中学生が自分で進んで勉強のやる気を引き出すのは簡単ではないですよね。やる気が出ないと勉強に集中できないままで、成績が伸び悩んでいるお子さんもいるはずです。

周りの友達が頑張っている姿を見て焦ってしまうこともあるかも知れません。やる気を引き出すにはどうすればいいのでしょうか?

今回は「やる気」について少し立ち止まって考えてみます。

自分に合った勉強のやり方が分かれば自然とやる気が引き出され、集中力も高まる可能性があります。

中学生のやる気を引き出す方法

中学生の学習

中学では学校で学習する範囲が広く、内容も易しいものばかりではありません。学校の授業を理解するためには毎日の予習復習も大切になります。

きちんと予習復習をしていれば、その成果もきちんと出ますが、逆に何もせず、やる気が出ないままでは、勉強の効率はどんどん落ちて授業も分からなくなってしまいます。「ほんの少しの間」サボったために授業についていけなくなることもよくあります。

中学の定期テストや実力試験では順位も出るため、点数の次第でその後のやる気を左右されることも多いと思います。でも、「成績がなかなか上がらない」や「落ちてしまった」といったことは、残念ですが、誰にでもあります。

ですので、重要なのは、結果にとらわれずに、そこから頑張れるかどうかです。

なぜやる気が出ないのか

誰しも「いつでもやる気全開!」とはいきません。やる気が出ない時だって当然あります。でも、「いつもやる気がない」状態が続いてしまうと、あとあと頑張ろうと思っても頑張れなくなってしまいます。

なので、やる気が出ない原因を突き止めることも大切です。

目標が大きすぎる

テストの平均点が40点の子がいきなり90点を目指すのはハードルが高いです。目標が大きすぎると、今のスタート地点から距離があり過ぎて大きな負担を感じてしまいます。

1歩進むだけなら難しくなくても、何十キロも進むのは簡単ではないですよね。最初から目標を大きく持ちすぎるとやる気が続かず挫折しやすくなってしまいます。

挫折感が大きいとそのまま諦めてしまうこともあるかも知れません。もったいないです。

目標を持つことは大切ですが、無理をしすぎないこともそれ以上に重要です。

勉強にネガティブなイメージがある

大人でも好きではないことに対してやる気を出すのは難しいです。

勉強自体にネガティブイメージを持っていると効率も下がってしまうので、まずは得意科目や興味のあるところ、出来るところから少しずつ始めていくといった工夫も必要です。

コンディションが良くない

体調が良くない時に勉強しようとしても、当然頑張れません。無理をしても効率は上がらないので休息をとることが必要なこともあります。

同じように、眠気が強いときは元気があっても教科書の内容は頭に入ってきませんよね。もし、ゲームなどで夜更かししてしまったら翌日に響くことになります。

悩みがある

友人関係や部活のことなど、中学生の悩みは多いです。

もし、心の中がモヤモヤした状態なら集中できませんよね。机に向かっていても気がつくと心配事ばかり考えていた、という経験は誰でも持っていると思います。

勉強の悩みでもそれ以外の悩みでも、何か気になることがあると集中力は続きません。友達や家族、先生など、相談できる相手がいることも重要です。

環境が良くない

目の前にゲームやスマホがあると集中するのは難しいですよね。誘惑を断ち切るのはかなりの強い意志が必要です。

リビングで勉強している時に常にお菓子が目に入ってくれば誰でも気が散ってしまいます。勉強の手を止めてしまった時、自分が何に気を取られたのかチェックしておきましょう。

人によっては音や照明の光が学習の妨げになる場合もあります。

やる気を引き出す方法

やる気を引き出すためのやり方は1つだけではありません。

自分に合った方法を見つけ、無理なく勉強に集中できるようにしていきましょう。

一気にやろうとしない

目標を高く持ちすぎると一気に詰め込みがちです。問題集を何ページも進めたり、単語を一気に覚えようとしたり、無理をしすぎてしまいます。

でも、1度に多くを詰め込もうとしてもやる気は続かないことが多いです。あとあと疲労感の方が高くなって、結果的にペースダウンしてしまう可能性もあります。

テスト前の一夜漬けのように、覚えたこともすぐに忘れてしまうかもしれません。なので、1度にたくさんやるよりも毎日少しずつ勉強することを目標にしましょう。

自分のできる範囲を事前にしっかりと把握して、今日は頑張れたけど、明日はムリ…といったことが無いように、ペース配分も気をつけましょう。慣れてくればペースはドンドン上げられます。

スケジュールを明確化させる

毎日継続してやる気を引き出していくには、スケジュール管理もポイントになります。中学では学習範囲も広いですし、科目や分野によって覚えることの多さも違います。

そのため毎日時間ごとに勉強スケジュールを立てることが理想です。最初の20分は英語、次の20分は数学などと短いスパンで区切ると効率的です。

この時、英語でやるのはこの文法、数学ではこの公式のようにやることを細かく決めます。やることと、やる時間が決まっていれば、途中でダラダラしづらくなります。

はじめから順調にいかなくても大丈夫です。くり返すことで少しずつでもスケジュール通り勉強できるようになれば、効率よく進められます。

学習環境を改善させる

目につくところにゲームやスマホを置かないのはおススメです。鍵付きのひきだしに入れてしまうなどの対策も有効です。

お子さんによっては家だと音が気になったり、逆に静かすぎるのが気になると感じる場合もあるかもしれません。そんな時は自分の部屋やリビングなど勉強しやすい場所を選ぶといいと思います。

また、図書館など他の人がいるスペースを利用するのも気分転換になります。

勉強するタイミングを決める

家に帰って着替えなどを済ませたあとの行動は重要です。

5分だけのつもりでスマホやテレビを見始めるとダラダラと何時間も見続けてしまいます。勉強の前にとりあえず部屋を片付けようとすると、結局、勉強に手を付けられないことも。

なので、理想は「家に帰ったら」何よりも先にまずは「勉強」と決めることだと思いますが、これはなかなか難しいと感じるお子さんも多いと思いますので、例えば、「夕ご飯を食べたら」とか、「お風呂に入ったら」など、勉強するタイミングを決めておくとこが大切です。

漠然と「勉強する」だけでは手をつけにくいですが、始めるタイミングを決めておけば取りかかりやすくなります。

家族の配慮

中学生の勉強はどんどん難しくなります。保護者の方としてはお子さんの成績が伸び悩むことがないよう、応援したい気持ちも強いと思います。

ただ、過剰なプレッシャーがかからないようにすることも大切です。「勉強しなさい!」と言い過ぎてしまうと逆効果になってしまいます。

兄弟姉妹や他の同級生と比較するような発言も本人のやる気を失わせてしまうかも知れません。

心身ともに急激な成長を迎えている中学生にとって、家族との距離感は重要です。いざというときには必ず家族の協力を得られるという安心感も必要だと思います。

成績や進路で悩んでいる様子が見られたら、可能な限り話しを聞いてあげてください。押しつけや否定ではなく、じっくり耳を傾けることでお子さんの気持ちも軽くなり、「また頑張ろう」という気持ちも生まれやすくなるはずです。

まとめ

中学生が勉強のやる気を出す方法をまとめてみました。ご参考にしていただけましたでしょうか。

やる気が出ない理由は人それぞれです。同じようにやる気を引き出す方法も人によって違います。

もし、自分1人ではやる気を持続するのが難しいと感じる場合は、塾や家庭教師などを利用するのもいいと思います。

どんな方法であれ、お子さんに合った勉強のやり方は必ずあります。できるだけ早くお子さんに合ったやり方を見つけ、やる気を引き出し成績アップにつなげていってください。

家庭教師のガンバ 代表  今村 剛

やる気を引き出す家庭教師