「ノートが真っ黒になるまで英単語を100回書いたのに、翌朝にはスッカラカン…」
「『もっと手に覚え込ませなさい!』と親や先生に言われるけど、手が痛くなるだけで全然覚えられない」
「なんであの子は、教科書をパラパラ見ただけで覚えられるの?」
はじめまして。「家庭教師のガンバ」の体験スタッフのTです。
私たちは日々、勉強が苦手なお子さんや、受験に向けて不安を抱えるご家庭に伺い、勉強の「やり方」から一緒に見直すお手伝いをしています。
英単語、漢字、歴史の年号、理科の用語…。
高校受験は、とにかく「暗記」から逃げることはできません。
そして、多くの学校や塾で指導される暗記法は「とにかくノートに何度も書いて覚えなさい」というものです。
もちろん、この方法で覚えられる子もいます。しかし、あなたがもし「書いても書いても覚えられない」と悩んでいるなら、それはあなたの記憶力や努力が足りないからではありません。
「あなたの脳のタイプ」と「書いて覚えるというやり方」が、根本的にミスマッチを起こしているだけなのです。
人間には、情報を脳にインプットする時の「得意なルート(認知特性)」があります。
この記事では、あなたがどのルートが得意なのかを探る「暗記タイプ診断」と、タイプ別の「劇的に脳に入る最強の暗記術」を徹底解説します。
「自分は頭が悪い」と諦める前に、まずは自分の脳のトリセツ(取扱説明書)を知ることから始めましょう!
長文読解で時間が足りない!「単語・文法・速読」3つの壁を越える勉強法>>
第1章:なぜ「100回書く」のはムダなのか? 脳の特性を知ろう
「手に覚え込ませる」という言葉があります。
しかし、漢字や英単語をノートにひたすら書き続けている時、お子さんの脳の中では何が起きているのでしょうか?
「書くこと」が目的になるという罠(ゲシュタルト崩壊)
最初は「Apple、りんご、A-P-P-L-E…」と意識して書いていても、10回、20回と同じ文字を書いているうちに、脳は思考を停止します。
そして、ただ手を動かして図形を写し取るだけの「単純作業(写経)」にすり替わってしまうのです。
同じ漢字をずっと見ていると「あれ?こんな形だったっけ?」とバラバラに見えてくる現象(ゲシュタルト崩壊)を経験したことはありませんか?
脳が「作業」モードに入ってしまうと、いくら手を動かしてノートを真っ黒にしても、記憶の引き出しには1文字も保存されません。
人の脳には「3つの得意なルート」がある
心理学や脳科学の世界では、人が情報を理解し記憶する時の得意な感覚を「認知特性(VAKモデルなど)」と呼びます。
大きく分けると、以下の3つのタイプが存在します。
- 視覚優位(見るのが得意):目で見た映像、色、場所で覚える。
- 聴覚優位(聞くのが得意):耳から入る音、リズム、言葉の響きで覚える。
- 身体感覚優位(動くのが得意):手を動かす、体を動かす、体験で覚える。
学校の「書いて覚える」指導は、3番の「身体感覚優位」の子にはドンピシャでハマります。しかし、視覚や聴覚が優位な子に「書け!」と強要するのは、陸上選手に「水泳でタイムを出せ!」と言っているようなものなのです。
第2章:あなたはどのタイプ? 30秒でわかる「暗記タイプ診断」
それでは、自分がどのタイプに当てはまるか、簡単なテストをしてみましょう。
以下の5つの質問に対して、直感でA・B・Cのどれに一番近いかを選んでください。
Q1. 友達から初めて「電話番号(またはID)」を教えてもらった時、どうやって覚える?
- [A] メモした数字の「並び」や「形」を頭に焼き付ける。
- [B] 数字を「イチ・ニー・サン」と声に出して、音のリズムで覚える。
- [C] スマホのキーボードを打つ時の「指の動き(位置)」で覚える。
Q2. 初めて行く場所への「道順」を覚える時は?
- [A] 地図アプリの画面そのものや、目印の看板などの「景色」で覚える。
- [B] 「2つ目の信号を右、次を左」という「言葉(音声案内)」で覚える。
- [C] とりあえず歩いてみて、「体感(曲がる感覚や歩いた時間)」で覚える。
Q3. 新しい「歌」をカラオケで覚える時は?
- [A] 歌詞カードの文字や、ミュージックビデオの「映像」と一緒に覚える。
- [B] とにかく曲を何度も「聴いて」、メロディと歌詞を一緒に覚える。
- [C] 実際に自分で「歌ってみたり」、リズムに乗って体を動かして覚える。
Q4. テスト中に答えをド忘れした時、どうやって思い出す?
- [A] 「教科書のあのページの、右上の赤い字だったな」と思い出す。
- [B] 「先生があの時、あんな声のトーンで言ってたな」と思い出す。
- [C] 宙に指で文字を書いてみて、手が動くままに思い出す。
Q5. 小さい頃、好きだった遊びや得意だったことは?
- [A] 絵を描く、間違い探し、パズル。
- [B] しりとり、音楽を聴く、おしゃべり。
- [C] 外遊び、スポーツ、ブロックや工作。
【診断結果】
- Aが一番多かった人 = 「視覚優位(カメラマン)」タイプ
- Bが一番多かった人 = 「聴覚優位(ミュージシャン)」タイプ
第3章:【タイプ別】劇的に脳に入る!最強の暗記術
1. 【視覚優位】タイプ(Aが多かった人)
このタイプは、脳の中に「高性能なカメラ」を持っています。文字を「意味」ではなく「映像・写真」として捉えるのが得意です。ノートに何度も「書く」よりも、鮮やかなものを「見る」方が圧倒的に記憶に残ります。
【視覚タイプの最強暗記術】
- 色ペンで「脳に焼き付ける」
黒いシャーペンで何度も書くのは苦痛なだけです。「絶対に覚えたい単語」は、青ペンで書きましょう。青色は鎮静効果があり、集中力と記憶力を高める色と言われています。また、複雑な漢字は「部首だけ赤色にする」など、色で形を際立たせると映像として記憶に残ります。
- 「絵」や「図」とセットにする
英単語を覚える時は、「apple=りんご」という文字の対応ではなく、頭の中に「真っ赤なりんごの映像」を思い浮かべてください。教科書の図表や、歴史の人物の顔写真など、ビジュアルと一緒に覚えるのが得意です。
- 「場所」で覚える
「この単語は、単語帳の左ページの一番下にあった」という覚え方ができるタイプです。トイレの壁や、お風呂の壁に単語の紙を貼る「壁貼り暗記法」が最も効果を発揮します。
- フラッシュカードを使う
単語カードを高速でパラパラめくり、瞬時に映像として脳にインプットしていく「フラッシュカード法」が非常に向いています。
2. 【聴覚優位】タイプ(Bが多かった人)
このタイプは、脳の中に「高性能なボイスレコーダー」を持っています。目で文字を追うよりも、耳から音として入ってきた情報の方が整理しやすく、記憶に残ります。黙読や、ただひたすら書く作業は一番不向きです。
【聴覚タイプの最強暗記術】
- 絶対ルールは「音読(声に出す)」
単語や漢字を覚える時は、絶対に声に出して読んでください。「ディベロップ、d・e・v・e・l・o・p」と呪文のように唱えながら見る(書く)だけで、黙って10回書くよりもはるかに早く覚えられます。
- 「耳」からインプットする
英単語帳は、必ず「音声データ(CDやアプリ)」がついているものを選びましょう。ネイティブの音声に合わせて自分も発音する(シャドーイング)のが最も効率的です。
- 「リズム」や「語呂合わせ」に乗せる
「鳴くよ(794)ウグイス平安京」のような語呂合わせや、ラップのようにリズムに乗せて覚えるのが大得意です。自分が覚えやすいように、変なリズムをつけて歌いながら暗記してみてください。
- 「誰かに説明する(授業する)」
覚えた内容を、親や友達(あるいは壁に貼ったポスター)に向かって「声に出して説明(授業)する」ことで、自分の声が耳に入り、強烈に記憶に定着します。
3. 【身体感覚優位】タイプ(Cが多かった人)
このタイプは、脳の中に「アスリートの筋肉」を持っています。じっと座って教科書を眺めたり、音を聞いたりしているだけでは眠くなります。「実際に手を動かす」「体を動かす」ことで、初めて脳のスイッチが入ります。
学校の「書いて覚える」が一番合っているのはこのタイプですが、やり方にコツがあります。
【身体感覚タイプの最強暗記術】
- ただ書くのではなく「巨大に書く」「空中に書く」
ノートに小さくチマチマ書くから作業になります。ホワイトボードに腕を大きく使って巨大な漢字を書いたり、指で空中に文字を書く「空書(くうしょ)」をしたりして、「ダイナミックな動き」を体に覚えさせてください。
- 「歩きながら」覚える
椅子にじっと座っている必要はありません。英単語帳を持ちながら、部屋の中をウロウロ歩き回って暗記してください。体を動かしている時の方が、脳の血流が良くなり記憶力が高まります。
- 「ジェスチャー」をつける
英単語の動詞(run, throw, catchなど)を覚える時は、実際にその動作(ジェスチャー)をしながら発音します。体感と意味をリンクさせると、忘れません。
第4章:全タイプ共通! 記憶を「永遠」にするタイミングの魔法
自分の得意なルート(暗記法)がわかったら、最後に「いつ暗記するのか」というタイミングの魔法をかけましょう。
どんなに優れた方法で覚えても、人間は忘れる生き物です(エビングハウスの忘却曲線)。
忘れるスピードを遅くし、記憶をガッチリと定着させるには、以下のタイミングを守るだけでOKです。
1. ゴールデンタイムは「寝る前15分」
暗記モノを、昼間や夕方にやっていませんか?
脳科学的に、人間の記憶は「寝ている間」に整理され、定着します。
寝る直前に覚えた情報は、他の情報に邪魔されることなく、そのまま脳の「保存フォルダ」に送られます。
「寝る前の15分間」を、自分に合った方法(見る・音読・書く)で暗記するゴールデンタイムに設定してください。
2. 起きてすぐの「確認テスト」で魔法がかかる
寝る前に覚えたら、それで終わりではありません。
翌朝、起きてすぐに(朝ごはんを食べる前に)、昨晩覚えた単語の「確認テスト」をしてください。
「あー、なんだっけ…」と脳に汗をかいて思い出そうとするその瞬間、一時保存されていた記憶が「強固な長期記憶」へとガチャン!と切り替わります。
この「夜インプット→睡眠→朝アウトプット」のサンドイッチが、全タイプ共通の最強の暗記スケジュールです。
第5章:保護者の方へ…「自分の成功体験」を押し付けていませんか?
最後に、保護者の皆様へ。
お子さんが単語を覚えられなくて苦労している時、ついこんな言葉をかけていませんか?
「お母さんが学生の頃は、ノートが真っ黒になるまで何度も書いて覚えたのよ。あなたもサボらずに書きなさい!」
実は、これが一番危険です。
親御さんが「身体感覚優位(書いて覚えるタイプ)」だったからといって、お子さんが同じタイプとは限りません。もしお子さんが「聴覚優位」だった場合、お母さんのアドバイスは、お子さんにとって苦痛で非効率な作業を強要していることになります。
「親の当たり前」と「子どもの当たり前」は違います。
「書いても覚えられないなら、ブツブツ声に出して読んでみたら?」
「歩きながら覚えてみたらどう?」
と、お子さんのタイプを探りながら、色々な方法を提案し、一番しっくりくる方法を一緒に見つけてあげてください。
「あ、このやり方なら覚えられる!」という発見が、お子さんの勉強へのハードルを大きく下げてくれます。

まとめ:「覚えられない」のは、やり方が間違っているだけ
いかがでしたか?
- 「とにかく書く」という単純作業(写経)は今すぐやめる。
- 自分の脳の得意なルート(視覚・聴覚・身体感覚)を知る。
- タイプに合わせて、色、音読、動きをフル活用する。
- 「寝る前」にインプットし、「翌朝」にアウトプットする。
「自分は記憶力が悪い」と落ち込む必要はありません。
暗記は「才能」ではなく、自分に合った「技術(テクニック)」を知っているかどうかの違いだけです。
今日から、英単語帳の取り組み方を変えてみませんか?
きっと、「あれ? 昨日よりスラスラ頭に入ってくる!」と驚くはずです。
もし、「自分がどのタイプか、どうもよくわからない」「自分に合った暗記法で、誰かにスケジュールを管理してほしい」と悩んでしまう場合は、私たち「家庭教師のガンバ」にご相談ください。
私たちプロの家庭教師は、お子さんが問題を解く様子や、普段の会話のちょっとしたクセ(「〜のように見える」「〜のように聞こえる」などの言葉選び)から、お子さんがどの認知特性を持っているかを見抜くプロです。
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