はじめに:勉強が苦手でも、道はある

「高校受験まで時間がないのに、勉強がまったく手につかない」

「机に向かっても、何をやればいいかわからない」

そんな不安や焦りを感じている中学生は少なくありません。

でも、大丈夫です。

勉強が苦手でも、正しい方法と順序で取り組めば、合格への道は開けます。

このブログでは、「勉強が苦手」「やる気が出ない」「何から始めればいいかわからない」と悩む中学生に向けて、高校受験までにやるべきことを、具体的かつ実践的に解説していきたいと思います。

 

こんにちは家庭教師のガンバのTです。私は医学部に通う現役大学生で、大学1年生のときからガンバで家庭教師をやっています。現在は体験のスタッフという仕事で、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し、体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や僕自身の受験の経験に基づいて記事を書いていきます。

高校受験の夏休み、家庭教師を上手に活用する方法とは?>>

 

1. 勉強が苦手な子が最初にやるべき「整理と見直し」

 

①「できない」をそのままにしない!まずは“見える化”から始めよう

「勉強が苦手」とひとくちに言っても、その理由は人それぞれ。

・何をどう勉強すればいいか分からない

・授業が分からなかったまま放置してしまった

・テストの点が悪くてやる気をなくした

こうした悩みは、すべて“原因がわかれば対処できる”ものです。

まずは、自分がどの教科のどの単元に苦手意識を持っているのかを整理しましょう。

 

おすすめの方法

  • 教科ごとに「わかる/わからない」を書き出す(例:数学→分数の計算はできるけど方程式になると苦手)
  • 定期テストや模試の結果を見て、点数の低い単元をチェック
  • 学校のワークや塾の問題集で「手が止まる」問題に印をつける

書き出して“見える化”することで、苦手の正体が明確になり、「どこから手をつければいいのか」が見えてきます。

これだけでも、「なんとなく不安」から「これをやればいいんだ」と前向きな気持ちに変わります。

 

② 教科書やプリントを全部出して“勉強環境”を整える

勉強を始めようと思っても、机の上が散らかっていたり、どこに何の教材があるか分からない状態では集中できません。

まずは、身の回りを「勉強しやすい空間」に整えることが、勉強を始めるための第一歩です。

ステップ

  1. 教科書・ワーク・ノート・プリントを一度すべて出す
  1. 教科別に分け、重要度の高い教材だけを手元に残す
  1. その他の資料はファイルや箱にまとめておく(散らからない工夫)

余計な情報が目に入らないようにすることで、今やるべきことに集中できるようになります。

スマホもできれば別の部屋に置いておくのが理想です。

 

 

 

2. 「1日30分」からでもOK!無理なく続ける勉強習慣の作り方

 

① やる気がなくても始められる「小さな勉強」を毎日続けよう

勉強が苦手な人にとって、最もハードルが高いのは「毎日続けること」。

でも、実は長時間やることよりも毎日続けることのほうがはるかに大切なんです。

いきなり「2時間勉強しよう」とすると挫折しがちなので、まずは「1日30分」でOK。

それも、30分を10分×3回などに分けてやれば、気軽に始められます。

具体例

  • 朝起きたら英単語10個チェック(10分)
  • 帰宅後に計算問題1ページだけ(10分)
  • 寝る前に理科の用語カードを読む(10分)

この「ちょっとだけ勉強」を積み重ねることで、「勉強するのが当たり前」という習慣が自然と身についてきます。

1週間続けば、少し自信がつきます。3週間続けば、それが当たり前になります。

 

② タイマーやアプリを使って集中力を高めるコツ

「机に向かったけど、結局スマホを見て終わってしまった」

そんな人には、タイマー勉強法(ポモドーロ・テクニック)がおすすめです。

やり方

  • タイマーを25分にセットして、その間はひとつの課題に集中
  • 終わったら5分間の休憩
  • これを1セットとして、最大4セットまで繰り返す

ゲーム感覚で集中と休憩を切り替えられるので、ダラダラ勉強が防げます。

さらに、「ToDoリスト」にやるべき課題を2〜3個だけ書いておくと、やることが明確になり、達成感も味わえます。

おすすめアプリ例(無料)

  • Studyplus(スタディプラス):勉強時間を記録できてモチベ維持に◎
  • Forest:スマホを触らないでいると仮想の木が育つ、集中力UPアプリ

勉強が苦手な人ほど、こうしたツールの力を借りることが効果的です。

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3. 勉強法よりも「勉強の順番」が大事!効率重視の科目別対策

「どの勉強法が一番効くの?」と探す前に大切なのは、何をどんな順番で勉強するかです。

勉強が苦手な人ほど、「順番を間違える」と余計に混乱してしまいます。

ここでは、英語・数学・国語を中心に、“勉強が苦手な中学生向け”の効率的な順序を解説します。

 

【英語】まずは単語力!→文法→短文→長文の順にレベルアップ

 

ステップ1:単語の暗記からスタート(毎日20語を目標に)

英語が苦手な中学生の多くは、「単語がわからない」→「文が読めない」→「勉強が嫌になる」という悪循環にハマっています。

まずは中学英単語の基礎800〜1000語をしっかり覚えることが最優先です。

  • 「でる順ターゲット中学英単語」など定番の単語帳を使う
  • 朝10分、夜10分の「短時間×毎日」が鉄則
  • 書いて覚えるより、“見て・口に出して・確認する”が効果的

 

ステップ2:中1〜中3の基本文法をワークで反復

単語を覚えたら、次は文法の基礎固めです。

  • be動詞・一般動詞・過去形・助動詞・疑問文・比較…など、定番項目を網羅
  • 塾や学校のワークで「できなかった問題」だけを繰り返す
  • 苦手な文法部分はYouTubeや塾動画で“見て理解”してから問題へ

「わかったつもり」で進まず、“解けるようになった”ことを確認して次へ進みましょう。

 

ステップ3:短文読解→長文へと段階的に慣れる

単語と文法がある程度できるようになったら、次は英文を読む練習です。

  • 最初は2〜3文程度の「短文読解」から始める
  • 主語・動詞を見抜く練習を毎回行う
  • 慣れてきたら、過去問の長文問題にチャレンジ

長文を読むコツは、「1語1語を完璧に訳そうとしない」こと。

「なんとなく、こういうことを言ってるな」と全体の流れをつかむ練習が重要です。

 

【数学】計算力 → 基本問題 → 応用(文章題)の3段階ステップ

数学が苦手な中学生の特徴は、「基本があやふやなまま応用に進んでいる」ことです。

いったん立ち止まって、確実に解ける基礎から積み上げるのが合格への近道です。

 

ステップ1:計算力の底上げが最優先

  • 計算ドリルで四則演算・分数・少数・文字式を徹底的に反復
  • 「何度でも間違える問題」は専用ノートにまとめて1日1回見直す
  • 計算スピードより正確さを重視する

「計算が正確にできるようになる」だけで、模試や過去問の点数が安定して伸び始めます。

 

ステップ2:基本問題(教科書・ワーク)を確実に解けるように

  • 教科書レベルの基礎問題を、時間をかけてもいいから正解する練習を
  • 解法のパターンを覚えることが目的(例:「この形はこう解く」)
  • わからない問題は答えを見る → 自分で解き直す → 同じ問題を数日後に再挑戦

基本問題の繰り返しで、「数学の苦手意識」が少しずつ解消されていきます。

 

ステップ3:応用・文章題は「型」を覚えるのがカギ

文章題は、「何を聞かれていて、どの式を立てるか」が分かれば解ける問題が多いです。

  • 食塩水の濃度問題、速さ・時間・距離の関係、グラフと関数など「頻出テーマ」に絞って練習
  • 最初は図や表を必ず書きながら考える
  • 解き方を“型”として覚える → 自分で再現できるようにする

いきなり応用問題ばかり解くと挫折しやすいので、「基礎の上に応用が乗る」イメージで段階を踏みましょう。

 

【国語】読解力は“感覚”ではなく“技術”で伸ばせる! → 語彙力 → 記述力

国語が苦手な人に多いのが、「何となく読んで、何となく答えている」状態。

でも実は、国語は“センス”ではなく“型(読み取りのコツ)”“語彙”で得点が取れる教科です。

ステップ1:読解問題は「設問を先に読む」クセをつけよう

  • 文章を最初からじっくり読んでから問題を解こうとすると、時間が足りなくなりがちです。
  • 設問を先に読んで「何が問われるか」を意識しながら本文を読むと、情報をピンポイントでつかめるようになります。

特に「指示語(それ・この・あの)」「理由説明」「心情変化」を問う問題は出題頻度が高く、パターンに慣れれば得点源になります。

 

ステップ2:語彙力がなければ読解はできない。毎日少しずつ増やそう

  • 「意味がわからない言葉」が多いと、そもそも文章の内容が入ってきません。
  • 語彙力を鍛えるためには、中学用語集や現代文キーワード集などを使って、「毎日3語覚える」くらいのペースでOKです。

✔ 例:「諦観」「対比」「主観的」「合理的」など、文章中によく出てくる抽象語が読解のカギになります。

 

ステップ3:記述問題は「書く練習」が必要!まずは“型”を覚えよう

  • 記述問題が苦手な人は、「何を書けばいいのかわからない」と感じています。
  • 実は、記述にも“型”があります。例えば…

【例】

問:なぜ主人公はこのように感じたのか、説明しなさい。

→「〇〇という出来事があったから、△△と感じた」

こういった書き方の“テンプレート”を覚え、それに当てはめて練習することで、少しずつ書けるようになります。

✔ 最初は模範解答を真似る → 自分で書いてみる → 誰かに添削してもらう(先生や家庭教師など)

 

ステップ4:古文・漢文・文法は「出るパターンだけ絞って覚える」

  • 高校受験では、「古文の主語」「漢字の意味」「文法(品詞分解や接続語)」なども出題されます。
  • これらは「暗記科目」と割り切って、“出るところだけ”反復学習がおすすめです。

✔ 例:「やうやう」「いと」「けり」「ぬ・ね・なむ」などの基本古語は頻出

✔ 文法は「主語・述語・修飾語・接続語」を見抜く練習を問題集で

 

【理科・社会】は“暗記+解き方のパターン”で差がつく教科

理社は「知っていること=点数」になりやすい教科なので、勉強が苦手でも点が取りやすいのが魅力です。

理科のポイント

  • 用語は“言葉だけ”ではなく「図・実験・グラフ」とセットで覚える
  • 計算問題(圧力、電流、濃度など)は公式の意味を理解してから反復練習
  • 過去問や予想問題で「よく出る実験・単元」に絞って復習

社会のポイント

  • 歴史は「流れ」を物語のようにイメージでつかむ(語呂合わせや年表活用)
  • 地理は「地図・グラフ・統計」を見ながら整理
  • 公民は「キーワード暗記」+「時事問題チェック」も忘れずに

短時間でも成果が出やすいので、理社で点数を伸ばせれば、総合得点に大きなインパクトが出ます。

 

「勉強の順番」が成功のカギ!焦らず一歩ずつ進もう

勉強が苦手でも、やる順番とやり方さえ間違えなければ、確実に成績は上がります。

  • 英語は「単語→文法→短文→長文」
  • 数学は「計算→基本問題→応用・文章題」
  • 国語は「型+語彙力 → 記述力」
  • 理社は「暗記+出るパターンをつかむ」

これらの流れを意識して、無理せず着実に取り組んでいきましょう。

「何をすればいいかわからない…」という状態から、「これをやればいいんだ!」と思えるようになれば、受験勉強は一気に進み始めます。

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4. モチベーションが続かないときの対処法

「やる気が出ない…」「勉強しないといけないのはわかってるのに、体が動かない」

そんな悩みを抱えている中学生は少なくありません。とくに、もともと勉強が苦手だったり、テストで思うように結果が出なかったりすると、モチベーションはどんどん下がってしまいます。

でも安心してください。モチベーションが続かないのは、あなただけではありません。そして、それにはちゃんとした対処法があります。

 

■ 成果が見える「小さな目標」をつくる

モチベーションが続かない一番の理由は、「がんばっても成果が見えないから」です。そこで大切なのが「小さな成功体験」を積み重ねること。

たとえば、

  • 「今日は英単語を10個覚える」
  • 「30分だけ問題集をやる」
  • 「漢字ドリル1ページだけ終わらせる」

など、すぐに達成できるレベルの目標を立ててみましょう。小さくても「できた!」という感覚は、やる気につながります。

 

■ ご褒美制度を取り入れる

「がんばったら好きなことをしてOK」というルールを自分で決めるのも効果的です。

  • 「この問題集を10ページ終わらせたら、動画を15分見てもいい」
  • 「1週間続けられたら、ゲーム1時間OK」

といった“ご褒美タイム”をうまく使えば、勉強と楽しみをバランスよく続けられます。

 

■ やる気が出る「勉強ルーティン」をつくる

たとえば、

  • 勉強前にお気に入りの音楽を1曲聴く
  • 机に向かう前に深呼吸を3回する
  • 毎日、同じ時間にスタートする

など、自分なりの「スイッチ」を持っておくと、「勉強モード」に入りやすくなります。

ルーティン化すると、気分に左右されずに勉強ができるようになっていきます。

 

■ 志望校の写真やパンフレットを机の前に貼る

モチベーションを上げるには、「なぜ勉強するのか」を見える形にするのが効果的です。たとえば、

  • 志望校の校舎の写真
  • 文化祭や制服の画像
  • 合格後のイメージを書き出した紙

などを机の前に貼っておくと、「ここに行きたい!」「この未来を手に入れたい!」という気持ちがわいてきます。

受験勉強は、気持ちとの戦いでもあります。そんなときこそ、「自分だけのモチベーションの火」を持っておくことが大切です。

 

 

おわりに:勉強が苦手でも、高校受験は必ず乗り越えられる

「勉強が苦手」「何から始めればいいかわからない」と感じているあなたへ。

最初から完璧にこなす必要はありません。大切なのは、“今の自分にできる一歩”を踏み出すことです。

今回紹介したように、

  • 勉強の全体像を知り
  • まずは得意・苦手を把握して
  • 小さな目標から始めて
  • モチベーションが続く工夫をする

この流れを意識すれば、少しずつ前に進めます。

高校受験は、自分の未来をつくる大事なチャレンジです。

でも、「勉強が苦手=合格できない」わけではありません。やり方を知って、実践し、コツコツ続けていけば、必ず結果はついてきます。

もし「どうしても一人では難しい」「やり方が合っているか不安」というときは、家庭教師や個別指導塾など、サポートを活用するのもひとつの手段です。

受験は一人で抱えるものではありません。頼れるものはどんどん使って、塾・家庭教師を使い倒して、自分らしいペースで、合格に向かって歩んでいきましょう。

あなたの努力は、きっと実を結びます。焦らず、自分を信じて、少しずつ進んでいってください。応援しています。

 

家庭教師のガンバ T

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