自信を取り戻し、志望校合格を勝ち取っていった、実績のある方法です。
この記事を読み終える頃には、高校受験に対する漠然とした不安が、「これなら、うちの子もやれるかもしれない」という具体的な希望に変わっているはずです。ぜひ、お子さんと一緒に、リラックスした気持ちで読んでみてください。親子で力を合わせ、最高の春を迎えるための第一歩を、ここから踏み出しましょう。
5つのステップに分けてみました。
- ステップ1:現状把握と目標設定(コンパスを手に入れる)
- ステップ2:学習計画の立て方(設計図を描く)
- ステップ3:自分に合った勉強法の実践(自分だけの武器を磨く)
- ステップ4:モチベーションの維持と親の関わり方(最大の応援団になる)
- ステップ5:プロの力を借りる勇気(一人で抱え込まない)
それぞれ見ていきましょう!
ステップ1:コンパスを手に入れよう!「現状把握」と「目標設定」
本格的な航海に出る船が、まず現在地と目的地を確認するように、受験勉強も「今の自分の位置」と「目指すゴール」を明確にすることから始まります。
闇雲に問題集を解き始めても、どこに向かっているのかわからなければ、すぐにガス欠を起こしてしまいます。まずは、親子で一緒にコンパスを手に入れる作業から始めましょう。
なぜ「現状把握」がそんなに大切なのか?
勉強が苦手な子の多くは、「何がわからないのか、わからない」という状態に陥っています。この状態では、どこを補強すればいいのか見当もつかず、ただ時間だけが過ぎていってしまいます。まずは、敵(入試)と自分(自分の学力)を正確に知ること。これが、合格への最短ルートを見つけるための最も重要なステップです。
【具体的な現状把握の方法】
- 定期テストの成績表と答案を分析する
単純な合計点だけでなく、各教科の点数、平均点との差を見てみましょう。特に、答案用紙を一緒に見返すことが重要です。どの単元で点数を落としているのか、それはケアレスミスなのか、根本的に理解できていないのか、ミスの「質」を探っていきましょう。
- 通知表を客観的に見る
5段階評価の数字はもちろんですが、「関心・意欲・態度」の欄や先生からの所見も大切なヒントになります。授業態度はどうか、提出物はきちんと出せているか。学力以前の学習習慣に課題が見つかることも少なくありません。
- 模試の結果を「宝の地図」にする
偏差値や「E判定」といった結果だけに一喜憂してはいけません。本当に見るべきは、分野別の正答率です。「正負の計算」はできているけれど、「連立方程式の応用」で失点している、といった具体的な弱点が見つかるはずです。これが、これから何を優先的に学習すべきかを示す「宝の地図」になります。
これらの情報を元に、親子で「得意な科目・分野」と「苦手な科目・分野」を紙に書き出してみてください。客観的な事実を並べることで、感情的にならずに現状を直視できます。
- 親子で「行きたい!」と思える目標を見つける
現在地が確認できたら、次はいよいよ目的地、つまり「志望校」という目標を設定します。ここで最も大切なのは、お子さん自身の「行きたい」という気持ちです。親が「この高校に行きなさい」と一方的に決めてしまっては、本人のモチベーションは上がりません。
【後悔しない目標設定のポイント】
- 選択肢は広く持つ: 最初から「うちの子の成績じゃ、ここしか無理」と決めつけず、通える範囲にある高校をいくつかリストアップしてみましょう。公立、私立、偏差値帯も幅広く見てみるのがおすすめです。
- 学校の「個性」を肌で感じる: 文化祭や学校説明会には、ぜひ親子で足を運んでみてください。パンフレットだけではわからない、学校の雰囲気、先生や生徒たちの表情、活気のある部活動の様子などを肌で感じることで、「この学校に通いたい!」「この制服を着て、この校舎で学びたい!」という強い動機が生まれていきます。
- 長期目標と短期目標を立てる:
- 長期目標: 「〇〇高校に合格する!」
- 短期目標: 「次の定期テストで数学の点数を10点上げる」「今週中に英単語を50個覚える」
いきなりエベレストの頂上を目指すのではなく、まずは目の前の小さな丘を一つひとつ越えていく。この「小さなできた!」の積み重ねが、やがて大きな自信へと繋がっていきます。目標設定は、受験勉強という長い旅の羅針盤です。親子でじっくり話し合い、ワクワクするような未来地図を描きましょう。
ステップ2:設計図を描こう!「勝てる学習計画」の立て方
目的地が決まっても、そこへ向かうための設計図(計画)がなければ、道に迷ってしまいます。特に、部活動や習い事で忙しい中学生にとって、時間を有効に使うための学習計画は不可欠です。
「計画を立てても、どうせその通りに進まない…」そう思うかもしれません。最初から、完璧な計画を立てる必要はありません。大切なのは、「やるべきこと」を明確にし、迷わず勉強に取り組める状態を作ることです。
逆算思考で「今日やること」まで落とし込む
計画は、未来から現在へと遡って立てる「逆算思考」が基本です。
- ゴール(入試本番)を設定する
- 長期計画(3ヶ月後、夏休み終了時など)を立てる
- 例:「夏休みが終わるまでに、中1・中2の英数の総復習を終わらせる」
- 中期計画(1ヶ月後)を立てる
- 例:「今月中に、数学のワークの1次関数までを完璧にする」
- 短期計画(1週間)に落とし込む
- 例:「今週は、月・水・金に数学のワークを5ページずつ進める。火・木は英単語を20個覚える」
ここまで細かく落とし込むと、「今日、何をすればいいのか」が一目瞭然になります。この「今日やること」の明確化こそが、勉強が苦手な子を机に向かわせる第一歩です。
- 例:「今週は、月・水・金に数学のワークを5ページずつ進める。火・木は英単語を20個覚える」
計画は具体的かつ実行可能に
勉強が苦手な子ほど、「数学を頑張る」といった漠然とした計画を立てがちです。これでは、何をもって「頑張った」と言えるのかわからず、達成感も得られません。
- 悪い例: 国語を勉強する
- 良い例: 今日の夜9時から30分間、漢字の問題集をP10〜P11の2ページ分解き、答え合わせと間違い直しまで終わらせる
このように、具体的に決めるのがポイントです。そして何より、お子さん自身が計画作りに参加することが重要です。自分で立てた計画だからこそ、責任感が生まれ、「やらされる勉強」から「自分でやる勉強」へと意識が変わっていきます。
【計画作りのヒント】
- まずは実行可能な計画を: 最初から無理な計画を立てると、すぐに挫折してしまいます。まずは「これなら絶対にできる」というかなーり低いハードルから始め、成功体験を積ませてあげましょう。
- 予備日を設ける: 計画を詰め込みすぎず、週に1日程度は「調整日」や「予備日」を設けておくと、急な用事や体調不良で計画が遅れても、焦らずに済みます。
- 計画は修正していい: 計画通りに進まなくても、自分を責める必要は全くありません。週に一度、親子で計画を見直す時間を設け、「今週は部活が忙しかったから、来週は少し調整しよう」というように、柔軟に修正していきましょう。計画は、あなたを縛るものではなく、ゴールまで導いてくれる味方なのです。
ステップ3:自分だけの武器を磨こう!「苦手」を「得意」に変える勉強法
さあ、いよいよ実践編です。ここでは、勉強が苦手な子が陥りがちなポイントと、それを乗り越えるための具体的な勉強法を教科別にご紹介します。
大原則は、「わかる」ところまで戻って、「できる」という成功体験を積むことです。プライドが邪魔をして、簡単な内容に戻ることを嫌がるお子さんもいますが、「急がば回れ」こそが、最も確実な成績アップの道です。
【教科別】苦手を克服する勉強法
■英語:まずは単語と音読から!
- 英単語はすべての基本: 文法がわからなくても、単語の意味がわかれば、ある程度文章の意味は推測できます。まずは、高校入試レベルの単語帳を1冊決め、「これだけは完璧にする」と覚悟を決めて毎日取り組みましょう。アプリを使ってゲーム感覚で覚えるのもおすすめです。
- 中学1年生の文法から復習する: be動詞と一般動詞の区別、三単現のsなど、英語の土台は中学1年生の文法に詰まっています。ここが曖昧なままでは、長文読解は絶対にできません。薄い問題集でいいので、最初の単元から丁寧に復習しましょう。
■数学:計算練習と「解き直し」が命!
- 計算問題を侮らない: 複雑な文章題も、最後は基本的な計算力が必要です。計算ミスで点を落とすのは、本当にもったいない。毎日5問でもいいので、計算ドリルに取り組む習慣をつけましょう。
- わからない単元は、小学校まで戻る勇気を: 分数の計算、割合、速さの公式など、つまずきの原因が実は小学校の範囲にあることは珍しくありません。恥ずかしがらずに、基礎の基礎から復習することで、急に視界が開けることがあります。
■国語:漢字と語句は「貯金」と同じ!
- 漢字と語句は裏切らない: 読解力と違い、漢字や語句は覚えれば覚えただけ点数に繋がります。毎日コツコツと、漢字ドリルや一問一答の問題集を進めましょう。
- 答えは必ず本文の中にある: 読解問題では、自分の想像で答えるのではなく、必ず本文中から答えの根拠となる部分を探す癖をつけましょう。「なぜなら」「しかし」「つまり」といった接続詞に印をつけながら読むと、文章の構造が理解しやすくなります。
■理科・社会:つながりで理解する!
- 「なぜ?」を大切に: 歴史上の出来事や科学的な現象を、ただの暗記項目として捉えるのではなく、「なぜ、この時代にこの出来事が起きたのか?」「なぜ、この実験をするとこうなるのか?」と、原因と結果をセットで理解するように心がけましょう。
- 図や資料集を活用する: 年表や地図、実験の図などは情報の宝庫です。教科書の文字を読むだけでなく、資料集を眺めながら、ビジュアルで覚えることも有効です。歴史漫画や科学系の動画教材も、学習の導入として非常に役立ちます。
ここで、一番大切なのは、「インプット(覚える)」と「アウトプット(問題を解く)」のバランスです。教科書を眺めているだけでは、知識は定着しません。必ず、学んだ内容を使って問題を解く時間を作りましょう。そして、解きっぱなしにせず、必ず解き直しをする。このサイクルを回していくことが、本物の学力に繋がります。
ステップ4:最大の応援団になろう!「モチベーション維持」と「親の関わり方」
受験勉強は、長いトンネルを一人で歩き続けるような孤独な戦いです。特に、これまで勉強で成功体験が少なかったお子さんにとって、モチベーションを維持し続けることは簡単ではありません。このステップでは、お子さんの「やる気」を支え、保護者の方が「最大の応援団」になるためのコツをお伝えします。
お子さんの「やる気」に火をつける関わり方
- 「結果」ではなく「過程」を褒める: 「テストの点が良かったね!」だけでなく、「毎日コツコツ頑張っていたもんね」「計算が前よりずっと速くなったね!」など、努力している過程を具体的に認めてあげてください。自分の頑張りを誰よりも見ていてくれる存在がいることは、何よりの励みになります。
- 快適な学習環境を作る: 勉強に集中できるよう、机の周りを整理整頓したり、照明を明るくしたりといった物理的な環境づくりも大切です。また、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠時間の確保も、親だからこそできる重要なサポートです。
これだけは避けて!親がやりがちなNG行動
良かれと思ってかけた言葉や行動が、実はお子さんのやる気を削いでいるケースは少なくありません。
- 他人との比較: 「お兄ちゃんの時はもっと頑張っていたのに」「〇〇ちゃんは、もう過去問を解いているらしいよ」といった言葉は、お子さんの自己肯定感を奪うだけで、何も生み出しません。比べるべきは、過去の自分だけです。
- 「勉強しなさい!」の連呼: この言葉が効果的なら、誰も苦労はしません。むしろ、言われれば言われるほど、やる気は失せていくものです。勉強の話ばかりするのではなく、学校での出来事など、他愛もない会話をする時間も大切にしてください。
- 結果だけで叱る: テストの点数が悪かった時、頭ごなしに叱るのは逆効果です。まずは、「難しかったんだね」「悔しいね」とお子さんの気持ちに寄り添い、一緒に答案を見ながら「次はどうすれば点が取れるか」を建設的に話し合う姿勢が大切です。
保護者の役割は、勉強を教えることでも、監視することでもありません。一番の理解者でいてあげることです。不安になった時に話を聞いてくれる、頑張りを認めてくれる、そんな「安全地帯」のような存在でいることが、お子さんの心を支え、最後まで走り抜くための原動力となるのです。

ステップ5:一人で抱え込まない!「プロの力」を借りる勇気
ここまで、ご家庭でできることを中心にお話ししてきました。しかし、受験勉強を進める中で、どうしても親子だけでは乗り越えられない壁にぶつかることもあります。
「親が教えると、つい感情的になって喧嘩になってしまう」
「最新の入試情報がわからず、的確なアドバイスができない」
「そもそも、このやり方で本当に合っているのか不安…」
そんな時は、どうか一人で抱え込まないでください。 塾や家庭教師といった、受験のプロの力を借りることも、大切な選択肢の一つです。
家庭教師が提供できること
私たち「家庭教師のガンバ」のような存在は、お子さんにとって、親でも学校の先生でもない、タテでもヨコでもない「ナナメの関係」の大人です。だからこそ、お子さんも本音を話しやすく、私たちも客観的な視点から、一人ひとりの課題に合わせたサポートができます。
私たちがご家庭に伺って行うのは、勉強を教えるだけではありません。お子さんの学力、性格、目標に合わせて合格までの最短ルートとなる学習計画を一緒に立て、進捗を管理します。そして、勉強が苦手な子が質問できずに溜め込んでしまう「わからない」を、その場でわかるまで丁寧に解説します。私たちは、ただの「先生」ではなく、お子さんの一番近くで伴走する「コーチ」のような存在でありたいと思っています。
高校受験は、お子さんの人生における大きな挑戦です。この挑戦を親子だけで乗り切ろうと、すべてを背負い込む必要はありません。時には専門家の力を借りながら、チームとして受験に臨む。そう考えるだけで、保護者の方の心も少し軽くなるのではないでしょうか。
私たち「家庭教師のガンバ」では、無料の体験授業を行っています。必ず入会をしてくれ!!なんて営業はかけません。まずはお子さんの学習状況やご家庭での悩みをお伺いし、「今、何をすべきか」という具体的なアドバイスをさせていただく診断の場です。それだけでも、今後の道筋が見えてくるはずです。「ちょっと話を聞いてみたい」という軽い気持ちで、お気軽にご相談いただければ幸いです。
おわりに:高校受験は、親子で成長できる最高の機会
今回は、勉強が苦手な子の高校受験を成功に導くための5つのステップをご紹介しました。
高校受験は、決してゴールではありません。しかし、この期間に親子で悩み、ぶつかり、協力し合った経験は、間違いなくお子さんを精神的に大きく成長させ、家族の絆をより一層深めてくれるはずです。
そして、この「目標に向かって努力し、壁を乗り越えた」という経験そのものが、お子さんの人生にとってかけがえのない財産となります。
大切なのは、完璧を目指すことではありません。一歩ずつでも、昨日より今日、今日より明日と、前に進んでいくことです。その小さな歩みの積み重ねが、やがて志望校合格という大きな成果に繋がります。
この記事が、今まさに悩んでいるお子さんと保護者の皆様にとって、未来を照らす一筋の光となれば、これほど嬉しいことはありません。
親子で力を合わせ、受験後の最高の春を迎えられることを、心から応援しています。