こんにちは家庭教師のガンバのTです。私は現役大学生で、大学1年生のときからガンバで家庭教師をやったり、個別塾の先生をやっていたこともあります。
現在はガンバで体験のスタッフという仕事で、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し、体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や私自身の受験の経験に基づいて記事を書いていきます。
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はじめに:1対2の個別指導塾、本当に成績は上がるのか?
「うちの子は集団塾じゃついていけないから、個別指導塾にしよう」
そんな保護者の声を、私はこれまで数え切れないほど聞いてきました。
特に近年人気なのが、先生1人に生徒2人という「1対2形式」の個別指導塾。
集団塾よりも先生の目が届きやすく、しかも費用は完全マンツーマンよりも抑えられる。
一見するとコスパの良い個別指導に思えます。
ですが、家庭教師と個別塾の両方を経験してきた私からすると、この1対2形式にはある大きな落とし穴があると思います。
それは、もう1人の生徒が先生に教わっている間に発生する「待ち時間」です。
この待ち時間は、ただの『暇』ではありません。
集中力が途切れ、せっかく理解しかけた内容を忘れ、頭のスイッチを入れ直すのに時間がかかる――。
その積み重ねが、学習効果を大きく削ってしまうのです。
「じゃあ家庭教師のように1対1ならいいの?」と聞かれることがあります。
答えは明確です。はい、1対1は待ち時間ゼロで、指導の密度が格段に上がります。
しかも、家庭教師はただ家に来る先生ではなく、実質的には自宅でできる究極の個別指導塾です。
生徒の理解度や目標に合わせて授業を完全カスタマイズでき、必要なところを必要なだけ指導できます。
本記事では、
- なぜ1対2の個別指導塾が人気なのか
- どこに見落としがちな課題があるのか
- 待ち時間ゼロの1対1がなぜ効果的なのか
- 実際の成功事例
を、現場の家庭教師の目線から詳しく解説していきます。
第1章 1対2の個別指導塾が選ばれる理由
近年、塾選びにおいて「個別指導塾」を選択する家庭が増えています。
その中でも、先生1人に対して生徒2人を同時に指導する「1対2形式」は、多くの保護者から支持を集めています。
理由は単に「集団塾より丁寧」だからではなく、いくつかの具体的な利点があるからです。
1. 集団塾よりも質問しやすい環境
集団塾では「授業を止めてしまうのではないか」という遠慮から質問を我慢する生徒が少なくありません。
しかし、1対2の個別指導塾では先生との距離が近く、気軽に質問できます。
疑問をその場で解消できるため、分からないまま授業が進んでしまうリスクが減ります。
2. 適度な競争意識でやる気が維持できる
もう1人の生徒が同じ学年やレベルの場合、「負けたくない」という気持ちが学習意欲を刺激します。
完全マンツーマンだと競争心が薄れてしまうことがあると言われてしまうことがあります。それに対し、1対2は程よい緊張感が保てます。
3. 先生の目が届きやすい距離感
集団授業では、一人ひとりの理解度や表情を細かく把握するのは困難です。
しかし、1対2なら生徒のつまずきや集中力の低下を素早く察知し、必要に応じて軌道修正ができます。
4. 完全マンツーマンよりも費用負担を抑えられる
1対1の個別指導は確かに密度が高いですが、授業料も高くなります。
その点、1対2は費用と指導密度のバランスが取れており、長期的に通いやすい形式です。
こうして見ると、1対2の個別指導塾は確かに多くの家庭にとって魅力的な選択肢に見えます。
しかし、これらのメリットの陰には、実は大きな課題が潜んでいるのです――そのひとつが、次章で詳しく取り上げる「待ち時間」の問題です。
第2章 1対2の個別指導塾に潜む課題 ― 【待ち時間】の落とし穴
1対2の個別指導塾には確かに魅力的なポイントがあります。
しかし、長年教育現場を見てきた立場から言うと、この形式には見過ごされがちな大きな課題があります。
それが、先生がもう1人の生徒を指導している間に生まれる“待ち時間”です。
1. 待ち時間で集中力が途切れる
人間の集中力は限られています。
1対2の授業では、先生が片方の生徒を教えている間、もう1人は自習や演習に取り組むことになります。
しかしこの間、質問できない時間が生まれ、分からない問題に行き詰まると手が止まってしまうケースが多くあります。
結果として、ただ机に向かっているだけの静かな空白時間が増えてしまうのです。
2. 理解の流れが分断される
学習は「分かる → 解く → 定着させる」という流れが重要です。
ところが、1対2では先生の解説を聞いた後すぐに練習問題を解くのではなく、順番待ちになってしまうことがあります。
その間に理解が薄れ、せっかくの説明が頭から抜けてしまうことも珍しくありません。
3. 生徒間のレベル差が影響する
1対2の個別指導塾では、必ずしも同じレベル・同じペースの生徒がペアになるとは限りません。
例えば、理解の早い生徒と苦手意識の強い生徒が同じ時間に入ると、先生の指導配分はどうしても偏ります。
その結果、どちらかが退屈したり、逆に置いていかれる状況が発生します。
4. 実際の授業の比較例
ケースA:1対2形式の授業(60分)
- 0〜10分:先生が生徒Aに新しい単元を解説 → 生徒Bは自習
- 10〜20分:先生が生徒Bに同じ単元を解説 → 生徒Aは演習だが分からない問題に止まる
- 20〜30分:先生が生徒Aの演習をチェック → 生徒Bは待機
- 30〜40分:先生が生徒Bの演習をチェック → 生徒Aは別問題で苦戦
- 40〜50分:生徒Aに追加説明 → 生徒Bは自習
- 50〜60分:生徒Bに追加説明 → 生徒Aは待機
結果:1人あたりの直接指導時間は約30分。
残りの半分は自習だが、質問できないため効率は低下してしまいます。
ケースB:家庭教師や1対1指導(60分)
- 0〜10分:先生がその場で説明し、すぐに練習問題へ
- 10〜15分:解いた問題を即チェックし、間違いの原因を分析
- 15〜25分:弱点に合わせて追加解説、その場で再演習
- 25〜40分:応用問題に挑戦、つまずきは即フォロー
- 40〜55分:定着度確認テスト → 間違いを即修正
- 55〜60分:次回までの課題設定と学習法アドバイス
結果:60分すべてが先生の直接指導時間。
疑問は即解決、理解の流れが途切れない!!
5. 時間単価の実質的な低下
1コマ60分の授業を例にすると、1対2では実質的に1人あたり30分前後しか先生に教わっていないことになります。
授業料は60分分を払っていても、学習効果は1対1に比べて半分程度になるケースも珍しくありません。
こうした待ち時間の問題は、表面的には「自習の時間」として見えますが、実際には集中の中断や理解の薄まりを招く要因となります。
次の章では、この問題を根本から解決できる「待ち時間ゼロ」の指導スタイルについて詳しく解説します。
第3章 待ち時間ゼロの1対1指導 ― 学習効率を最大化する方法
第2章でお伝えした通り、1対2の個別指導塾には「待ち時間」という構造的な弱点があります。
これを根本から解決するのが、先生1人が生徒1人だけを指導する完全マンツーマン形式です。
1. 理解の流れが途切れない
1対1指導では、解説・演習・フィードバックがひと続きで行われます。
生徒が問題を解く様子をリアルタイムで見られるため、つまずきや誤解を即座に修正できます。
結果として、理解が浅いうちに進んでしまうことがなくなります。
2. すべての時間が「直接指導時間」
1コマ60分なら、60分すべてが生徒と先生のやり取りに使われます。
「質問できない時間」がゼロなので、学習効率は1対2に比べて単純計算で倍になります。
特に短期間で成果を求める場合、1対1指導は圧倒的に有利です。
3. 完全オーダーメイドの学習プラン
1対2ではどうしてももう1人のペースに合わせる場面が出ますが、1対1ならカリキュラムも課題も生徒専用。
得意分野は短く、苦手分野は時間をかけるなど、柔軟な進め方が可能です。
テスト前や受験前の「ここだけは何とかしたい」という要望にも即応できます。
4. 成績だけでなく学習習慣も定着
1対1では、学習内容だけでなく「勉強のやり方」そのものも直接指導できます。
宿題の進め方、ノートの取り方、復習のタイミングまで、一人ひとりの性格や生活習慣に合わせて指導できるため、持続的な成績向上につながります。
こうした理由から、1対1指導は単なる「贅沢な形式」ではなく、短期間で確実に成果を出すための必然的な選択肢だとも言えます。
第4章 家庭教師という学び方の魅力
家庭教師は、単に「先生が家に来て教えてくれるサービス」ではありません。
実は、学び方そのものを変え、生徒の力を最短距離で伸ばせる可能性を秘めています。
1. 待ち時間ゼロで、理解が深まる
1対1の家庭教師なら、授業中のすべての時間が生徒だけのために使われます。
分からないところはその場で質問でき、誤解したまま次の単元に進むことがありません。
理解→演習→フィードバックが途切れず繰り返されることで、定着率が格段に高まります。
2. 生徒専用の授業カリキュラム
家庭教師は、学校の進度や生徒の理解度に合わせて、授業内容を自由にカスタマイズできます。
得意科目は効率的に進め、苦手分野は時間をかけて基礎から丁寧に。
「あと1カ月で数学の点数を20点上げたい」といった短期目標にもできる限り柔軟に対応できます。
3. 自宅という安心感
慣れない教室や周囲の視線を気にすることなく、自宅で学べるのは家庭教師ならではの強みです。
特に人見知りの生徒や、環境の変化に敏感な子どもにとって、慣れた空間で集中できることは大きなメリットです。
4. 学習習慣の定着
家庭教師は、授業時間だけでなく、家庭での勉強の進め方までアドバイスできます。
- 宿題のやり方
- 復習のタイミング
- 試験までの学習計画
これらを生徒一人ひとりの生活スタイルに合わせて提案することで、授業がない日も学びが続く仕組みを作れます。
5. 成績以外の学びの力も育つ
家庭教師との1対1の関係は、単に知識を得る場ではありません。
自分の考えを言葉にする力、質問する勇気、そして「自分で学ぶ」姿勢が自然と身につきます。
これらは受験やテストだけでなく、その後の人生でも役立つ一生ものの学びの力です。
家庭教師は、単なる塾の代替ではなく、生徒の可能性を引き出すためのパーソナルな学びの場です。
1対2の個別指導塾で物足りなさを感じたら、ぜひ一度「家庭教師という学び方」を思い浮かべてみてください。
第5章 事例とデータで見る家庭教師の効果
ここまで、1対2の個別指導塾と比べたときの家庭教師の特徴や魅力についてお話ししてきました。
では、実際に家庭教師という学び方はどのような成果をもたらすのでしょうか。
教育現場や保護者の声、そして数字から、その効果を見ていきましょう。
1. 成績アップのスピードが速い
ある中学3年生のケースでは、1対2の個別指導塾から家庭教師に切り替えて3カ月後、数学の定期テストが48点→72点に上昇しました。
理由は明確です。分からない箇所をその場で解決し、弱点だけを集中的に補強できたからです。
1対2では待ち時間にやり残した疑問が宿題に持ち越されがちですが、1対1ならその日のうちに解決できます。
2. 苦手科目の克服に強い
家庭教師は、生徒のつまずきポイントを細かく観察できます。
例えば、英語が苦手な中学2年生の場合、文法の理解以前に単語の暗記方法に問題があることが判明。
そこで、暗記方法をその子に合ったやり方に変えた結果、半年後には英語が学年平均を上回る成績になりました。
3. 勉強時間の質が向上する
家庭教師を利用している家庭のアンケートでは、
「自宅学習の集中時間が増えた」という回答が多数を占めています。
理由は、自宅での授業を通して「机に向かう習慣」が定着し、授業がない日も同じ時間に勉強するリズムが身につくからです。
4. 保護者の安心感が高い
家庭教師の特徴のひとつは、保護者との情報共有の密度です。
授業後にその日の学習内容や理解度など、指導報告を直接説明してもらえることで、「何をどれだけ勉強しているのか」が明確になります。
これは塾通いでは得られにくい安心感です。
第6章 成功事例の詳解 — 何が効いたのか(実例で)
事例A:中学受験を目指す小学校5年生(男子)
状況(開始時):個別指導(1対2)に半年通っていたが、算数の応用問題が苦手で模試の偏差値が伸び悩み。
介入プラン:家庭教師による週1回60分×2教科(算数中心)を開始。体験の際に苦手なところを聞き込み、図形・文章題のつまずきパターンを分類。
指導内容のポイント:
- 単元分解:応用問題を小さな思考ステップに分けて反復(「条件を整理する → 図に表す → 方針を立てる」)
- 即時フィードバック:問題演習の直後に解説と短い再演習を入れて定着を促進
- 家での短時間復習ルーチンを設計(15分×3日)し、忘却曲線に合わせて復習タイミングを管理
期間と結果:2か月で模試偏差値が7上がりました。(弱点の定着と演習量の質が向上しました!)
学べるポイント:弱点を小さく分解して「すぐに解く→すぐ直す」を繰り返すことで、短期間で偏差値が動く。
事例B:高校受験の内申対策に苦戦していた中学2年生(女子)
状況(開始時):塾では課題をこなす中心で、定期テスト対策や提出物の質が向上しない。数学の定期テストが低迷。
介入プラン:家庭教師が週1回90分、テスト3週間前から週2回に増やして集中対策。提出物は授業内で添削することもしました。
指導内容のポイント:
- テスト範囲の逆算スケジュール作り(テストまでに必ず解ける問題リストを作成)
- 提出物のただ答案を直すだけでなく、解き方の流れを指導しました。
- 受験校の内申傾向に合わせた配点重視の演習
期間と結果:学年末テストで数学が20点アップ。提出物の質が上がり、定期的な確認で内申改善に結びつきました。
学べるポイント:内申は「日々の提出物の質」と「テスト直前の的確な練習」で伸びる。一対一だと添削→改善のサイクルが速い。
事例C:定期テストが伸び悩んでいた中学3年生(男子)
状況(開始時):1対2で通塾していたが、定期テストの数学が48点前後で停滞。自宅学習の集中時間も短い。
介入プラン:家庭教師による週2回(各90分)の1対1指導を3か月実施。初月は基礎固め、2〜3か月目で応用演習と時間配分の訓練。
指導内容のポイント:
- 48点の問題を分析し、「ミスの種類」を分類(計算ミス・読解不足・手順欠落)してそれぞれ対策を設定
- テスト形式の模擬演習を時間管理付きで実施し、解答ペースを体に覚え込ませる
- 自宅学習の習慣化:短期目標(例えば今日は数学のこの小問を3題完答)を設定し達成感を頻繁に得させる
期間と結果:3か月で定期テストの数学が48点→72点(+24点)に向上。時間配分とミス対策の改善が要因。
学べるポイント:点数が低い場合、「何点の損失がどのタイプのミスから来ているか」を数値化して対策を当てると効率が良かったです。
事例D:英語の基礎が弱かった中学2年生(男女) — 暗記法を変えた例
状況(開始時):文法・長文というより、単語の覚え方の効率が悪くテストの得点が低め。
介入プラン:家庭教師が暗記法を個別に考え、1か月ごとに到達目標を設定。
指導内容のポイント:
- 単語を意味→例文→発音の順で覚えさせ、すぐに短文で使わせる訓練
- 家での1日3回の5分チェックを導入(短時間反復)
期間と結果:半年で英語が学年平均を上回る成績になりました。暗記の「やり方」を変えたことが鍵。
学べるポイント:暗記は「やり方」を変えるだけで成果が劇的に変わる。個別最適化が効く分野。
第7章 個別指導塾を検討する保護者へのチェックポイント
もし今、1対2の個別指導塾を検討しているなら、必ず以下を確認してみてください。
- 待ち時間をどう過ごすか
- もう1人の生徒との学力差はあるか
- 同じ先生が継続して担当するか
そして、「もっと効率的に成果を出したい」と考えるなら、家庭教師という選択肢も検討してみる価値があると思います。

まとめ
今回ご紹介したように、個別指導塾の1対2という形式には一定のメリットがある一方で、待ち時間による学習効率の低下や理解の断絶など、見過ごされがちな課題も存在します。
その点、家庭教師による1対1の指導は、全ての授業時間を生徒一人に集中させることで、理解の定着や弱点克服を短期間で実現しやすい学習環境を提供します。
また、生徒一人ひとりに合わせた完全オーダーメイドの学習プランや、自宅での安心できる空間での指導は、学習へのモチベーションアップや習慣化にもつながります。
実際の成功事例からも、1対1指導の効果は数字や成果として表れており、成績向上や苦手科目の克服に確かな力を発揮しています。
これからの教育環境は多様化が進み、「みんなと同じ」ではなく、「わが子に合った最適な学び方」を選ぶことが重要です。
もし現在、個別指導塾の1対2形式で思うような成果が出ていない場合は、一度「家庭教師という選択肢」を検討してみる価値があるでしょう。
それは単に勉強方法を変えるだけでなく、お子さまの学びの質そのものを高める、未来への大きな一歩になるかもしれません。
家庭教師のガンバ T