こんにちは家庭教師のガンバのTです。先に自己紹介をしておくと僕は医学部に通う現役大学生です。

大学1年生のときからガンバで家庭教師をやっています。現在は体験のスタッフをやっていて、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し、体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や僕自身の中学受験の経験に基づいて記事を書いていきます。

 

このブログでは、30年以上【勉強が苦手な子】に向けて家庭教師を紹介している「家庭教師のガンバ」が、その経験を基に情報を発信しています。ご興味のある方は公式サイトをご覧下さい。

夏休み明けから秋にかけての中学受験勉強法>>

はじめに

中学受験を控える受験生・ご家庭にとって、過去問演習は避けて通れないものです。しかし、多くの受験生が「どのタイミングで始めればよいのか」「何を意識して取り組めばよいのか」といった疑問を持っているのではないでしょうか?過去問演習は、ただ解けば良いというものではなく、正しい方法で取り組むことで、成績の向上や志望校合格に大きく近づくことができます。

本記事では、僕自身が中学受験の経験を通して実感した「効果的な過去問の使い方」について、体験談を交えながら詳しく解説していきます。過去問を最大限に活用し、志望校合格を目指すための参考にしてください。

1. 過去問に取り組むべきタイミングとは?

■ 最適な開始時期は「6年生の夏休み以降」

過去問に取り組む時期は受験生の成績や志望校の難易度によって異なりますが、一般的には「6年生の夏休み以降」が適しています。理由は、夏休みまでに基礎を固め、ある程度の応用力を身につけた上で、夏休み後特に秋口に過去問演習に取り組むことで、より実戦的な力を養えるからです。

私自身の体験談

私は6年生の夏休みが終わるタイミングで、初めて志望校の過去問に取り組みました。それまで塾のテキストや問題集を中心に勉強してきたものの、過去問を解いたときは全く歯が立たず、実力不足を痛感しました。しかし、その経験を通じて「今の自分に何が足りないのか」を明確に把握し、以降の勉強計画を立てることができました。

そのため、受験生にとって過去問を解くことは、合格に向けた最初の「現実チェック」の機会とも言えます。ここで、誤魔化したりすると現段階での自分の立ち位置が曖昧になるため全然解けなくても焦らず受け止めていきましょう。

■ 学校別の対策を始めるのは秋以降

夏休み明けに過去問演習をスタートしたら、9月からは志望校の出題傾向や頻出分野を分析し、秋以降はそれらを重点的に対策しましょう。たとえば、ある学校では算数の「図形問題」が頻出される一方、別の学校では「速さ」や「比」の問題に多くの配点が割かれることもあります。秋以降の過去問演習は、こうした学校ごとの特色を捉え、ピンポイントで対策を行うことが重要です。各学校の頻出分野をまとめたサイトや本を確認することも良いと思います。

2. 過去問を解く目的を明確にする

■ 出題傾向の把握

志望校ごとに出題傾向や難易度は大きく異なります。特に算数や理科は、学校によって出題される問題の形式やテーマが特徴的です。過去問を解くことで、その学校特有の「問題のクセ」を掴むことができ、他の受験生に差をつけることができます。

例:僕の体験談

僕が志望した学校では、算数で「立体図形」が頻出され、かなりの配点が割かれていました。そのため、通常の問題集や塾のテキストではカバーしきれない分野を、別途対策する必要がありました。過去問を解いていなければ、この「立体図形」の重要性に気づくことができず、本番で焦ってしまい、力が出しきれないところでした。

■ 合格ラインの把握

過去問を解くことで、志望校の合格最低点やボーダーラインを知ることができます。特に、合格ラインを意識しながら過去問演習を行うことは、自己採点や戦略を立てる上で非常に有効です。

声の教育社から転用

3. 効果的な過去問の使い方ステップ

過去問を解くときは、以下の手順で進めていくと効果を最大化できます。

ステップ1:まずは1年分を解いてみる

最初に取り組む際は、1年分を通して解き、どの分野が得意で、どこが弱点なのかを把握しましょう。このときは制限時間を設定せず、解けるまでじっくり取り組んでください。

ポイント

• 問題を解く際に、どの問題で躓いたのかを明確にする。

• 「時間がかかった」「解き方がわからなかった」「ケアレスミスをした」など、ミスの原因を細かく記録する。

ステップ2:同じ年度の問題を時間を計って解く

今度は同じ年の入試問題を、次は制限時間を設け、実際の試験と同じ条件で解いてみましょう。時間配分の感覚を養うと同時に、プレッシャーの中での集中力を鍛えることができます。このくらいの時間でこの問題を解いたら良いのかとわかってくると思います。

ステップ3:違う年度の過去問を時間を計って解く

今度は違う年度の過去問を時間を計って解いてみましょう。ここで本番さながら実力を発揮してみましょう。終わったらまたステップ2をやってみてください。この流れの繰り返しです。

私の体験談

実際の試験時間内で解くことは、最初は非常に難しく感じました。特に算数では、難問に時間をかけすぎてしまい、最後の大問を解き終わらないことも多かったと記憶しています。そこで、最も時間がかかる問題は途中で飛ばし、他の問題に進む「見切り」の練習を重ねました。この判断力は、本番の試験でも非常に役立ちました。

ステップ4:解けなかった問題を重点的に復習

過去問は解いた後の復習が何より重要です。間違えた問題や解法が不安定だった問題を中心に、テキストや参考書を使って徹底的に復習しましょう。

復習のポイント

• 問題ごとに「解けなかった理由」を明確にする(計算ミス、理解不足、ケアレスミスなど)。

• どの分野が弱点なのかを分析し、その単元を集中的に復習する。

4. よくある失敗例とその対処法

過去問演習で受験生や親御さんが陥りやすい失敗例を以下に挙げ、その対処法を紹介します。

失敗例1:点数に一喜一憂する

過去問を解いた際、得点が低いと「このままでは合格できないのでは」と不安になったり、逆に得点が高いと安心してしまったりすることがあります。しかし、過去問演習は点数を上げることが目的ではなく、弱点を見つけて克服するためのものです。点数にこだわるあまり、本来の目的を見失わないようにしましょう。

対処法

• 解答後、得点に一喜一憂するのではなく、間違えた箇所や理解が不十分な分野を確認し、次回の演習で改善することを意識する。

失敗例2:過去問をやりすぎる

過去問を解くことに集中しすぎて、基礎力が疎かになるケースもあります。過去問演習を効果的に行うためには、過去問の内容に偏らず、塾のテキストや他の問題集で基礎をしっかりと固めておくことが重要です。

対処法

• 過去問を解いた際、基礎力不足が原因で解けなかった場合は、過去問を一旦中断し、基礎の復習に時間を割く。

• 特に「解けなかった原因」が基礎の理解不足である場合、応用問題ではなく、基礎を徹底的に見直す。

 

5. まとめ

過去問演習は、志望校合格を目指す受験生にとって最も重要な学習の一環です。しかし、ただ解くだけでは意味がなく、解く目的や復習方法を意識することが成績向上のカギとなります。本記事で紹介したステップを参考に、効果的な過去問の使い方を身につけ、志望校合格に向けてラストスパートをかけましょう。

過去問を正しく活用し、合格への道を確実に切り開いていってください!応援してます。

 

家庭教師のガンバ  T

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