家庭教師といえば「マンツーマンで丁寧に教えてもらえる」というイメージが強いですよね。ですが、家庭教師センターの中には「同時指導」というサービスを行っているところもあるんです。
「えっ?それじゃ家庭教師をお願いする意味がなくなっちゃうんじゃないの?」
そう思われる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、1対1ならではのメリットが薄れてしまうのでは…と心配になりますよね。ですが実際には、不安を上回るメリットもたくさんあるんです。
そこで今回は、同時指導サービスについて、
・どんなやり方なのか
・どんなメリットがあるのか
・どんなお子さんに合うのか
を、家庭教師の立場から詳しくお伝えします。記事を読み終えるころには「うちの子にも向いているかも」と感じていただけると思いますよ。もちろんデメリットも包み隠さずお話ししますので、安心して読み進めてください。
家庭教師で同時指導が効果的な2つの条件
家庭教師の同時指導は、どんなケースでも効果的というわけではありません。センターごとに方針の違いは多少あると思いますが、一般的に効果的な同時指導は主に2つのケースです。
①兄弟姉妹での受講
まず多いのが、兄弟姉妹で一緒に授業を受けるケースです。別々にお願いすると月謝も高くなりますし、スケジュールの調整も大変ですよね。そこで多くのセンターでは、ご家庭の負担を減らすために兄弟で同時に受講できる仕組みを整えています。学年が違っても、教科がバラバラでも大丈夫。豊富な人材の中から、合った先生を紹介してもらえると思います。
②仲の良いお友達同士
センターによっては、同じ学年で仲の良いお友達同士が一緒に授業を受けられることもあります。ただし、その場合は両方のご家庭が納得し、授業の場所などをあらかじめ決めておく必要があります。
「一人だとやる気が出ないけど、〇〇ちゃんと一緒なら頑張れる!」というお子さんも少なくありません。勉強への意欲がなかなか湧かないときには、心強い方法になるかもしれませんね。
※家庭教師のガンバでは、「兄弟姉妹」「仲の良いお友達同士」のどちらでも対応が可能です。気になる方は、「とってもお得!2人同時指導」をご覧いただくか、お気軽にご相談ください。
家庭教師における同時指導のやり方
「複数人を同時に教えるって、ちゃんと見てもらえるの?」
「集中できるか心配…」
そんな不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。でも、実際には指導法を工夫することで、無理なく指導することが可能です。
先生1人に対し、生徒は2〜3人まで
同時指導といっても、効率や効果を考えると2〜3人までが多いと思います。人数が多すぎると、丁寧に見てもらえなくなってしまうからです。少人数に絞ることで、家庭教師ならではのきめ細かい指導がしっかり保たれます。
指導法①片方に解説、もう片方は演習
学年が違う場合や、同じ学年でも進め方が異なるときには、片方のお子さんに解説している間に、もう片方のお子さんには演習をしてもらう形が一般的です。
たとえば授業の始めにAさんの宿題を見ている間に、Bさんには前回の復習をやってもらい、その後は交代。お互いが順番に「解説」と「演習」を切り替えることで、効率よく授業が進みます。
指導法②同学年なら説明部分を一斉に
双子や仲の良い友達同士のペアでは、説明部分を一斉に行うこともあります。説明にかける時間を短くして、そのぶん一人ひとりに個別対応する時間を多く確保するためです。
ただし、学習内容が違ったり、理解度に差が大きい場合には一斉指導は行わず、家庭教師がその都度工夫して対応します。
定期テスト前は個別の学習計画を
定期テスト対策では、一人ひとりに合わせた学習計画をしっかり立てます。同じ学年でも得意・苦手は違いますし、伸ばすべきポイントもそれぞれ。
だからこそ「一緒に授業を受けるから同じ内容」ではなく、お子さんに合わせた無理のない計画を提案することを心がけます。これはマンツーマン指導と変わらない大きな安心ポイントです。
家庭教師で同時指導を受けるメリット①〜兄弟姉妹編
兄弟姉妹で一緒に家庭教師を受けると、ご家庭の負担が減るだけでなく、お子さんにとっても良い影響がたくさんあるんです。
2人分を払うより月謝がぐっとお得に
まず一番のポイントは、家計への負担が軽くなること。多くの家庭教師センターでは、兄弟同時指導に割引制度を設けています。先生の人件費が1人分で済むため、センターにとってもメリットが大きいからです。
たとえば家庭教師のガンバでは、通常1時間2,000円の指導料(※注)が、2人目以降は1人あたり250円(※注)の追加で受けられます。つまり2,250円で2人を見てもらえる計算に。別々に頼めば4,000円かかるので、1,750円もお得になります。
※注)北関東を除く関東地区の料金
送迎や時間調整の負担が減る
1回の授業で兄弟姉妹の学習が済んでしまうので、忙しいお父さん・お母さんの時間的な負担がぐっと減ります。家庭の生活リズムを整えやすくなり、お子さんにとっても勉強の習慣がつきやすくなります。
特に、兄弟で別々の塾に通わせているご家庭にとっては、負担軽減のメリットが大きいと感じられるはずです。
家庭学習のリズムが整いやすい
兄弟姉妹で同じ時間に授業を受けることで、家庭全体で勉強のリズムを共有できるようになります。たとえば…
・月曜の夜7時は家庭教師の授業
・火曜の夕食後は前日の復習と宿題
・日曜の夜は翌日の授業に向けた予習
といったように、自然とルーティンが作られるんです。さらに、お兄ちゃん・お姉ちゃんは「弟や妹も頑張っているから自分もやらなきゃ」と思い、逆に弟や妹はそんな姿を見て刺激を受けている、というお話もよく聞きます。
お互いに良い影響を与え合えるのも同時指導の嬉しいポイントではないでしょうか。
家庭教師で同時指導を受けるメリット②〜友達編
仲の良いお友達と一緒に受ける場合も、家計面だけでなく心理的なメリットが大きいんです。
授業料を家庭同士で分担できる
お友達同士でペア受講する場合、割引後の授業料を2つの家庭で分け合えます。たとえば家庭教師のガンバなら…、
<北関東を除く関東地区の料金(60分)>
1人目:2,000円+2人目:250円=合計2,250円
これを2家庭で折半すると…、1家庭あたり1,125円!
通常2,000円のところ、875円もお得になるんです。家庭同士で良い関係が築けていて、授業場所を相談できるなら、かなり魅力的な制度です。詳しくはこちら≫
安心できる環境でリラックスできる
マンツーマンだと緊張して質問しにくいお子さんも、仲の良いお友達と一緒なら安心感が増します。リラックスできることで授業にもスムーズに入れますし、先生との距離も縮まりやすくなります。「一人じゃ不安…」というお子さんにとって、大きな後押しになると思います。
お互いを刺激し合える
一緒に勉強するうちに、お友達同士が自然と良きライバルになり、お互いを励まし合ったり競い合ったりできるようになります。特に中1・中2のうちは、友達の存在が学習意欲の支えになることもあります。中3になって受験を迎えるときも、心強い仲間として高め合える関係になるのではないでしょうか。
家庭教師で同時指導を受けるデメリット
同時指導にはメリットがたくさんある一方で、気をつけておきたいポイントもあります。事前に理解しておけば、安心して取り入れられます。
お子さんによっては集中力が途切れやすいことも
複数人で一緒に受けると、ついおしゃべりに夢中になってしまったり、相手の様子が気になって集中できなかったりすることがあります。家庭教師の目が常に自分だけに向いていない分、演習に身が入らない可能性もゼロではありません。
ただし、こうした場面は家庭教師の声かけや雰囲気づくりで防げることが多いです。ただ、始めたばかりの頃や先生が変わった直後は、お子さんの性格や勉強の癖をつかみきれていないため、多少の戸惑いが出ることもあると思います。
進路や悩みを打ち明けにくい場合がある
どんなに仲の良い友達や兄弟姉妹でも、「進路のことは相手に聞かれたくない」「受験の不安を知られたくない」と思うことはあります。大切な進学や将来について、家庭教師に本音を話しにくくなってしまうと、学習計画を立てるうえで支障が出ることも。個別の相談がしにくい点は、デメリットのひとつといえるでしょう。
質問を自分からしにくいお子さんには不向きなことも
同時指導では、先生が一方のお子さんに解説している間、もう一人は演習をすることになります。先生がずっと横にいれば小さなつまずきにもすぐ気づいてもらえますが、同時指導では状況が少し違ってきます。わからないことをその場で拾ってもらえない分、お子さん自身が「ここが分からない」と積極的に伝える必要があります。質問が苦手なお子さんは、疑問を抱えたまま時間が過ぎてしまうこともあるので注意が必要です。
家庭教師の同時指導が向いているお子さんの例
ここまでメリット・デメリットをお伝えしましたが、「うちの子に合うかな?」と気になる方も多いと思います。そこで、同時指導がおすすめできるお子さんの特徴をいくつかご紹介します。あくまでも一例として、ご参考になさってください。
勉強は苦手だけど友達と一緒なら頑張れるタイプ
「勉強なんて嫌い!塾も家庭教師も無理!」というお子さんでも、仲の良いお友達と一緒なら意外と頑張れることがあります。最初は「友達と一緒だから」という理由で始めても大丈夫。一緒に取り組むうちに、勉強することがだんだん当たり前になっていきます。
一人だと先生の前で緊張してしまうタイプ
どんなに優しい先生でも、初めての授業は緊張するものです。「一人だと質問しづらい…」というお子さんも、お友達と一緒なら安心して受けられます。リラックスした状態で家庭教師と関われるので、授業にも前向きになりやすいんです。
自立学習の習慣をつけたいタイプ
同時指導では、家庭教師が付きっきりで見られない時間があるからこそ、自分で演習に取り組む習慣が自然と身につきます。授業を通して「教わったらすぐに練習する」という流れが作れるので、自立学習の力を育てたいお子さんにも向いています。
家庭教師の同時指導に関するQ&A
最後に、家庭教師の同時指導について、よくあるご質問にお答えしていきます。
Q、2人いることで指導時間が減って損なのでは?
A、ご安心ください。お子さんの様子をじっと見守る時間は少なくなりますが、解説や指導に充てる時間はほとんど変わりません。マンツーマンの場合、先生はお子さんが問題を解いている間は見守るだけになりがちです。同時指導では、その時間をもう一人のお子さんへの解説に活用できるので、効率よく学習が進むんです。
Q、兄弟(姉妹)仲が悪いけれど、一緒にできる?
A、大丈夫です。授業前にしっかりとヒアリングを行い、それぞれに配慮した授業を進めます。お互いに「頑張っている姿」を見ていくうちに、意外と自然に関係がよくなることも少なくありません。
Q、片方が受験生の場合はやめたほうがいい?
A、お子さん次第だと思います。受験が近づくとデリケートになり、「一人で集中したい」と思うお子さんもいますし、比較して落ち込んでしまうケースもあります。そのため、無理に勧めず、お子さんの気持ちをよく聞いたうえで判断することが大切です。
さいごに|お子さんの特性に合わせて同時指導を検討しましょう
同時指導は料金面でお得なだけでなく、「友達と一緒だから頑張れる」「安心感がある」といった良さもあります。ただ、一方で、進路の話がしにくかったり、比較して落ち込んでしまったりと、デメリットもあるのも事実です。
せっかく家庭教師をお願いするなら、お子さんがしっかり力を発揮できるようにするために、お子さんの特性や学習状況を考えながら、最適なスタイルを選ぶことが大切だと思います。迷ったときは、まず家庭教師センターに相談してみてください。
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