暗記は全ての勉強の基本ですが、意外と暗記を苦手にしている子は多いかもしれません。それでも小学生のうちは、テストをやるにしても範囲が広いわけではありませんし、苦にする機会は少ないかもしれません。

ただ、中学に入るとテスト範囲は広くなり、暗記の大変さも一気に上がります。しかも、学年も上がれば難易度も上がりますし、最後には受験があるので、避けては通れませんよね。

今回は、効果的に暗記できる方法をお話していきたいと思います。

暗記するための方法

漢字や英単語を忘れないようにするには目で見るだけでは無理です。手を動かしてノートに書いたり、声に出して読んだりするのは暗記法の定番とですよね。実際に体を使って覚えたことは、頭にも残りやすくなるのだそうです。

教科書を見るだけだと視覚しか使いませんが、声に出せば聴覚も刺激することになりますし、手を動かしてノートに書けば、その動きにしっかり集中できます。

この他、問題集のやり込みは言うまでもなく重要で、同じ問題集を繰り返しやることで問題のパターンは確実に覚えられると思います。また、赤シートを使って勉強すれば、移動中や少々の空き時間であっても、赤シートを被せるだけで一問一答を繰り返せるので、更なる効率アップができると思います。

どの教科を勉強するかによって、効果の出る暗記法は異なります。それぞれの教科で求められる知識や能力に合わせ、勉強方法を工夫しましょう。

国語の場合

国語の場合は、普段から積極的に文字や文章に触れるようにしましょう。

やはり、読書が好きな人は、国語が得意なケースが多く見られます。いろいろな本を何冊も読んでいるうちに、語彙力が自然と身についていくからだと思いますが、本を読んでいるだけだと読めても書けない漢字が増えてしまうので、漢字は別で暗記する機会を設けましょう。問題集の反復演習や漢字の書き取りが漢字の暗記には重要になります。ひとつずつ地道に書いていくことが正しく覚えられるコツです。

英語の場合

英語の場合も国語と同様に、何度も英単語や熟語に触れることが重要となりますが、単語だけをひたすら書くだけでは覚えづらいので、長文読解と合わせて勉強し分からない単語をひとつずつ減らしていくのも効率的です。

また、英語の場合はリスニングのテストがあるので、単語の意味が分かり、スペルが書けるからと言って安心は禁物です。読み方や発音の間違いに気づかないままだと点数は取れないので、CD付属の単語集が手元にある場合は積極的に音を聞きましょう。最近では無料で使える英単語学習のためのスマホアプリも出ているので、アプリによっては音声付きもあるため、自分に合ったものを探してみると良いと思います。聞くだけではなく、自分で声に出して正しく発音できると、より頭に残りやすくなりますよ。

数学の場合

数学では図形の面積など、そもそも公式を知らなければ解けない問題が出てきます。1桁同士の足し算のように、地道に数を数えるだけで答えに辿り着くのは難しいので、数学の公式は確実に暗記しておくことは大前提になります。「こういう問題が出てきたらこの公式を利用する」とセットで覚えておきましょう。

正しい公式が頭にしっかり入っていると、テストでもスムーズに解答できます。

ただし、数学の場合、ただ単に公式の暗記をしておけば良いというものではありません。中学の数学では様々な問題の解き方を習います。それを丸ごと暗記すればいいのかというと、そういうわけではありません。解き方を暗記することと数学を理解することは異なりますし、公式を知っていれば基礎問題は解答できますが、応用問題では行き詰まります。

そのため数学の学習では理解することがもっとも重要になるのです。その理解を助けるために、公式の暗記が必要ということですね。

社会の場合

社会の学習は数学とは異なり、ほとんどが暗記で決まります。

ただし、漢字を暗記するように、人物名や土地などの名称だけを覚えれば良いというわけではありません。時代ごとの出来事やその土地に付随する事柄を問われるのが社会の特徴です。名称だけを覚えていてもテストの得点にはつながりません。

そのため社会では全体像を把握することが必須となります。

教科書を読み、土地の特徴や時系列にそって人物名や事件などを書いてまとめましょう。そして、まとめておしまいではなく、覚えたことを確認するためには問題集のやり込みも大切です。

社会の問題集の場合、知らなければいくら考えても答えは出てきません。答えを書けなかったり不正解だったりする場合は覚えきれていないということなので、自分の答えと正しい解答を照らし合わせ、忘れずに頭に残せているか確認しましょう。

間違えてしまった部分を重点的に、繰り返し解き直すことも忘れてはいけません。

理解の場合

理科には記憶力が必要な問題と、公式を使った計算が求められる問題があります。運動やエネルギーなどの物理分野や、化学式などを使う分野では公式が必要で、テストでは大部分が知識量を試されるため、問題集の復習が欠かせません。逆に、計算が必要な問題に比べ、知識重視の問題は得点しやすい分野でもあるので、名称や用語、それぞれの定義などはしっかり覚えましょう。生物や地学の分野を徹底的に記憶するには、図やイラストと合わせて覚えるのがポイントです。文字だけを書いて覚えようとするより、自分で図を描いてみると頭に残りやすくなります。

最適な暗記の方法は人による

暗記のやり方にはいくつもありますが、これが正解というものはありません。

一般的には効果的な暗記法でも、人によっては「合う・合わない」があると思います。

一人で黙々とノートに書き続けることでしっかり頭に入る人もいるでしょうし、友達と問題を出し合う方が効率よく身につく人もいます。できるだけ早く、自分に合う方法を見つけましょう。

どの暗記法だと無理なく続けられるか、試しながら勉強してみると良いと思いますよ。

継続とコンディションの重要性

教科書を一度見ただけで暗記できてしまう人はほとんどいません。

漢字や英単語を覚えるのも、数学の公式を忘れずにいるのも、積み重ねによる成果です。何度も繰り返し学習しなければ、短時間だけ記憶に残ってもすぐにまた忘れてしまいので、毎日根気強く、コツコツと勉強することが記憶の定着には必要なのです。

また、体調を整えて頭をすっきりさせるためには睡眠も非常に大切です。眠っている時は頭の中を整理している時でもあります。根を詰めすぎて睡眠時間を削ると、せっかく覚えたことを頭が整理しきれないので、時間配分に気を付け、地道にコツコツ積み重ねる習慣を身につけると良いでしょう。

まとめ

今回は、効果の出る暗記法を紹介しましたが、参考になりましたか?

どの教科も暗記だけで満点を取れるわけではありませんが、基礎の部分を暗記できていないと、勉強は必ず行き詰まってしまいます。しかも、暗記に関しては塾や家庭教師等に助けてもらうことは効率的ではなく、結局は自分でやらなくてはならないことです。基礎知識を甘く見ず、計画的に暗記していきましょう。

家庭教師のガンバ  今村 剛

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