6年間もの長い期間を小学校で過ごし、卒業式を楽しみにしている人は多いでしょう。

卒業後の中学校入学を考え、期待より不安の方が大きくなってしまう人や、中学で勉強についていけるだろうかと心配になっている人もいるのではないでしょうか。小学生最後の年は思い出作りを頑張る人も多いですが、同じくらい勉強も重要です。中学に向けて必要な準備を知っておくと、スムーズに最初の年度を迎えやすくなるので、いま何をすべきか確認しながら、ベストな状態で中学1年生になりましょう。

小学6年生が中学に向けて必要な準備

中学では小学校のときよりも授業時間が長くなりますが、授業時間が長いということは覚える内容も多いということであり、進んでいくペースもとても速くなるので、今までと同じやり方だとついていけません。覚えることはどんどん増えていくため、家に帰ったら予習と復習も必要になるなど、中学校は小学校の勉強とは全く違います。小学6年生のうちを遊んで終えてしまうと、スタートダッシュで遅れをとってしまうので、それを防ぐため、まずは家での自主学習に慣れましょう。自分で勉強するという気持ちをもち、机に向かうことが最初の1歩です。

保護者の方の心構え

お子さんにとって人生最初の転換期とも言えるのが中学校入学であり、私立でも学区内の公立でも、中学に進学すると生活はガラリと変わります。そのため小学生のままの意識でいる子と、切り替えができている子とで差が出はじめるので、より良いスタートを切らせてあげるには、お子さんの意識改革が不可欠です。朝の起床や荷物の準備など、自分のことは自分でやらせましょう。自主性が身につくと、勉強でも同様に自主学習に取り組みやすくなります。

勉強のレベルも小学校と中学校では全く異なります。小学校では少し習えばできるようになることが多かったはずですが、中学ではただ授業を聞いただけではできるようにならない物事がどんどん増えていきます。ここであきらめずに根気強くやりきる子になるには、自主的な意識が必要であり、できるまで自分で頑張る子と、できないとすぐにあきらめる子の境目にもなるでしょう。お子さんが自分でできるはずの部分には、保護者の方は手を貸さずに見守ってあげましょう。もちろん必要な部分へのサポートは重要で、学習状況のチェックをしながら、いつでも助けられる状態にしておきましょう。

小学校の勉強の復習

中学入学前までには必ず小学校の総復習をしておき、基礎の部分でつまずいたままにしないよう、苦手はここで克服しておくべきです。

暗記科目を覚える

国語の授業で出てきた漢字の読み書きは完全にマスターしておきましょう。日本地図も正確に覚えておくと中学の地理が勉強しやすくなります。算数の速度の問題のように、よく出る公式がしっかり頭に残るように教科書を見返します。

算数の基礎を固める

四則演算は完ぺきにできるようにしておくのが小学6年生のミッションです。意外と多くの子がつまずくのが分数なので、計算方法を見直しましょう。分数だけではなく少数も同じで、計算方法を理解しておかないと、中学の数学にはついていけません。計算式は理科にもかかわってくるため、途中式も含めて確認する必要があります。

中学校の勉強の予習

5教科とも予習は必要ですが、特に大事なのは英語と数学です。差が出やすい教科でもあるので、手堅いスタートを切りましょう。

英語の予習

英語教育は小学校から行われているので、復習と合わせて単語をマスターしましょう。発音しない英語のスペルなどは書き取りで間違いやすい箇所で、上手に発音できるだけではなく、きちんと書けるようにしておかなければなりません。「in」「on」「at」など前置詞も、余裕があれば単語と一緒に覚えておくと、中学の文法学習でつまずきにくくなります。

数学の予習

中学の最初に習うのは正の数と負の数になります。落ち着いて勉強すればきちんと理解できる内容ですが、1歩分先に踏み出すチャンスです。解き方のコツさえ覚えてしまえば中学最初の数学のテストで100点も目指せるでしょう。学習習慣を身につけ、自主的な予習復習が欠かせない中学生にとっては自信も大切なので、小学校のうちに予習しておけば、余裕を持って中学の数学に挑めます。

中学に向けた勉強の進め方

中学に向けて何をすべきか分かったらその方法を考えましょう。自分に適した学習方法を選ぶと効率よく予習と復習ができます。

学習アプリをダウンロードする

教科別の学習アプリをスマホに入れておくと、気づいたときに勉強をすぐ始められます。繰り返し学習に向いているのはスタンダードな1問1答形式で、解答と解説が充実していると基礎力もしっかり定着しますし、ゲーム感覚のアプリを利用すれば、苦手な教科でも取り組みやすくなるでしょう。苦手だからといって後回しにしてしまうと克服は難しくなっていくため、まずはハードルを下げ、楽しみながら学習に取り組むことが重要です。いきなり100点満点を取ろうとはせず、勉強の習慣作りとして気軽に活用してみましょう。

動画で学習する

無料の動画サイトに投稿されている学習動画は、苦手部分の不足を補いやすいため、基礎がある程度理解できているなら、無料サイトの利用もメリットが大きいでしょう。プロによる授業動画で基礎から徹底して高めるならば有料サービスが効果的です。月額制で利用できるところが多く、教え方の構成も順序だっており、学校の授業と同じような感覚なので、適度な緊張感も得られるでしょう。ただし基本的には自主学習となるため、本人の意欲が欠かせない勉強方法と言えます。

通信教育をはじめる

テストによって勉強したことの理解度を確認するのが学校の授業ですが、アプリや動画講義とは違って、通信教材ではフィードバックも得られます。教科書に対応した学習スタイルであり、最終的には単元ごとのテストを受けられますし、サービスによっては細かい添削指導があるため、間違えた部分も補いやすいのが特徴です。勉強したらテストを受けるというサイクルが、アプリなどとは異なる点の1つであり、自分でスケジュール管理もできるようになるので、中学の試験対策の練習にもなります。

家庭教師を利用する

自分の学習方法に不安がある場合は、家庭教師、個別塾を利用すると勉強に集中できるでしょう。基礎学習の復習はもちろんのこと、中学の予習までワンストップで指導でき、他の自主学習方法と同様に勉強できるのもメリットです。また、マンツーマンや少人数指導なら周囲と自分の学習レベルを比較することもあまりないはずです。中学を目前にしていても小学校の基礎学習が身についていない生徒は多いですが、周りに同学年の子がいると、分からなくても恥ずかしくて質問できないこともあるでしょう。お子さんが正直に分からないと言いやすい環境を家庭教師や個別塾は整えていて、中学に上がる前に、復習や苦手の克服を徹底できるので意欲や自信にもつながります。

まとめ

小学6年生が中学に向けてしておくべき準備と勉強法を解説しました。復習だけではなく予習も必要なのでやることは多いですが、参考になったでしょうか。自主学習が得意な子であれば補助教材でも学習できるでしょうが、基礎から定着させて万全の状態を整えたければサポートも必要です。中学に向けての不安も多い時期だからこそ、プロに指導を頼むと安心できるでしょう。いま何をすべきか確認しながら、ベストな状態で中学1年生になりましょう。

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家庭教師のガンバ  今村 剛