お子さんは普段どのような食事をとっていますか?お菓子やファストフードばかりだったり、朝ご飯を抜いたりしていませんか?

 食事は体づくりのためだけでなく、脳に栄養をいきわたらせるためにも大事な要素の一つです。今回は学生に特に必要な栄養素を紹介します!食事に気を付けて健康的な心と体を作りましょう。

 

学力向上を助ける食事

糖質

 栄養素の中でも脳の直接的なエネルギー源は糖質です。ご飯やパン、麺類などが炭水化物を多く含んでいます。

 よくある糖質制限ダイエットは確かに効果がありますが、過度な制限は体を疲れやすくしてしまうので、適度に摂取することが大事です。そういうときは小麦粉を米粉に変えるなど工夫して、ヘルシーかつ同じ満足感を得られるようにするのが効果的です。

 脳のエネルギー源は糖質ですが、それ以外にも重要な栄養素はたくさんあります。

 

ビタミン

 ビタミンは体の健康を保っていくために欠かせない要素です。栄養素の吸収や循環を助けたり、筋肉や血行などの調子を整えたりします。

 たとえばビタミンB1は糖質のエネルギー変換に使われます。この作用があるおかげで、筋肉の疲れを防いだり神経の作用が整ったりします。ビタミンB1が不足すると、疲れがたまりやすくなるので記憶や集中の妨げにもなるので意識して取り入れましょう。

例:豚肉・玄米・ごま

 

 ビタミンB12は赤血球を作るのに重要です。

 脳の正常な働きに大きく作用するので、不足するとやはり集中力が続かなくなります。肉や魚に多く含まれているため、通常の食事をしていれば適切に摂取可能です。

 

 なお、青魚であればビタミンのほかDHAも多く含んでいます。脳への情報伝達作用を助けるので、青魚を積極的に食べると学力に効果的です。

 このほか、ビタミンB6や葉酸も記憶力に関わるため勉強に欠かせません。緑黄色野菜や肉などを中心にバランス良く食事をとりましょう。

 

 鉄分が不足すると貧血になってしまうおそれがあるので注意が必要です。

 鉄分には種類があります。

 主に野菜などに含まれているものと、動物性食品に多く含まれているものです。

野菜:ブロッコリー、小松菜

動物性食品:肉・魚

 貧血予防により効果的なのは、肉や魚などの動物性食品です。肉や魚からとった鉄分は体に吸収されやすいので、毎日の食事に加えましょう。

 

レシチン

 学力向上に欠かせないのは集中力ですが、記憶力も大切です。 レシチンという脂質の仲間は、記憶力のサポートにうってつけの成分になります。

例:卵の黄身・大豆製品

 

 また、レシチンが記憶力に作用するには、アセチルコリンという物質の生成が必須です。そのためにはビタミンB12が必要なので、肉や魚などと一緒に食べましょう。

 

取りすぎがNGな食べ物

お菓子やスナックの食べ過ぎには注意

 逆に取りすぎNGな栄養素の例をご紹介します。

 それは、砂糖と油分、そして塩分です。砂糖はケーキやドーナッツなどに、油分や塩分はスナック菓子やファストフードなどにたっぷり入っています。

 甘味や塩味でおいしく作られているためついつい食べ過ぎてしまう人もいるでしょうが、砂糖や塩は多すぎるとかえって害になります。せっかく取り込んだビタミンなどの栄養素の、吸収を妨げることにもなるのです。一日の摂取量を決めたり、お菓子をフルーツに変えたりして食べ過ぎないようにしましょう。

 

偏食は厳禁

 近ごろはSNSの発達などにより、小学生でもダイエットに興味を持ちます。これは特に女の子に多い傾向でしょう。

 痩せたいからといって過度な食事制限をしてしまわないよう注意が必要です。偏った知識を見聞きし、成長期の食事を妨げるのは将来的なデメリットにもなります。そのためには、食事や栄養についての勉強は、親子で一緒に行うことが大切です。バランスの取れた食事こそ、適切なダイエットにつながることを教えてあげてください。

 また、ダイエットのように現代的な問題に限らず、昔からある好き嫌いも厳禁です。ただし、お子さんの好き嫌いを心配して無理に食べさせようとするのは逆効果になります。これは「片づけなさい」や「勉強しなさい」にお子さんが反発するのと同じで、まずはご両親がなんでも良く食べることが何よりも大事です。ご両親がおいしそうに野菜を食べていれば、野菜嫌いの子も挑戦しやすくなるはずです。

まとめ

 今回は学力向上に必要な栄養について解説しました。成長期のお子さんに最適な食事をさせるには様々な工夫が必要です。毎日献立を考えるのは大変ですが、彩や季節ものをうまく活用して必要な栄養素をバランスよく摂取できる食事を目指しましょう。

 食事が学力に直結することはないですが、毎日の積み重ねでお子さんの学習効率をサポートできる大きなポイントであることには間違いないでしょう。

 食事で集中や記憶力を間接的に助け、学力向上を目指しましょう!

 

ガンバ  今村 剛

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