こんにちは家庭教師のガンバのTです。先に自己紹介をしておくと僕は医学部に通う現役大学生です。

大学1年生のときからガンバで家庭教師をやっています。現在は体験のスタッフをやっていて、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し、体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や僕自身の中学受験の経験に基づいて記事を書いていきます。

はじめに:苦手科目への悩みとその影響

中学受験を目指す生徒にとって、苦手科目を抱えるのはよくあると思います。僕も例外ではなく、算数と国語が特に苦手でした。算数では応用問題に時間がかかりすぎ、国語の読解問題では、何度読んでも筆者の意図がつかめないことがありました。本記事では、その具体的な学習法と、親御さんがどのようにサポートできるかについて、僕自身の経験を交えながら解説します。

 

このブログでは、30年以上【勉強が苦手な子】に向けて家庭教師を紹介している「家庭教師のガンバ」が、その経験を基に情報を発信しています。ご興味のある方は公式サイトをご覧下さい。

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1. 中学受験で苦手科目克服のための基本ステップ

1.1 苦手の原因を分析する

苦手科目を克服するためには、まず「なぜ苦手なのか」を正確に把握する必要があります。僕自身、中学受験の算数で苦手意識が強かった時期に振り返ってみると、次のような原因がありました。

基本的な計算力不足: 僕は応用問題に取り組む前に、計算ミスを繰り返していました。これは単純な計算の反復練習が不足していたためでした。

問題形式への不慣れ: 特定の問題形式に対して慣れていないため、時間がかかってしまい、模擬試験などでは焦ってミスが増えることもありました。

理解不足による応用力の欠如: 理解が浅いため、少しでもひねられた問題には対応できませんでした。

自分の苦手科目に対してこのように原因を分析することが、克服への第一歩です。

1.2 優先順位をつける

すべての苦手部分を一度に克服するのは現実的ではありません。僕の場合、最初に重点を置いたのは「計算ミスの削減」でした。なぜなら、基本的な計算力が上がるだけで、全体のパフォーマンスが飛躍的に向上することがわかったからです。このように、優先順位を明確にすることで、無理なく効率的に取り組むことができます。

2. 中学受験で科目別の効率的な学習法

2.1 算数:解法パターンを理解して応用力を高める

算数は特に苦手意識を持ちやすい科目です。僕も当初、応用問題に時間がかかりすぎて、途中で焦ってしまうことが多々ありました。しかし、次のような勉強法を実践することで、算数に対する苦手意識を克服することができました。

毎日10分の計算練習: 毎日、基礎的な計算問題を10分間解く習慣を続けました。これにより、計算ミスが減り、応用問題に対する自信がつきました。特に、タイマーを使って時間を意識しながら取り組むことが、実際の試験での焦りを軽減する助けになりました。

解法のパターンを暗記する: 「解法パターン」を覚えることが、応用問題を解く鍵です。例えば、よく出る速さや割合の問題は、基本的な公式とその使い方を徹底的に暗記しました。これにより、どのような形で問題が出ても対応できるようになりました。

過去問で実戦練習: 実際の過去問を使って練習することも非常に効果的です。僕が特に役立ったのは、時間を計りながら問題に取り組むことでした。こうすることで、試験本番での時間配分に慣れ、プレッシャーにも強くなりました。

2.2 国語:読解力を鍛える

国語の読解問題も、当初は大きな壁でした。長文を読み終わると、筆者の主張や意図が全くつかめないことが多く、点数が安定しないことに悩んでいました。しかし、次のような方法で克服しました。

語彙力を増やす: 読解力向上のためには、語彙力が不可欠です。私は毎日少しずつ新しい言葉を覚えるようにし、使い方を実際の文章の中で確認しました。たとえば、知らない言葉を見つけたら電子辞書で意味を調べ、その言葉を使った例文を自分で作ることで、記憶に定着させました。今の時代だったらGoogleでネット検索することも良いと思います。

段落ごとの要約を習慣にする: 長文読解問題に取り組む際、各段落ごとに簡単な要約をすることで、文章全体の流れを理解する練習をしました。この方法は、特に試験時間がみじかいときに有効で、文章の重要なポイントを素早く把握する力がつきました。

過去問を徹底的に解く: 国語においても、過去問の反復練習は非常に重要です。私は過去3年分の過去問を繰り返し解き、出題形式に慣れることで、点数が安定してきました。国語の反復は意味がないと思われがちですが、意外と効果があります。

2.3 理科:実験と観察の知識を活用する

理科は単に暗記するだけではなく、実際の観察や実験を通じて理解を深めることが大切です。特に中学受験では、実験の結果や現象を正しく理解し、それを応用する力が問われます。

教科書の実験項目を実際に行う: 私が実際に効果を感じたのは、教科書に載っている簡単な実験を自宅で再現することです。たとえば、植物の光合成に関する実験を行い、自分で観察することで、理論を深く理解することができました。全部を再現することは難しくてもYouTubeで実感動画を見るだけでも臨場感を感じられて、頭にすんなりと入ってくると思います。

身近なものを理科に結びつける: 家庭でできる観察や実験を通じて、理科の知識を日常生活と結びつけることが効果的です。例えば、天気の変化や台風の動きを観察しながら、気象に関する知識を深めて見るなど。親御さんが一緒に観察を楽しむことで、理科の学習がより身近なものになります。

2.4 社会:地理、歴史、公民の効果的な勉強法

社会は、中学受験において暗記の割合が多い科目の一つですが、単なる暗記ではなく、理解しながら知識を深めることが重要です。僕も社会の勉強で苦労しましたが、次のような方法で効率的に学ぶことができました。

地理:ビジュアルで覚える

地理は、各地域の特徴や位置、産業などを覚えることが求められますが、これを暗記するだけでは苦手意識を持ちやすい科目です。僕も最初は単純に地名や統計を覚えるだけで、試験になると頭から抜けてしまうことがありました。以下の方法で克服しました。

•地図帳を活用する: 地理の勉強で特に役立ったのが、地図帳です。目で見て場所を覚えることで、記憶が定着しやすくなりました。例えば、地図帳に自分で色を塗ったり、重要な場所にマークをつけたりして、視覚的に地理を捉える練習をしました。
•統計データをグラフで理解する: 農産物や工業生産の統計データを覚える際、単に数字を丸暗記するのではなく、グラフを描いて視覚的に理解するようにしました。これにより、重要な傾向が頭に残りやすくなり、試験中でも数字が浮かびやすくなりました。
•動画や写真を活用する: 観光地や自然環境については、写真や映像で実際の様子を確認することが理解を助けます。例えば、火山や川の流れを映像で見ることで、地形についての理解が深まりました。

歴史:流れをストーリーとして覚える

歴史は年号や出来事を暗記するだけでは、点数が安定しないことが多いです。僕自身も、最初は出来事を単独で覚えようとして苦労しましたが、ストーリーとして流れを掴むことで克服できました。

•歴史を物語のように捉える: 歴史の流れを物語のように捉えることが、効率的に覚えるポイントです。例えば、「織田信長が何をしたか」だけではなく、「なぜ信長がその行動を取ったのか」「その結果、次に何が起こったのか」を理解し、時代全体の流れを把握しました。
•年表を作成する: 自分で年表を作成し、重要な出来事や人物の関連性を整理することで、頭の中で歴史の流れを視覚化しました。年号と出来事を一緒にまとめることで、試験の際にどの順番で起こったかがすぐに思い出せるようになります。
•関連する映像を視聴する: 歴史に関連したドキュメンタリーやアニメを見て、その時代の雰囲気や背景を感覚的に捉えることも、記憶の定着を助けます。例えば、江戸時代の生活や産業についての映像を見たことで、より具体的にその時代をイメージすることができました。

公民:日常生活と結びつけて理解する

公民は、現代社会の仕組みを学ぶ科目であり、覚えることは比較的少ないですが、概念や制度を理解するのが難しい場合もあります。私も最初は政治や経済の仕組みがよくわからず、苦労しましたが、以下の方法で克服しました。

•ニュースや新聞を活用する: 政治や経済の話題は、ニュースや新聞で実際の出来事と関連付けることで、理解が深まります。例えば、選挙の仕組みを学んだ後、実際の選挙報道を見ることで、具体的に制度がどう機能しているかを学ぶことができました。
•図表で制度を整理する: 三権分立や税制などの複雑な仕組みは、図や表を用いて整理するとわかりやすくなります。例えば、国会や内閣、裁判所の役割をまとめたチャートを作成し、各機関の関係性を視覚的に理解しました。
•家族で話し合いをしてみる: 家庭内で時事問題について話し合うことも、公民の理解を深める良い方法です。僕の家でも、ニュースを見た後、家族で意見交換をすることで、新しい視点を持つことができました。親御さんが日常的にニュースに関心を持っていると、子どもも自然と興味を持ちやすくなります。

3.中学受験で親ができるサポート

3.1 学習環境を整える

子どもが集中できる学習環境を提供することは、親御さんができる最も基本的なサポートです。僕の家庭では、勉強する場所を固定し、テレビやスマホなどの気が散る要素を排除していました。これにより、勉強時間を効率的に使うことができました。

3.2 モチベーションをサポートする

苦手科目に取り組む際、子どもはモチベーションを失いやすくなります。僕も算数の勉強中に「もう無理だ…」と思ったことが何度もありました。しかし、そんなとき、母が休憩時間に少し話をしてくれたり、頑張った後に好きなことをさせてくれたりしたことで、次の勉強に対する意欲が湧きました。親御さんのちょっとした声かけや励ましが、大きな力になります。

3.3 努力を評価する

親として、子どもの成績だけでなく、努力そのものを評価することも重要です。僕自身、テストの点数がなかなか上がらなかった時期がありましたが、その過程での努力を母が認めてくれたことが、次への挑戦を続けるモチベーションになりました。結果にとらわれず、努力をしっかりと評価することで、子どもに自信とやる気を与えることができます。

 

 

おわりに

苦手科目を克服するには、適切な学習法と親御さんのサポートが不可欠です。僕自身、試行錯誤しながらも、効率的な勉強法を見つけることで短期間で成績を向上させることができました。この記事が、親御さんと生徒さんの参考になれば幸いです。皆さんの中学受験が実りあるものになりますように、応援しています。

 

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