はじめに
中学受験は、お子さまの学力はもちろん、家庭全体の協力が合格への大きな力となります。特に**「親のサポート」**は、学習効率の向上だけでなく、精神面の安定やモチベーション維持にも直結します。この記事では、実際に多くの受験生とご家族を見守ってきた家庭教師の経験談や受験生本人の体験を踏まえ、4つの柱に分けて具体的なサポート方法を解説します。
こんにちは家庭教師のガンバのTです。私は医学部に通う現役大学生で、大学1年生のときからガンバで家庭教師をやっています。現在は体験のスタッフという仕事で、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し、体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や僕自身の中学受験の経験に基づいて記事を書いていきます。
中学受験を成功に導く!親ができる7つの効果的なサポート方法>>
1.安心できる環境作り
中学受験は、お子さまが長い時間をかけてコツコツ取り組むマラソンのようなもの。親御さんがそっと背中を押してくれる「安心できる環境」を整えてあげることで、子どもは「今日もがんばろう」と前向きに机に向かえます。
1.1 やさしく見守る学習スペースづくり
-勉強のための場所を用意
リビングの一角や子ども部屋の一角に、教科書とノートだけをおいた席を作りましょう。お子さまが座るたびに「ここは勉強する場所」という感覚が生まれます。そこで勉強をするというルーティーンが生まれます。
– モチベーションUP
合格校のパンフレットや励ましのメッセージカードを目に入るところにそっと貼って。つらいときに目に入ると、「もうひと息!」と背中を押してくれます。
– スマホ管理は“優しさルール”で
学習時間中は親御さんがスマホを預かるか、アプリ制限を優しく設定。子どもにとって「親も同じルールを守ってくれる」ことが、安心して学習に集中できるポイントです。
🤗 親御さんの声
「最初はスマホを預かることに不満そうでしたが、1週間後には『この時間は勉強に集中できる』と笑顔に!!ルールがあることで逆に安心して取り組んでいます。」
1.2 光・風・空気感で心地よさを演出
– やわらかな光の工夫
デスクライトは昼白色タイプを。自然光に近い灯りが、長時間の学習でも目にやさしく、疲れを感じにくくしてくれます。
– 心地よい空気づくり
換気を兼ねて、時々一緒に窓を開けて深呼吸。親子で「おいしい空気だね」と声をかけ合うだけで、ちょっとしたリフレッシュに。
– 温度と湿度のバランス
夏は25℃前後、冬は22℃前後が目安。乾燥しやすい季節は加湿器を活用して、お子さまの集中力を守りましょう。体は資本です。体調にはくれぐれも気をつけましょう。
1.3 準備時間をゼロにするアイテム配置
– 文房具の場所を決める
ペンや消しゴムは、小さなトレイにまとめて。どこに何があるか一目でわかるので、「あれ?どこ?」の時間がなくなります。
– ホワイトボードで“今日のやること”を見える化
お子さまと一緒に、1日のタスクを書き出してチェック。終わったら一緒に「よく頑張ったね!」と声をかけてあげましょう。
2. 【中学受験 計画と進捗管理】親子でつくる安心の“見える化”学習プラン
「何をどれだけやればいいの?」と不安なお子さまに寄り添いながら、親御さんがそっと示してあげることで、取り組む意欲がぐっと高まります。無理なく続けられる計画と、あたたかい声かけのコツをご紹介します。
2.1 年間→月間→週間で“ほどよい”ペースをつくる
1. 年間プランは**大まかな地図**として共有
志望校の過去問を何年分、いつまでに終えるか。大きなゴールを親子で確認することで、「これから何をがんばればいいか」が見えます。
2. 月間プランは**気軽なチェックポイント**に
「今月は算数の図形をここまで」「国語は週末に長文を3題」など、達成しやすい目標設定を。月初にお子さまと一緒にカレンダーに書き込むと、達成感が生まれます。
3. 週間プランは**今日の約束**として小分けに
月間プランを土台に、「火曜は算数ドリル」「木曜は国語読解」など1〜2項目ずつ決めましょう。やり終えたら、達成感を感じるでしょう。低学年だったら、達成できた時にシールなどをあげることもいいと思います。
🤗 受験生ママからのエピソード
「最初は**やらされてる**感じだった娘も、シールが増えるのを楽しみに自分から机に向かうように。『シールがなくなるまでやる!』と、自然に学習時間が伸びました。」
2.2 親の言葉で子どもの自信を育む
– たとえば「シールが増えたね!」と具体的に褒める
褒め言葉は曖昧より具体的なほうが嬉しいもの。「算数の文章題3題できたね、すごい!」と声に出しましょう。
– つまずいたときは“共感→提案”の順で
「今日はちょっと難しかったね。じゃあ一緒に解き直してみようか?」と、まずは子どもの気持ちに寄り添う一言を。
3. 【中学受験 心身サポート】親の愛が支える“情緒面&健康管理”でベストコンディションを
受験勉強は長期戦。心も体も疲れやすくなる時期だからこそ、親御さんのさりげない気づかいとサポートで、いつも穏やかにベストパフォーマンスを引き出しましょう。
3.1 こまめな休憩&リフレッシュで疲労をためない
– ポモドーロ・テクニック+おやつタイム
25分集中→5分休憩を1サイクル。休憩時には、お子さまの好きな小さなおやつを一緒に用意し、「次もがんばろうね」と笑顔で声掛けをしてあげましょう。
– 親子ストレッチ&深呼吸セッション
簡単な肩回しや背伸びを声かけしながら。親子で同じ動作をすると、自然と会話が生まれ、心もほぐれます。
– ミニリフレッシュカード
「30分だけゲーム」「おしゃべりタイム」「庭のお花チェック」など、休憩中に選べる“リフレッシュカード”を用意し、子どもに選ばせる工夫で自主性も育成。
🤗 ママの声
「娘が『疲れた…』と言ったら、カードを引かせるようにしたら、いつの間にか自分で『次はおしゃべりタイムがいい!』とリクエスト。メリハリがついて、勉強時間の質が上がりました。」
3.2 “聞き役”としての寄り添いコミュニケーション
– 結果よりプロセスを褒めるフィードバック
テストの点数だけでなく「粘り強く最後まで諦めなかったね」「時間管理が上手になったね」と具体的な行動を認める言葉を。
– 共感のワンフレーズ
「大変だったね」「頑張っているの、よくわかってるよ」という一言で、子どもは安心して本音を吐き出せます。
– 定期的な“吐き出しタイム”設定
週に一度、休日の午後などに「なんでも話してOK」の時間を作り、学習以外の話題や友だちのことなども共有。心のバランスを整えます。
🤗 受験経験パパのアドバイス
「僕も受験生のとき、父に『大丈夫、君ならできる』と言われただけで、気持ちが楽になった経験があります。口に出す肯定の力は本当に大きいですね。」
3.3 生活リズム&栄養管理で脳と体をケア
– 睡眠はゴールデンタイムを意識して7~8時間
夜10時〜翌6時など、毎日同じ時間に寝起きする習慣づけを。寝る前のスマホは親も一緒にOFFに。
– 朝の栄養チャージ
和食ならご飯・卵焼き・小魚、洋食なら全粒粉トースト+ヨーグルト+果物など、糖質とたんぱく質のバランスを意識。
– 水分補給の声かけ
「お水、もう一杯どう?」と1時間に1回程度声をかけ、脳の働きをサポート。ジュースなどを飲んで楽しさをプラスしても◎。
4. 【中学受験 最終仕上げ】親子で乗り切る“モチベーション維持&ラストスパート”
試験直前期は焦りやプレッシャーが増大。親御さんが安心感を与えつつ、効率的な“サポート”で、お子さまの自信を最大化しましょう。
4.1 小さなゴール設定とご褒美で「達成感」を演出
– デイリー&ウィークリーゴール
例)「今日は算数の応用問題5題」「今週は過去問2年分」など、クリアしやすい目標を親子で決める。
– ご褒美は“親子時間”に
お菓子やゲームより、「夜のホットココアタイム」「週末30分のおしゃべり散歩」など、親子の絆を深める時間に設定。
🤗 ママの実例
「過去問1年分を終えたら、息子と近所の公園を散歩しながらおしゃべり。『ママと話すと落ち着く』と言われ、直前期のイライラも減りました。」
4.2 前向きフレーズ&声かけで自信を育む
– 具体的な肯定表現
「集中力がすごかったね」「計画通りに進んでいて頼もしいよ」など、その日の頑張りをピンポイントで褒める。
– 失敗時の共感+解決策提示
「うまくいかなかったね。でも大丈夫、一緒に復習しよう」「次はここを意識してみようか」
– “応援のメッセージカード”を作成
試験当日に今までの頑張りを褒めてあげる手紙を渡し、子どもの背中をそっと押す演出も効果的。
4.3 プロの手を借りる“最終調整”サポート
– 家庭教師による弱点最終チェック
試験直前の2週間、苦手な単元や頻出分野を重点的に演習&解説してもらう。親御さんは見守りと声かけに専念。
– 模試結果の分析フィードバック
集団塾やプロ講師から「あと○点上げるにはここを…」という具体的アドバイスをもらい、残り日数の学習プランにすぐ反映。
– 親子の“24時間マインドセット”
試験前夜は軽い読書・リラックス音楽を一緒に。試験当日は「いつもどおりやろうね」と声をかけ、日常感を保つサポートを。

おわりに
中学受験は子どもだけでなく、親御さんのサポート力が勝敗を分ける重要な要素です。ここでご紹介した「学習環境の整備」「計画と進捗管理」「情緒・健康管理」「モチベーション維持」の4つのサポート術を取り入れ、親子一丸となって合格をめざしましょう。合格当日、お子さまの笑顔を見るために、今こそ親御さんが主役となり、最大限の支援を行ってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
家庭教師のガンバ T