「中学校に入ってから英語が全くわからない」
「模試でなぜか英語が伸び悩む」
そんな悩みを抱えたお子さんはいらっしゃいませんか？
英語が苦手なお子さんは、勉強のやり方が合っていない、または誤っている可能性があります。例えば長文を解きたいなら、単語や文法などの基礎知識が必要です。前提となる基礎が抜けた状態で挑戦しても、点数は取れません。勉強法を見直さないままでは、頑張っても成果に繋がらないこともあります。
そこで今回は、学年ごとに押さえたいポイントや、定期テストの点数を伸ばす方法、入試に向けて苦手を克服する秘訣をお伝えします。各ステップを確実にこなすことで、基礎からしっかりと英語を身につけることが出来ると思います。
2021年度の教科書改訂以降、中学校の英語は難しくなっています。応用的な内容が増えたからこそ、基礎となる知識がとても大切です。「英語なんか大嫌い！」とならないよう、ぜひ参考にしてみてください。
中学生が英語で点数を取れない原因とNG勉強法
はじめに英語を苦手にする可能性が高いNG勉強法を説明します。英語が他の科目と異なるのは、言語を学ぶ点です。言語学習の特徴を理解しない限り、成績が伸びづらい傾向があります。暗記や演習の方法を今一度確認しましょう。
既習範囲が身につかないまま新たな範囲を勉強する
英語はいつどの範囲から進めても身につくわけではありません。既習範囲の単語や文法事項をおさえていないまま先に進んでは、知らず知らずのうちにわからない所が蓄積されてしまいます。
単語は学習が進むごとにどんどん増えていきます。「中3になってから一気に覚えよう」「部活を引退してから」と考えていると、間に合わない恐れがあります。
文法の段階的な理解も大切です。たとえばbe動詞と一般動詞の違いを理解しないまま過去形に取り組んでも、わからないことが増えるだけになってしまいます。
中学校は英語に必須の単語や文法の基礎を習得する時期です。中1の範囲から知識を段階的に積み重ねることで基盤は形成されます。英語が苦手なお子さんは「今まで習ったことを理解できているか？」を慎重に確かめる必要があります。
（参照：授業構造の改革｜愛知教育大学外国語教室 後田忠勝）
「発音する」「書く」などのアウトプットが不足
英語は社会や理科とは暗記の方法が異なります。単語を覚えるとき、読むだけでは頭に残りません。言語はアウトプットが必須です。
これは日本語に置き換えて考えても明瞭です。難しい言葉は読むだけでは身につきません。日常会話で「話す」ことを繰り返し、文章で「書く」経験を積むことで、ようやく使える言葉として定着します。英単語を覚えるときも「話す」「書く」動作が欠かせないのです。
皆さんが使用する教科書には、単語や文章の発音を確認するQRコードが載っています。「聞く」「話す」練習がしやすいように工夫されているのです。単語は発音やアクセントまでセットで覚えるよう心がけると、身体に染みつきやすくなります。
教科書以外の問題集に挑戦せず学んだ知識が定着しない
定期テストに不安がなくても、模擬試験の英語は苦手というお子さんもいます。模試は範囲を限定せずに出題されます。既習範囲の単語や文法がしっかりと身についていないと、点数が伸びません。「忘れている単語はないか」「理解が不十分な文法はないか」を意識しながら、普段から計画的に復習する必要があります。模試では既習範囲から幅広く出題されるため、教科書だけでは演習量が足りないケースがあります。問題集の活用が欠かせません。単語や文法が確実に定着するまで演習しましょう。
模試の核となる長文問題にも、演習量を増やすことで対応できます。単語や文法だけ固めても、読む習慣をつけない限りは円滑に解けません。できるだけ早い時期から対策を進めましょう。
【学年別】中学校の英語でしっかり押さえておきたいポイント
英語の学習は積み重ね式の側面があります。特に単語や文法は中1の上に、中2、中3と知識を積み重ねながら基盤を固める方式です。既習範囲が身についていないままでは、先へ進んでもわからない点が増えるだけです。以下では各学年に最低限求められる知識を説明します。少しでも不安がある場合は、できるだけ早く復習を始めてください。
【中1】英語の基礎となる最重要単語と文法を確実に身につける
＜必ず押さえる内容＞
＜文法＞
・英語の基本的な文構造（SVの順番や疑問文・否定文での形の変化）
・be動詞と一般動詞の違いと使い分け
・三人称単数
・疑問詞の意味と適切な使い方
・前置詞（inやon、to、forなど）のイメージ
・be動詞と一般動詞の過去形
・助動詞（can、will）の役割と使い方
＜単語・熟語＞
・教科書に出てくる単語・熟語の完全マスター
・不規則動詞の過去形
・簡単な会話表現
中1は英語学習に不可欠な基礎を学びます。出てくる単語の多くは最重要単語で、文法は英語の構造を理解するための必須項目ばかりです。これらを軽視すると、後の内容が理解できません。普段から「聞く」「発音する」「書く」を徹底し、暗記すべき項目はしっかりと暗記しましょう。少しでも不明点があるなら、教科書を見直す、問題集を解き直すなどの確認が必要です。
【中2】基礎文法を定着させ英語の構造を理解するよう努める
＜必ず押さえる内容＞
＜文法＞
・that節や直説法ifの適切な使い方（句と節の違いがわかっているとなお良い）
・文章の基本構造（文型や修飾句の付け方など）
・不定詞と動名詞の基礎
・過去分詞の考え方と受動態の基本構造
＜単語・熟語＞
・教科書に出てくる語句はまだまだ基礎。引き続き完全マスターを！
・不規則動詞の過去形と過去分詞
中2では前学年で培った基礎知識を広げ、深めていきます。英語の文型や句と節など、英文を読んだり書いたりする上で不可欠な知識が登場するのもこの学年です。不定詞や受動態など難しい内容も出てくるため、十分な復習と演習を心がけましょう。単語も大幅に増加します。引き続き「聞く」「発音する」「書く」を徹底し、一つひとつ身につけましょう。特に不規則な過去形・過去分詞は中2のうちにマスターするよう心がけます。
【中3】長文読解に慣れ入試に対応する力をつける
＜必ず押さえる内容＞
＜文法＞
・完了形の考え方と3つの用法、意味の違い
・分詞の形容詞的用法（後置修飾を重点的に）
・関係代名詞の基礎（文構造と訳し方）
・仮定法過去の基礎（使用できる場面や文構造）
＜単語・熟語＞
・新出語はもちろん、中1からの単語・熟語を総復習する
・模試や問題集で分からなかった単語・熟語を書き出す
＜長文＞
無理のない長さから演習し、1500語〜2000語（A4片面3〜4枚）程度までレベル上げを！
中学英語の総仕上げとなる中3は、内容がかなり難しくなります。文法事項は基礎を習得していることを前提に、分詞や関係代名詞など応用的な分野に踏み込みます。既習範囲の習得が不十分だと全く分からない状態にもなりかねません。学校と並行した演習に加え、いかに復習を取り入れるかがテーマです。
また受験に向け、初見の長文への対応力をつける必要があります。目標は「一日一題」です。入試では2000語レベルの長文を課す学校もあります。「部活が終わったら」ではなく、今すぐにでも演習を習慣にしましょう。勉強に身が入らないお子さんは、以下の記事も参照してください。
【高校受験】部活引退後に勉強モードへ切り替える方法と成功に向けた鉄則
中学生が英語の定期テストで高得点を取るための勉強法4STEP
＜定期テストで高得点を取る4STEP＞
①教科書に出てくる単語・熟語を覚える
②教科書の英文を覚えるまで何度でも繰り返す
③文法事項をおさらいし、ワークで演習する
④音声を聞きながらディクテーションする
中学校の定期テストは、上記の順番で取り組むと高得点を取りやすくなります。定期テストは高校入試の内申点に影響します。「受験生じゃないから…」と力を抜かず、しっかりと定期テスト対策をすることが大切です。
①教科書に出てくる単語・熟語を覚える
まずは単語・熟語をしっかりと覚えましょう。暗記には「聞く」「発音する」「書く」作業が必須です。言語は「使う」ことで習得できます。
暗記法として、自分でテストする方法があります。単語帳を利用すると便利です。一周目で間違えた単語は、再度テストします。2周、3周とするうちに、覚える量が減っていきます。ゼロになるまで続ければ、その日は全て覚えられた状態です。そして日をずらし復習します。
②教科書の英文を覚えるまで何度でも繰り返す
中学校の定期テストは、教科書本文をまるまる覚えれば高得点に繋がります。暗記は「聞く・発音する」「書く」「訳を対照する」順で進めると効果的です。例えば、以下のような方法です。
まずはQRコードで本文の音声を聞き、声に出して反復します。ネイティブのように流暢である必要はありません。アクセントや発音をお手本にしましょう。
次に授業でつくったノートを見ながら、文法事項や重要構文を確認します。新しい文法やイディオムが含まれる文は、テストに出されがちです。覚えるまで英文を何度も書き写しましょう。
最後に英文と日本語訳を一文一文対照させ、「なぜこの訳になるか」を確認します。日本語訳だけを覚えるのはNGです。英文を読んだら該当する訳が自然と出てくる状態を目指しましょう。
③文法事項をおさらいしワークで演習する
本文を暗記したら文法事項をおさらいしましょう。英文のみ完璧に暗記しても、「なぜその表現になるか」を理解できないと応用がききません。先生の説明を思い出しながらノートで復習し、ワークや問題集で演習しましょう。文法は演習量も重要です。演習すればするほど定着しやすくなります。特に受動態以降の難易度の高い範囲は、十分な時間を取りましょう。
④音声を聞きながらディクテーションする
最後の仕上げに教科書本文のディクテーションに取り組みます。ディクテーションとは、音声を聞きながら、内容を書き取る作業です。教科書は開かず、ノートにリスニングした内容を速記しましょう。「単語を確実に覚えているか」「本文を細かな表現まで理解したか」「文法理解に抜けがないか」を確認できます。ディクテーションは等速で行うのが理想ですが、難しそうなら速度を下げても問題ありません。
ここまでの手順を踏めば、テスト範囲の英語は確実に身につきます。最低でも2週間前から取りかかれるよう、学習計画を立てて臨んでください。
高校受験までに英語の苦手を克服する受験勉強法5STEP
＜高校受験までに英語の苦手を克服する5STEP＞
①中1の教科書から単語を一つずつ復習する
②文法が定着していない部分の基礎を徹底する
③教科書や模試の英文を読み返し英語に目を慣らす
④語数の少ない文章から初見の文章にトライ
⑤長文を読むスピードを上げつつ入試問題に挑戦する
模試で思うような成果を残せないお子さんは、上記の順番で勉強を進めると効果的です。模試はこれまでに習った範囲からまんべんなく出題されるため、部分的な勉強では対処できません。単語や文法を復習し、しっかりと基礎を身につけ、徐々に長文へ比重を移します。本章の手順を徹底することで、苦手を克服できるはずです。
※模試の活用方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。
【高校受験】模試の伸び悩みをズバリ解決！成績アップの効果的な対策とは
①中1の教科書から単語を一つずつ復習する
高校入試で重点的な対策が求められるのは長文です。長文を円滑に読み進めるには、単語が身についていなければなりません。文章中の7割以上の単語を理解できないと、大まかな意味すら理解できないと思います。長文の勉強をする前に、単語全般を復習することが大切です。
単語の復習には教科書が便利です。中1から内容を見直し、忘れている語句を単語帳に書き出します。覚える際には「聞く」「発音する」「書く」を徹底してください。中2・中3と進めると、忘れている単語が多いことに気づかされると思います。
単語帳は繰り返し復習し、確実に覚えられているか確認しましょう。
②文法が定着していない部分の基礎を徹底する
次に未定着の文法を確認します。多くの模試には文法が小問として出題されます。過去の結果を見れば、理解が不十分な所を確認できると思います。
大切なのは、原因の根本までさかのぼることです。たとえば分詞につまずく場合、英語の文構造を理解していなかったり、過去分詞を十分に覚えられていない可能性があります。これらは中2で習う範囲です。中2の教材を確認することで、現在の苦手を解消しやすくなります。
復習する際には、基礎範囲ほど演習を徹底することが大切です。文法は積み重ねです。基礎を徹底しない限り、応用へは進めません。
③教科書や模試の英文を読み返し英語に目を慣らす
単語にも文法にも自信を持てたら、長文に比重を移します。まずは教科書や模試の過去問など、読んだことのある文章から始めましょう。覚えた単語や身につけた文法事項を使い、一文一文をしっかりと訳せるか確認します。この段階ではスピードを求める必要はありません。知識が定着し、文章を読めるようになった実感が大切です。
単語や文法自体は理解していても、長文で出されると戸惑うケースもあるかもしれません。長文には「読み慣れ」が必要です。量をこなしていくうちに、徐々に抵抗がなくなります。
④語数の少ない文章から初見の長文にトライ
英語に目が慣れ長文への抵抗を感じなくなったら、問題集で初見の文章に挑戦しましょう。確実に読めそうな短い文章から徐々にレベルを上げていきます。基礎レベルの問題集であれば、150語程度の短文から掲載されています。「実力+α」を意識しましょう。
読解のスピードは遅くても構いません。時間がかかっても全体の意味を的確に掴め、正確に解けることを重視します。
⑤長文を読むスピードを上げつつ入試問題に挑戦する
1000〜1200語程度の英文（A4片面2枚程度）までレベルを上げたら、入試レベルに挑戦しましょう。全国入試過去問集や入試対策問題集を利用すると、実戦的な問題に多くチャレンジできます。
入試レベルではスピードも重視されます。英語を頭の中で丁寧に発音していると（さらに訳までしていると）多くの時間がかかります。単語と文章構造を見て、文脈を掴む練習をしましょう。英語を訳さなくても、情景や筆者の主張が頭に浮かぶ状態を目指します。
英文を読む速さは演習量に比例します。2000語レベルの文章（A4片面3〜4枚程度）に慣れる頃には、速読のコツも掴めていると思います。
【4技能別】英語が得意になる勉強のコツ
2021年度の教科書改訂で、英語は大幅に難しくなりました。単に英文を「読む」だけでなく、「書く」「聞く」「話す」4技能に焦点が当てられるようになったためです。高校入試でも英作文の分量が増えたり、一部でスピーキングが導入されたりと変化が見られます。
長文だけに力を入れるわけにはいかないのが現状です。この章では各技能を伸ばす勉強法のポイントを解説します。
【読む】英文を読む速読を上げるには4つのポイントがある
高校入試では、2〜3問の長文が出題されることが多いと思います。長文問題を時間内に正確に解くには、早く読むことも欠かせません。そこで、早く読むためには下記に挙げたポイントを実践することが大切になります。
もし、英語を読むことが大の苦手なお子さんは、知識を固めることが先決ですので、前章でお伝えした5STEPから取り組むことをおすすめします。
＜英文を読む速度を上げる4つのポイント＞
①単語と文章構造から文脈を把握する
→複雑な文章でもSVをつくる骨格と、余分な修飾部分をわけられれば文意を掴みやすくなります。訳を意識する必要はないです。
②「文章のテーマ」と「何を言っているか（物語ではストーリーの結末）」を意識して読む
→長文は全体像を捉えることが重要です。
③わからない単語は、文脈から想像する癖をつける
→わからない単語で止まる必要はありません。文脈が掴めればOKです。（解いた後に辞書を引き、自分の知識にする）
④わかりにくい場合は段落ごとに区切って設問へ
→全体が掴みきれない場合は、段落ごとに解ける問題を解く。
上記の方法は「大意読み」です。英文はマニュアルのように細部まで細かく訳す文章と、論文のように全体を掴むことに重点を置く文章にわかれます。高校入試は後者が多いです。
【英作文】基礎単語と基礎的な文法で短文を積み重ねる
英作文には2つのタイプがあります。「書く内容が指定されるタイプ」と「自由に意見を書くタイプ」です。
前者は「関係代名詞」「仮定法」など出題者が意図した文法で書かせることを想定し出題されます。問題の方向性を読み取り、指定に沿って書く必要があります。知識がないと正解できない反面、方向性が指定される分、書きやすいとも言えます。
多くのお子さんが迷いがちなのは、自由に記述するタイプだと思います。「何を書くか？」「どのように書くか？」が指定されないためです。ただ、難しく考えず、できるだけ簡潔で単純な内容にまとめるのがポイントです。以下を参考にしてください。
＜英作文を書くポイント＞
・知っている単語、文法の範囲で書きやすい内容を書く
・使う英単語は基礎単語のみ。文法もできるだけ簡潔になるよう心がける
・一文を長く書かない。20語程度に収める
・「意見の提示」「理由の説明」「提案」の順番を意識すると書きやすい
大切なのはミスを減らすことです。特に紛らわしい前置詞や、難しい文法は間違いの元になりやすいです。誰にでもわかる単語と文法を心がけ、短文を積み重ねる練習を重ねましょう。
【リスニング】聞き取り能力を鍛える+入試形式に合わせる
高校入試のリスニングでは、一分間に120語程度を聞き取る力が必要です。これは何の練習もせずには聞き取れません。「聞き取り能力を鍛える」だけでなく、「入試形式に合わせた聞き方をする」こともポイントです。下記項目をしっかりと押さえましょう。
＜高校入試・リスニングのポイント＞
聞き取り能力を鍛えるには
・ゆっくりとした再生速度から始める（最初から等速で聞かない）
・一時停止しながらシャドーイング（反復発音）する
・できる限りディクテーションも行い、単語と発音の関係性を理解する
・慣れてきたら徐々に速くし、1.5倍速まで挑戦する
入試形式に合わせる
・リスニング問題全体にさっと目を通し、流れを理解する
・問題文やイラストを参考に、おおよその解答を予想しながら聞く
・重要なポイントは聞きながらさっとメモを取る（日本語でも英語でも良い）
・音声は原則2回流れる。一度で完璧を目指さない
受験まで時間があるお子さんは、根本的な聞き取り能力を鍛えることを重視します。特にディクテーションは単語と発音を結びつける最適な手段です。無理のない速度から始め、可能なら1.5倍速まで挑戦しましょう。
受験間際のお子さんは、入試形式を意識しながら習得します。あらかじめ過去問で出題形式を研究しておくことで、問題に目を通す余裕が生まれます。解答の方向性を予測した状態で音声を聞けるため、正答率がぐっと上がると思います。一回目の音声ではメモやイラストへの書き入れを行い、2回目で答えを確定させます。
【スピーキング】簡単な単語と文法で必要最低限を答える
多くの中学生にとって、スピーキングは英語学習の中で最も縁遠い分野ではないでしょうか。「日本人は知識はあるが、英語を話せない」と長年批判されているとおり、知識があることと、会話に慣れることは別の問題です。練習を重ねない限り、力が伸びることはありません。
スピーキングにも、2つのポイントがあります。「スピーキング能力そのものを高める」ことと「入試に合わせた対策をする」ことです。
＜スピーキング能力を高める方法＞
スピーキング能力そのものを高めるには
・音声を聞きながらシャドーイング（反復練習）し、話すことに慣れる
・英作文の設問に対し、書くのではなく話して答える
・教科書の会話文を音声で流し、一時停止ながら会話する（教科書と同じことを言う必要はない）
入試に合わせる
・疑問詞（主に5W1H）に注意を払い、質問を端的に掴む癖をつける
・簡単な単語で、できるだけ簡潔に答える
・イラストや写真を見て、状況を簡単な英語で説明する
・リスニングの練習の後、文章に対して意見を言う練習をする
試験まで時間がない中3生は、「いかに効率的に勉強するか」もポイントです。英作文を書く前に口頭で答えたり、リスニングの後に意見を話したりと、他の勉強と組み合わせるとスピーキングできる機会が増えます。日常の中で意識的に英語を話す習慣をつけましょう。
まとめ〜英語学習を通し言語を習得する喜びに触れよう
＜定期テストで高得点を取る4STEP＞
①教科書に出てくる単語・熟語を覚える
②教科書の英文を覚えるまで何度でも繰り返す
③文法事項をおさらいし、ワークで演習する
④音声を聞きながらディクテーションする
定期テストで苦労しているお子さんは、上記4STEPの実践をおすすめします。単語や熟語は読むだけでなく、音声を聞き、発音し、書く作業が大切です。教科書を覚えるまで繰り返し学習すれば、高得点を取れる確率が高まります。文法をしっかり理解することも忘れないようにしましょう。
＜高校受験までに英語の苦手を克服する5STEP＞
①中1の教科書から単語を一つずつ復習する
②文法が定着していない部分の基礎を徹底する
③教科書や模試の英文を読み返し英語に目を慣らす
④語数の少ない文章から初見の文章にトライ
⑤長文を読むスピードを上げつつ入試問題に挑戦する
高校受験に向けた英語で苦手を抱えているお子さんは、5STEPを順に実践することをおすすめします。単語と文法の基礎をしっかり固めてから長文に移るのが理想です。
英語が当たり前に使われる現代社会では、中学生に求められる英語力も高まるのは自然かもしれません。ただ、難易度が上がることで、英語が嫌いになってしまうお子さんが増えるのも事実です。できる限り成功体験を積み重ね、言語を習得する喜びに触れられるよう勉強を進めてください。
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