高校受験が人生で初めての受験という方は多いと思いますが、分からないことがたくさんあって不安なこともあると思います。勉強する範囲も広く、ただでさえ焦ってしまいますよね。受験の特徴を理解することは、本番への備えに繋がります。

今回は、東京都の高校入試の仕組みをチェックし、志望校への合格を目指しましょう。

東京都の受験の種類

東京都の高校受験には、一般入試と推薦入試があります。都立でも私立でも選抜方法は基本的にこの2つです。そして、学校の成績を評価する内申点については、推薦入試と都立高校の一般入試でも重視されます。

内申点とは

学校での成績を5段階で評価した点数のことを内申点と言い、調査書点などとも呼ばれます。

都立高校の一般入試の場合、評価の3割が内申点に基づいていて、国語、数学、英語、理科、社会の主要な5教科の評価と、音楽、美術、保健体育、技術・家庭の副教科も評価対象になります。

それぞれ最高が5点なので、主要5教科の合計は25点、副教科については評価点数を2倍して計算するため、合計が40点になります。ですので、主要5教科と4つの副教科の評価を合わせると、内申点は65点満点になります。そのため5教科だけではなく、点数を2倍して計算される副教科の授業も重要です。また、推薦入試を受ける場合は、内申点が低いと私立も公立も合格は難しくなってしまいます。

内申点の影響がないのでが私立高校の一般入試です。当日のテストのみで合否を判定するので、内申点が低くてもそこまで影響はありません。

都立高校の受験の仕組み

都立高校の受験は、第1次募集と第2次募集とに分かれています。

多くの場合、第1次募集で定員に満たなかったときに第2次募集を実施しますが、実際には第1次募集でほとんどの入学者が決まります。

一般入試

都立高校の一般入試では、5教科の学力検査と内申点によって合格者を選抜します。

5教科の合計は500点満点になりますが、入試では700点満点に換算され、65点満点の内申点については、300点満点になるよう換算されます。この2つを合計すると1000点満点で、テストの得点と内申点を7対3の比率で判定しています。

そのため学力検査で高得点を取れても、内申点がハンデになってしまうこともあるので、受験の前から学内での成績を上げ、少しでも有利な状態で高校入試を迎えましょう。

推薦入試

都立校の推薦入試は、一般推薦と文化・スポーツ推薦の2つがありますが、ほとんどが一般推薦です。推薦入試は内申点や面接などによって合否を判定されます。そして、都立の推薦入試の場合も、内申点は9教科を利用します。それぞれ5段階評価であり、満点は45点です。まれに3段階で評価する高校もありますが、大多数は5段階評価の内申点を利用しています。

内申点以外の評価対象は個人面接と集団討論で、思考力や表現力、リーダーシップを取れるかどうかなどが見られます。そのほか、作文か小論文か実技などから1つ以上の試験もありますが、多くの高校では作文の実施が一般的なようです。

私立高校の受験の仕組み

私立高校も基本的には一般入試と推薦入試の2種類です。細かい選考方法やスケジュールについては高校によって異なるので、受験の前に実施制度をよく確認しておきましょう。

一般入試

私立高校では、ほとんどの場合が国語、数学、英語の3教科のテストが実施されます。中にはマークシート方式の高校や、テスト以外に面接などを行う高校もります。

推薦や都立高校の一般入試のように、内申書の提出も求められますが、あくまで判断材料とする場合が多く、点数化して評価を行うことはあまりないようです。

また、特徴的なのが併願優遇制度を実施している高校が多いこと。都立高校が第一志望の生徒が私立高校を受験するときに利用する方式ですね。併願優遇は内申書の基準を高校から提示されるため、学内での成績も重要になります。他には、 合格後の入学を条件に、テスト結果を優遇してもらえる第1志望優遇などもあります。

推薦入試

私立の推薦入試はm高校から提示される推薦基準をクリアしてなくてはいけません。学校の内申点であったり、模擬試験の偏差値だったり、学校によって違いますが、高校側が提示している基準をクリアしている必要があります。そのため私立高校の推薦入試には内申書や日頃のテスト結果が大きく影響してくるのです。

また、推薦だからと言って試験が免除されるわけではないので、学力検査は受けることになると考えておいた方がいいでしょう。

合格後の入学を必須条件とする単願推薦が取れれば、ほとんどの場合は合格することができます。

高校受験の流れ

高校受験は一般入試より推薦入試の方が早いタイミングで実施され、都立でも私立でも12月頃までのスケジュールはほとんど変わりません。

だいたい夏休みの頃に学校見学が始まり、9月から11月にかけて学校説明会があります。その後は、11月中頃から12月にかけては、学内での期末テストと3者面談があるはずで、12月には内申点も出るため、受験する高校もこの頃までに確定させることになるはずです。また、入試の期間は1月下旬から3月の上旬頃までです。都立と私立で日程が異なるので、間違えないようにしっかり押さえておきましょう。

都立高校の受験スケジュール

都立高校の推薦入試の場合、願書の受付は1月中旬で、試験は1月末に実施され、結果発表は2月初旬です。

一般入試の願書受付は1月末から2月初旬までで、試験は2月下旬に実施され、結果発表は3月初旬となります。

なお、第2次募集がある場合には3月上旬に試験が実施されます。

私立高校の受験スケジュール

私立高校の場合は、だいたい12月中旬には学校内での事前相談が始まるので、先生とも相談しながら受験する高校を決めていきましょう。試験は都立高校よりも早い日程で実施されます。

高校によって細かいスケジュールが異なるので注意が必要です。

推薦入試は1月中旬から下旬と早めに行われることが多く、一般入試は2月上旬から中旬にかけての実施がほとんどです。

まとめ

今回は東京都における高校入試について説明しました。

推薦と一般入試の特徴や、内申点についてご理解いただけたでしょうか。お子さんがどういう受験を目指すかによって、スケジュールが大きく変わってくるので早めにイメージしておきたいですね。塾や家庭教師をやっている人は早めに先生に相談してもいいかもしれませんね。そして、やっぱり高校入試では内申点が評価の大きなポイントにもなります。日頃の授業や定期試験を大切にしていきましょう。

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家庭教師のガンバ  今村 剛