「中学に入った途端、英語でつまずいてしまった…」
「小学校の頃のように、英語を楽しいと思えない…」
中1のお子さんにとって、このような悩みは決して珍しいものではありません。実際に、私たち家庭教師にも、中1で英語の授業についていけなくなってしまった、というご相談は多く寄せられています。
保護者の方の中には、「まだ基礎の段階なのに、どうして?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、中1は英語が苦手になりやすいタイミングでもあるんです。
というのも、中学校に入ると英語の学習量は一気に増え、内容もぐっと本格的になります。その一方で、自分に合った勉強方法がまだ見つからないまま、毎日の授業に何とかついていこうとしているお子さんも少なくありません。
大切なのは、「なぜつまずいているのか?」を知り、お子さんに合った対策をしていくことです。中1はまだ英語学習のスタート段階なので、つまずいてしまっても、正しい方法で取り組めば十分に挽回できます。
この記事では、中学入学後に英語で苦労しているお子さんと、その保護者の方に向けて、中1英語でつまずく原因と具体的な対策をわかりやすく解説していきます。
「どこでつまずきやすいのか」「どう対策すればいいのか」を知ることで、これからの英語学習をスムーズに進められるようになります。
中1英語でつまずくのはなぜ?よくある理由とは
まずは、中1で英語につまずきやすい理由を見ていきましょう。お子さんにとって何が苦手の原因になっているのか、一緒に整理していきます。
学習量が急激に増加する
小学校から中学校に上がると、英語の学習量は一気に増えます。
学校教育法施行規則によると、小6の英語の標準授業時数は年間70時間(週2コマ程度)ですが、中1になると140時間(週4コマ程度)まで増加します。ほぼ毎日のように英語に触れる環境になるのです。
また、授業時間も小学校の45分から50分へと長くなります。「たった5分」と思うかもしれませんが、慣れるまでは体力的にも集中力の面でも負担に感じやすいものです。
このように、中学校の英語は「量が多い」「時間も長い」と感じやすく、最初のハードルになりやすいのです。
(参照:標準授業時数について p.4 | 文部科学省)
小学校で扱う英語とは質が変化する
学習量の増加に加えて、「学ぶ内容の質」が変わることも、つまずきの大きな原因になります。
小学校英語の中心となるのは「異文化に親しむこと」や「コミュニケーション」です。単語や文法は、あくまでフレーズの中で自然に触れる形になっています。
一方、中学校では英語を体系的に学び始めます。be動詞や一般動詞といった文法のルールをしっかり理解し、単語も正確に書けることが求められます。
そのため、「英語=なんとなく感覚で使うもの」というイメージのままだと、急に難しくなったように感じてしまうことがあるのです。
定期テストで挫折感を感じやすい
中学校では定期テストが始まり、点数で結果がはっきりと見えるようになります。思うような点数が取れなかったり、周りと比べてしまったりすることで、苦手意識を持ってしまうお子さんも少なくありません。
特に英語は、これまでに英会話教室などで触れてきたお子さんと、ほぼ初めて学ぶお子さんとで、スタート時点の差が出る場合もある教科です。「自分だけできていない」と感じてしまうと、挫折感につながりやすいかもしれません。
実際に家庭教師として多くの中1生を見てきた中でも、このようなつまずきはよく見られます。
中1英語でつまずく原因になる勉強方法
中1で英語につまずいてしまうお子さんは、「努力が足りない」というよりも、実は“勉強の進め方がわからない”ことが原因になっているケースが多いです。
ここでは、英語でつまずきやすくなる、少し注意したい勉強方法について見ていきます。
単語を暗記する際に「書かない」
中学校の英語では、「読むこと」と同じくらい「正しく書くこと」も大切になります。単語はスペルまでしっかり覚えておく必要があります。
そのためには、発音しながら何度も紙に書いて練習する方法が効果的です。単語は見るだけで覚えるのではなく、「書いて覚える」ことがとても重要になります。
書く習慣がないままで進めてしまうと、単語がなかなか定着せず、英語に苦手意識を持ちやすくなってしまいます。
文法ルールの理解不足
中学校の英語では、文法を体系的に学んでいきます。文法を理解することで、英文を正しく読んだり書いたりできるようになるためです。
学習が進むにつれて、扱う文も少しずつ複雑になっていきます。その土台になるのが中1範囲の理解です。
文法をあいまいなまま進めてしまうと、「なんとなくわからない」が少しずつ積み重なり、気づいたときには英文が読めなくなってしまうこともあります。
日本語感覚が抜けない
英語を学ぶうえで、意外とつまずきやすいのが「日本語との違い」です。
中1の段階では、まだ英語に慣れていないため、日本語の感覚のまま英文を理解しようとしてしまうことがよくあります。
たとえば日本語では、動詞(述語)は文の最後に来ることが多いですが、英語では主語のすぐ後ろに動詞が置かれます。このような語順の違いを意識せずに読むと、文の意味がうまくつかめなくなってしまいます。
日本語感覚からうまく切り替えられないために、徐々に苦手意識が強くなることもあるのです。
中1英語ではここに注意!つまずきやすい範囲とは
中1は英語の基礎を固める大切な時期です。ただ、範囲によってはルールが少し難しく、つまずきやすいポイントもあります。ここでは、学習を進めるうえで特に注意しておきたい範囲を見ていきましょう。
be動詞と一般動詞
中1で多くのお子さんが最初に苦戦するのが、be動詞と一般動詞の違いです。
現在の教科書では、早い段階からbe動詞と一般動詞が混ざった文章が出てきます。英語にまだ慣れていないうちに文法的な説明を一度に受けることで、混乱してしまうお子さんも少なくありません。
その結果、「I am play〜」のようなミスがなかなか直らず、苦手意識につながってしまうこともあります。
疑問文と否定文(be動詞・一般動詞)
疑問文や否定文になると、さらに難しさが増します。be動詞と一般動詞の違いを理解したうえで、それぞれに合った形を覚える必要があるためです。
理解があいまいなまま進んでしまうと、「Are you play〜?」のような間違いが起こりやすくなります。「なんとなくで答えているけど、自信がない」という状態になりやすいポイントです。
一般動詞三単現のs
be動詞と一般動詞の区別に加えて、さらに一般動詞が2つの形に分かれることで、混乱してしまうお子さんも多くいます。
特に「三人称単数」という考え方は、中1の段階では少しイメージしにくく、sをつけるかどうかを“なんとなく”で判断してしまいがちです。
このあたりで一気に難しく感じてしまい、「英語が苦手かも…」と思い始めるお子さんも少なくありません。
疑問詞の使い方
疑問詞も、つまずきやすいポイントのひとつです。
種類が多いため、「疑問詞のあとに疑問文が続く」という基本の形を使いこなすだけでも難しいのに、「Who plays the guitar?」のように、主語の役割も持つパターンも出てきます。何をどう書くべきか、混乱しやすくなるのです。
また、答え方を考えるのが難しいのもこの範囲の特徴です。「どう答えればいいのか分からない」と感じてしまうお子さんも多く見られます。
中1英語につまずいた人向け | 苦手克服に有効な対策
では、中1範囲の英語でつまずいてしまった場合、どのように対策していけばよいのでしょうか。ここでは、苦手克服に役立つ方法をわかりやすくご紹介します。
文法は最初から分野ごとに学習する
文法がわからなくなったときは、思い切って最初に戻って復習するのがおすすめです。
文法は積み重ねで理解していくものなので、一つひとつ「なぜそうなるのか」を確認しながら進めていくことが大切です。少しずつでも理屈で理解していくことで、ルールが自然と身についていきます。
特に中1は英語の土台となる内容を学ぶ時期です。この段階で基本の型をしっかり押さえておくと、その後の学習もぐっと楽になります。
単語は「発音」+「書く」で演習
単語は、読む・発音するだけで終わらせず、「書く」までをセットにして覚えていきましょう。中学校では、正しく書けてはじめて「覚えた」と言えるためです。
たとえば、発音しながら3〜5回書く→翌日にもう一度テストする、という流れを作ると、定着しやすくなります。
教科書本文は一日3回、意味を確認しながら音読を
英語学習では、音読がとても効果的です。声に出して読むことで、単語・語順・文法の流れをまとめて身につけることができます。
また、目で追うだけよりも記憶に残りやすく、英語のリズムにも自然と慣れていきます。まずは一日3回を目安に、意味を確認しながら音読してみましょう。日本語訳と見比べながら行うと、理解もより深まります。
音声を聞きながら英文を書いてみる
仕上げとしておすすめなのが、音声を聞きながら英文を書く「ディクテーション」です。単語や文法の理解をまとめて確認できる、とても効果的な方法です。
最初は音声だけを聞き、2回目以降で聞き取れた部分を書き出してみましょう。書いた内容を教科書と照らし合わせることで、「どこが聞き取れていないのか」「どの文法があいまいなのか」がはっきりします。
学校指定のワークに取り組む
テスト前は、学校で配布されたワークにしっかり取り組みましょう。教科書の内容に沿って問題演習ができるため、理解の確認にぴったりです。
特に文法は、一度わかったつもりでも忘れやすいものです。繰り返し解くことで、少しずつ定着していきます。
中1英語の「つまずき」をそのままにしてはいけない理由
中1範囲の英語につまずいたときは、できるだけ早めに対策していくことが大切です。ここでは、つまずきをそのままにしないほうがよい理由について見ていきます。
英語は積み上げ式の学問
英語は「暗記科目」というイメージを持たれることもありますが、実際にはルールや仕組みを理解することも大切な教科です。特に文法は、中1の段階で“英語の型”をしっかり身につけておくことが、その後の理解につながります。
単語の量はどんどん増えていく
単語の学習も、できるだけ後回しにしないことが大切です。英語の単語は学年が上がるにつれて増えていき、中学卒業までにおよそ2000〜2500語を覚える必要があります。
覚えていない単語が増えてしまうと、あとからまとめて覚えるのは負担が大きくなってしまいます。また、教科書や問題集の英文は、「すでに習った単語を理解していること」を前提に作られています。単語があいまいなままだと、文章そのものが読みにくくなってしまうこともあります。
「受験生になってから」では後々大変になりがち
英語のように積み重ねが大切な教科は、受験期にまとめて取り組もうとすると負担が大きくなりがちです。わからない部分までさかのぼって復習する必要があるため、時間も気力も必要になります。
だからこそ、つまずきに気づいた段階で、少しずつ整えていくことが大切です。
中1英語でつまずいたときにやってはいけないNG行動
最後に、中1で英語につまずいたときに、できれば避けたいNG行動について見ていきます。
とにかく問題を多く解く
英語がわからなくなってくると、焦って問題数をこなそうとしてしまうことがあります。ですが、理解があいまいなまま問題を解いても、なかなか力にはつながりにくいです。
まずは教科書や問題集の解説を確認して、「なぜそうなるのか」をしっかり理解することが大切です。特に英文法は、わからないポイントを整理してから演習に進むようにしましょう。
丸暗記だけで乗り切ろうとする
理屈を考えずに、暗記だけで何とかしようとするのも注意が必要です。英語は覚える要素もありますが、それと同じくらい「ルールを理解すること」が大切な教科です。
丸暗記だけだと、その場は解けても応用がききにくく、結果的に苦手が残ってしまうことがあります。
わからないまま放置してしまう
わからないところをそのままにしてしまうのも、できるだけ避けたいポイントです。中1では英語の基礎となる内容を学ぶため、この段階でのつまずきが、その後の理解に影響してしまうこともあります。
もし自分で解決が難しいと感じたときは、学校の先生に質問したり、塾や家庭教師を活用したりするのもひとつの方法です。
まとめ | 中1で英語につまずいても大丈夫!早めに対処すれば取り戻せる
中学生になると英語の量も内容も大きく変わります。そのため、中1英語でつまずくのは珍しいことではありません。
ただ、そのままにしてしまうと、英語の仕組みがうまく理解できないまま進んでしまい、「なんとなくわからない」が少しずつ積み重なってしまいます。だからこそ、できるだけ早めに対策していくことが大切です。
文法でつまずいたときは、最初の単元に戻って一つずつ確認していきましょう。順番に理解していくことで、全体の流れがつかみやすくなります。
単語は「書く」ことを意識して覚えるのがポイントです。あわせて教科書の音読やディクテーションを取り入れると、より効率よく身につけることができます。
そして、最後はワークなどでしっかり演習することも忘れないようにしましょう。特に文法は、実際に使ってみることで理解が深まります。
英語はこの先も長く付き合っていく教科です。ここで「苦手かも…」という気持ちが大きくなりすぎる前に、少しずつ整えていくことが大切です。
焦らず、一歩ずつ確実に進めていきましょう。
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