こんにちは家庭教師のガンバのTです。私は医学部に通う現役大学生で、大学1年生のときからガンバで家庭教師をやっています。現在は体験のスタッフという仕事で、これから家庭教師を始めたいと思っているご家庭を訪問し体験授業をしています。体験授業を通じてさまざまな生徒とお話をしてきた経験や僕自身の中学受験の経験に基づいて記事を書いていきます。
このブログでは、30年以上【勉強が苦手な子】に向けて家庭教師を紹介している「家庭教師のガンバ」が、その経験を基に情報を発信しています。ご興味のある方は公式サイトをご覧下さい。
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はじめに
中学受験を目指す皆さんは、四谷大塚・サピックス・早稲田アカデミー・日能研など、大手集団塾のカリキュラムに沿って勉強を進めていると思います。しかし、「授業は聞いているはずなのにテストになると点が取れない」「やみくもに演習量を増やしているだけで、成績が伸び悩んでいる」という声も多く聞きます。
私自身も小6の夏休み明け頃は、塾のフォローが手厚い分、「授業を受けて演習をこなせば大丈夫」と安心しきっていました。その結果、苦手な分野への対策がおろそかになり、模擬試験では偏差値が上下に激しく揺れた経験があります。
そこでこの記事では、集団塾生だからこそ取り組みやすい「算数」と「国語」の基礎固め勉強法を、具体例とともにご紹介します。自力での理解が深まらないと感じたら、家庭教師の活用もひとつの手だと思います。
1.算数:入試でよく出る問題を“自分で説明できる”力にする
中学受験の算数では、学校の教科書より難しい「入試ならでは」のパターン問題が多く出ます。本番でも慌てずに解くには、「なぜこの式を使うのか」を自分の言葉で説明できることが大切です。私が小6の夏休み明けに取り組んだ、シンプルな3ステップをご紹介します。
ステップ① よく出るテーマを「図で整理」する
- テーマを絞る
- 割合の応用、旅人算(速さ)、通過算、平面・立体図形など、塾でよく扱う分野を選びます。
- 過去問を使って図にまとめる
- たとえば旅人算なら、二人が動く様子を距離グラフ(縦軸:距離、横軸:時間)で描いてみる。
- 「距離の差が一定だからこう式を立てる」と、自分で理由を書くと理解が深まります。
ポイント
- 図と簡単な説明をセットでノートに残すと、後で見返したときに「ああ、こう考えればいいんだ」とすぐ思い出せます。
ステップ② 代表問題を「カラー付けノート」で整理する
- 代表的な問題を5題ピックアップ
- 各テーマから、典型的な問題を選びます。
- ノートに色分けでまとめる
- 青:使う公式や解き方のコツ
- 赤:よくある落とし穴(ひっかけポイント)
- 緑:応用のヒント(図を変えてみる、別の式に置き換えるなど)
ポイント
- 演習中にノートをパラパラめくるだけで、どこを注意すればいいか一目でわかります。
ステップ③ 解いて→振り返る「ミニ改善会」
- 問題を解いたら「仮説・結果・対策」をノートに書く
- 仮説:この問題はこう考えれば解けるだろう、という見立て
- 結果:実際にどう解いたか、正解だったかどうか
- 対策:次回はこう直そう、という改善点
- 週に一度、短い振り返り
- 家庭教師やお友達など5~10分話して、自分の考え方を説明してみるといいです。人に質問されると、よりしっかり理解できます。
ポイント
- 自分の考えを言葉にして説明できると、「なんとなく解けた」ではなく「ちゃんと理解して解けた」状態になり、本番でも強くなります。
これら3つのステップを続けると、入試で求められる「見慣れない問題への対応力」がぐっと高まります。次はこの基礎を活かした国語や過去問演習の方法を見ていきましょう。
2.国語:本文の「ここの意味」「筆者のねらい」をすぐつかむ訓練
国語の長文読解では、設問に振り回されずにまず「筆者が何を言いたいか」をつかむことが大切です。続いて、記述問題で自分の考えを相手に伝えられるように練習しましょう。
ステップ① 逆流読みで要旨をつかむ
- まずは最初の1段落と最後の1段落をざっと読む。
- 「筆者は何を伝えたいか」「どういう結論か」を自分の言葉でノートに1~2行でまとめる。
- 本文を読むときは、その結論を念頭において「なぜそう言えるのか」の根拠を探しながら進む。
ポイント
- いきなり全体を読もうとすると迷子になります。最初と最後で地図を描いてから本文に入るイメージです。
ステップ② 設問別「3点セット」で解く
- 設問を見て、まず「何を問われているか」を自分で言葉に直す。
- 答えの候補(自分の考え)→本文の根拠箇所(該当行)→根拠の要約をセットで書く。
- 特に理由説明系では、「なぜそう言えるか」を必ず本文のキーワードで返す。
ポイント
- ノートには「設問文→自分の答え→本文引用(短く)→要約」の順でまとめると、抜け漏れがなくなります。
ステップ③ 記述問題は「型」と「言い換え力」を磨く
- 【型】「結論+理由+(例示)+まとめ」の4ブロックを覚える。
- 過去問や演習で、必ずこの4ブロックで解答枠を作り、自分の言葉で埋める。
- 日常的に新聞見出しや短いコラム記事を題材に、30~50字で「言い換え要約+自分の意見」を書いてみる10分トレーニングを週3回程度行う。
ポイント
- 「型」を身につけると、どんなテーマでも構成に迷わず集中でき、内容の質が上がります。
3.過去問活用&勉強計画の立て方
過去問は「できた・できない」をチェックするためだけでなく、出題のクセをつかむ教科書です。計画的に回すことで、本番の得点力が飛躍的に高まります。
ステップ① 3年分を4サイクルで解く
サイクル | やること | ねらい |
1回目 | 時間を気にせず全文把握 | 出題テーマ・難易度感覚をつかむ |
2回目 | 本番想定で時間を計って解く | 解くスピードと弱点の発見 |
3回目 | 間違えた問題をピックアップし集中演習 | 苦手分野の克服 |
4回目 | 本番1ヶ月前に通しで解き、得点目標を確認 | 実戦感覚の最終チェック |
ポイント
- 1回ずつ必ず「解説に納得したか」「自分のノートにまとめたか」を確認しましょう。
ステップ② 週間/月間のスケジュール例
- 週の前半(予習・復習)
- 月・火:塾テキストの予習+ノートまとめ
- 水:前週の復習テスト(30分)+振り返りノート
- 週の後半(過去問演習)
- 木:過去問1年分(算数or国語)を時間計測
- 金:解き直し&「仮説→結果→対策」を簡易チェック
- 月末
- 模試結果をもとに「苦手TOP3」を再設定
- 翌月のテーマ(例:「速さ応用」「筆者の主張問題」)を決める
ポイント
- 毎日30分でいいので「振り返り時間」を必ず取ると、学習の質が格段に上がります。
4.悩んだら…家庭教師でピンポイントサポート
集団塾の授業は効率的ですが、「あと一歩」でつまずいてしまうと、その先の理解が追いつかなくなることがあります。そんなときは、家庭教師を利用して「苦手分野だけ」を集中補強しましょう。
- こんなときにおすすめ
- 算数の「割合応用」「速さの問題」で公式の使い方がいまいちつかめない
- 国語の記述で「何を書けばいいか」「字数内に収めるコツ」がわからない
- 塾の宿題が多すぎて、自己流だけでは振り返りが追いつかない
- 家庭教師のメリット
- 1対1で疑問を即解決
分からないところをその場で質問し、講師が目の前で図解したり、言い換えで教えてくれます。
- 学習プランをカスタマイズ
塾の進度に合わせつつ、「ここだけは絶対に押さえたいポイント」を週ごとに設定してくれるので、無駄なく学習が進みます。
- モチベーション維持&記録
毎回の授業で「できるようになったこと」「次回の目標」を明確にし、保護者にもフィードバックが届くため、お子さんの頑張りを見守りやすくなります。
- 1対1で疑問を即解決
体験談(昨年度の合格した生徒さんからの言葉です。)
夏休み前、割合の文章題が苦手で演習が止まっていましたが、週1回の家庭教師で解き方の「型」を固めたところ、模試で20点アップして、本番でも自信を持って解答できました。

おわりに
ここまでご紹介した勉強法を実践すれば、集団塾のカリキュラムをただこなすだけでなく、自分で「考え」「振り返り」「応用」できる力が身につきます。大切なのは、毎日の小さな積み重ねと、「なぜこう解くのか」を言葉にして確認するプロセスです。
- 図やノートで思考を「見える化」し、
- 代表問題は色分けノートで「要点と落とし穴」を整理し、
- 解いたあとには必ず「仮説→結果→改善」の振り返りを行い、
- つまずいたら家庭教師で「苦手だけ」を集中補強する
このサイクルを継続することで、模試や過去問演習のたびに成長を実感できるはずです。そして迎える本番では、「自分の力で考え抜いた」自信が、解答スピードと正確さを支えてくれるでしょう。
最後に、保護者の皆さまへ。お子さまの勉強をサポートする際には、つい答案の結果だけを気にしがちですが、「考えるプロセス」をほめることが大きな励みになります。ぜひ今日ご紹介した方法を参考に、一緒に振り返りの時間を持ってみてください。
皆さんの努力が実を結び、志望校合格の喜びが訪れることを心より願っています。応援しています!
家庭教師のガンバ T