栃木県では多くのお子さんが受験のない公立中学校に入学します。そのため、高校受験が人生で最初の入試になる人もたくさんいます。

初めての受験となると、どうしていいか分からず不安なことも多いですよね。栃木県の高校入試は、他の都道府県同様、仕組みを理解することが大切です。

早い段階で受験のシステムを確認し、勉強に集中できるようにしましょう。

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公立高校受験の仕組み

公立高校の受験では、一般選抜と特色選抜の2種類が実施されます。それぞれの特徴を押さえて当日の受験に臨みましょう。

一般選抜

一般選抜では、県立高校が統一で実施している学力検査の結果によって入学者を決めます。また、学力検査のほかに調査書点も重要な評価対象になります。

ただ、検査結果と調査書点の評価割合をどのようにするかは学校によって様々です。学力検査の比重は5割から9割まで、調査書点は1割から5割までの間で設定できます。例えば半々の割合にするのであれば、学力検査と調査書点は5:5の設定です。

学力に重きを置く学校であれば、学力検査と調査書点を9:1にすることもでき、偏差値が高い高校の傾向としては、学力検査を重視する場合が多くなっています。

学力検査の実施教科は、国語・数学・理科・社会・英語の5教科で各100点満点なので、合計500点満点です。

ただし一部の高校に限り、学校が定めた教科の配点を増減させることがあるので志望先の高校はどうなのかを事前にチェックしておきましょう。

また、このほかに面接や実技検査を実施する高校もあります。

特色選抜

特色選抜には、特色選抜志願理由書を自分で作成して出願します。ただし、出願するには各校ごとに定めた条件(出願資格要件)があります。この要件を満たしたうえで、調査書などと合わせて志望校に提出しなければなりません。

志願者全員が受ける検査は、個人面接と集団面接で、このうちの両方とも、もしくはどちらか一方のみを受験します。

また、高校によっては作文や小論文などの課題もあります。学校が独自に作成した試験を課されることもあるので、志望先の詳細は要チェックです。

特色選抜での合格者は、基本的に募集定員の1割から3割程度となっています。

入試傾向

栃木県の公立高校の一般選抜では、ある程度、学力検査の傾向が決まっています。

例えば数学なら記述問題が多く、そのため時間配分に注意が必要です。英語では長文読解が毎年2題出ています。長文には慣れが必要なので、日頃から受験対策を怠らないことが合格への第一歩です。

5教科とも全体的に基礎的な問題やオーソドックスな出題傾向が高いので、反復的に過去問を解くなどし、基礎を固めながら確実に得点できる部分を増やしましょう。

調査書点

栃木県の公立受験では、中学1年から3年までの評価が利用されます。ですので、3年生の時に勉強を頑張っただけでは、調査書点が足りなくなる場合も出てきてしまいます。

志望校への合格を目指すなら、早い段階から普段の成績アップを目指すことも大切になります。

評定に利用される教科は、主要5教科と4つの副教科、合わせて9教科です。それぞれ5段階評価で点数をつけるので、135点満点となります。

一般選抜の場合、獲得した評価点数を500点満点に換算して選考に利用されます。なお、調査書点の評価方式は絶対評価で、相対評価とは違うので、周りの成績とは関係なく自分の成績だけで評価されます。

例えば、クラスの中で上位の成績だったとしても、クラスの平均自体が低い場合があります。反対にクラスの中で成績が下の方でも、クラスの平均自体が高いこともあります。

絶対評価の場合は周囲と比べた時の順番とは切り離した評価なので、普段の成績や定期テストの点数が上がれば、その分、調査書点を高めることができます。

私立高校受験の仕組み

栃木県の私立高校受験は、県内で有名な学校への受験希望者が偏りやすい傾向にあります。作新学院高等学校や宇都宮短期大学付属高等学校は、受験者が毎年多い学校です。

私立高校は公立高校とは異なり、試験内容やスケジュールも学校によって異なります。例えば作新学院では、国語・数学・理科・社会・英語の5教科で試験を実施しますが宇都宮短大付属の場合は、国語・数学・英語の3教科です。

この他にも調査書点の評価、面接や作文の有無など、高校の特色ごとに様々です。自分の志望先がどのような試験を実施するのか、事前に確認する必要があります。

受験スケジュール

受験スケジュールは公立と私立とで異なります。公立の場合は特色選抜の実施が2月、一般選抜の実施が3月です。

それぞれで願書の提出も必要となるため、日程はきちんと把握しておきましょう。

公立高校の受験スケジュール

特色選抜の願書提出日は、1月末ごろから2月初めに設定され、面接などが実施されるのは2月の上旬です。合格発表は面接日程の一週間後なので2月の中旬頃になります。

次に、一般選抜の出願日は2月の中旬です。一般選抜では出願日から一週間以内にかけて、2日間の出願変更日も設けられます。

地元新聞やホームページで出願状況が確認できるので、それを見て変更する人もいます。出願変更は1度だけ可能です。

受験票は2月末ごろに交付されるため、失くさないように保管しましょう。学力検査は3月上旬に実施され、数日後には合格発表があります。

私立高校の受験スケジュール

栃木県の私立高校の中には、入試説明会を実施する学校もあります。学校見学のほか、入試相談や体験学習を行うなど内容は各校で様々です。早い所では夏の時期に実施しますが、9月や10月の実施が多い傾向にあります。

10月下旬から11月初めの頃には三者面談があるので、ここである程度志望校を定め、その後、実際の願書提出日は11月下旬から12月初めです。

受験日程は学校によるので、出願時までには志望校ごとに細かく把握しておきましょう。一般的に受験の実施日は1月の初めです。

また、栃木県では私立高校を併願で受験するお子さんが少なくありません。志望している私立高校の合否結果によって、公立高校の出願先を決める場合もあります。

このように、私立高校は公立よりも早い日程で受験が進みます。私立が第1志望のお子さんだけでなく、公立志望のお子さんにとってもスケジュールの把握は大切です。

まとめ

栃木県の高校受験についてご紹介しました。仕組みはご理解していただけたでしょうか。

複雑な入試制度は取り入れていないので、最初にチェックしておけば安心です。志望校に合格できるよう、受験対策と普段の勉強に力を入れていきましょう。

調査書点が不安なお子さんにとっても、受験当日が心配なお子さんにとっても、普段からの学習の工夫が大切です。自分に合った勉強方法や、志望先に適した受験対策を普段の学習に取り入れましょう。

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家庭教師のガンバ  今村 剛