大学受験の仕組みは近年ますます複雑になっています。一般受験だけではなく、推薦入試も増え、受験生や保護者の方々も分かりづらいと感じる部分が多いのではないでしょうか。そして、ようわからないと焦りや不安につながり、勉強にも集中できなくなりますよね。まずは基本的な仕組みを押さえ、受験の特徴を理解しましょう。

今回は、昨今の大学受験について、どのようなものか解説します。ぜひ参考にしてください。

大学入試の種類

大学入試の方式にはいくつかの種類があります。 大きく分けると一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3つです。

一般選抜

現在の大学入試で最も多いのが一般選抜です。

国公立大学では大学入学共通テストと、各大学の2次試験によって評価されます。私立では独自試験のみとする大学が多いですが、近年は共通テストの利用も増えています。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜は、2020年度まで推薦入試と呼ばれていました。出身高校の校長の推薦を受けたうえで出願するもので、高校時代の成績や評価が重視されます。

選抜のタイプは二種類あり、一つは公募制、もう一つは指定校制です。公募制は出身高の校長の推薦があれば受験できる方式です。ただし大学側の出願条件を満たしていることが前提となります。指定校制は選抜対象となる高校を大学が指定する方式です。こちらは国公立大学ではほとんど見られず、私立大学に多い選抜方式となっています。

また、指定校制では合格後の入学が必須条件となるケースも多いので、私立の推薦を受ける場合にはほとんどが専願での受験となります。

総合型選抜

2020年度まではAO入試と呼ばれていた入試方法です。

総合型選抜では、大学が期待する人物像として適しているかが重要になり、選考方法は自己申告を記した書類や資料のほか、面接や小論文などがメインです。学校推薦型選抜のように過去の評価だけでなく、問われるのは大学入学後の学習意欲となっています。研究したい分野への熱意や、何をどう学びたいのかという学生の姿勢が重視されます。

大学入学共通テストとは

高校時代の基礎学力がどの程度のものであるのかを判定するのが、大学入学共通テストです。

マーク方式ですが暗記しただけで解答できる問題は少なく、考える力が試されます。以前のセンター試験に比べ、問題を理解していなければ回答できない設問が増えているので、理解力や思考力、問題解決のための能力を重要視した試験だと言えるでしょう。

国公立大学の受験では基本的に5教科が必要になります。共通テストを利用する私立大学の場合、2教科か3教科が多い傾向にあります。大学によって教科や科目が異なるため、志望校の指定を事前に確認しておきましょう。

国公立大学と私立大学の違い

国公立大学と私立大学とでは様々な点が異なります。

受験の流れや入試方式のほか、科目数や日程などにも違いがありますし、共通テストの得点によって、受験できる大学のボーダーが決まるのが国公立受験の特徴です。

一方で私立大学の一般選抜では、以前は各大学の独自試験のみのであることがほとんどでしたが、年々センター試験を利用した入試も増え、センター試験が廃止されて大学入学共通テストが始待った後は、さらに私立受験でも共通テストを利用する大学が多くなってきているようです。

国公立大学の受験

国公立大学では5教科以上の受験が一般的です。共通テストが1次試験の代用のような位置づけとなります。理系文系ともに国語、数学、英語は必須教科で、理科と社会の2教科から、志望先に合わせて2科目以上の試験を受けます。

私立大学の受験

私立大学の多くでは入試科目を3教科としています。理系であれば基本的には英語、数学、理科の3教科でで、文系は国語と英語を必須とし、地理や歴史などからもう一つ選択する形式が通常です。

共通テストを利用する場合も基本的には同様となります。

最近の大学入試の傾向

大学入試は一般選抜による受験生の比率が多いですが、最近では推薦が増えてきています。

東京大学などの難関大学でも、近年は推薦を取り入れるようになていますし、国公立全体で見ると、現在は九割以上の大学が学校推薦型選抜を実施しています。

大学入試と言うと、学力を重視した評価だと思われることが多いかもしれませんが、推薦で見ているのは学力だけではなく、表現力や協調性などの人間性も重視されています。現代はとても変化の激しい社会になっているので、そのため最近は、多くの大学が多様な価値観で人選しているのです。要は、あらゆる変化に対応していける発想や能力を持った学生が求められているということですね。

大学入試のための対策方法

選考方法によって受験対策のやり方は異なります。希望している受験方式に合わせて早めの準備を整えておきましょう。

一般選抜

国公立大学は3校まで受験できます。

私立大学は日程が重ならなければ出願数は自由です。

しかし、大学によって受験科目は異なり、試験問題の傾向にもそれぞれの特徴があります。第一志望に力を注ぐためにも、闇雲にいろいろ大学を受験するのではなく、出願校はよく考えて選ぶ必要があると思います。

そして、受験する大学を決めたら、出題傾向を使うためにも過去問を何度もやり込みましょう。模擬試験で間違えたところを繰り返しチェックすることも大切です。

総合型選抜

総合型選抜では、大学が学生に対して何を求めているかを把握することが重要です。そのためには、志望大学の理念や特色をきちんと理解しなければなりません。リーダーシップのとれる学生や、議論に意欲的な学生など、大学が求める人物像は様々です。自分が学びたいことと志望大学の特徴に、きちんとした関連性があることをアピールしましょう。なぜその大学に入りたいのかを明確に述べ、整合性のとれた表現をする必要があるので、入学後の熱意や研究したい分野などを確実に語れるようにしておきましょう。

学校推薦型選抜

指定校制であれば、まずは高校内での選考に通る必要があります。高校1年生の成績から評価対象になるので、成績が上がるよう学校の授業や定期テスト対策はしっかりやりましょう。それが推薦とるために必要なこととなります。

また、推薦入試では小論文やプレゼンなどの課題で思考力を試されることが多いようです。

他に、国公立では共通テストを利用する大学や学力試験を実施する大学もありますので、国公立や私立、公募制か指定校制かにかかわらず、勉強を疎かにするのは厳禁です。

まとめ

今回は、現在の大学受験について解説しました。大学に入学するには、様々な入試・推薦パターンがあることについて、ご理解いただけたでしょうか。

昨今は推薦で入学する学生も増えている傾向です。

学校推薦型選抜の場合、高校内での選考があるので、日ごろの成績も大切になってきます。大学進学をどうするのか、そんな受験をするのかを早めに考えて、普段の行動を決めていくことがカギになると思います。。

推薦で大学受験を考えている方は家庭教師がおススメ


家庭教師のガンバ  今村 剛