1月になるとそろそろ学校が始まりますね。クリスマスや大晦日にお正月など楽しい行事も多かった冬休み明けは、勉強のペースを取り戻すのが難しい時期でもあります。
この時期、冬休み中は結局スマホやゲームに時間を費やしてしまい勉強があまりできなかった…といったお悩みを抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。また、
「子どもに声掛けをしてもさっと行動に移せない」
「小言と捉えられてケンカになってしまう」
「子どもに勉強を教える時間や教えることに限界を感じている」
このような声もよくききます。そこで今回の記事では、今までたくさんのお子さん達を指導させていただいた私たちの経験から、「冬休み明けからの勉強を立て直すための勉強方法」について解説します。
あわせて家庭教師の上手な活用方法もお伝えするので、上記のようなお悩みをお抱えの保護者の方はぜひご参考にしてください。
冬休み明けの勉強が大変な理由
冬休み明けから勉強をうまく立て直すには、「冬休み明けの勉強が思うように進まない理由」を理解することがはじめの一歩です。その理由として、次の3つが考えられます。
1.生活習慣・ 勉強習慣が崩れている
2.冬休みの学習計画が良いとは言えなかった
3.保護者の負担が大きい
それぞれをもう少し詳しく解説します。
1.生活習慣・ 勉強習慣が崩れている
冒頭でも少し触れましたが、冬休みにはクリスマス・大掃除・大晦日・お正月など、楽しくて夜更かしになりがちな行事がたくさんあります。
その流れで夜更かししがちになったり、夜遅くまでゲームやスマホに時間を費やしたりと、生活が不規則になることで勉強への集中力が低下してしまいます。予定していた課題や学習に手を付けられないまま過ごしてしまう、なんていうことも多いかもしれません。
2.冬休みの学習計画が良いとは言えなかった
冬休みの学習計画をきちんと立てたにもかかわらず、計画通りに実行できなかったお子さんもいるのではないでしょうか。この場合、そもそもの学習計画自体が良いとは言えない内容の可能性もあります。たとえば、
・あまりに漠然とした計画
・どこから手をつければよいのかわからない計画
・詰め込み過ぎてやる気が起きない計画
・得意・不得意などを考慮していない計画
・目標を決めていない計画
このような場合、せっかく計画を立てていても実行するのが難しいと言えます。
計画が実行できていないと、だんだんと勉強する意欲も低下してしまい、そのまま冬休み明けを迎えてしまうといった具合です。
3.保護者の負担が大きい
保護者の負担が大きすぎるのも、冬休み明けの勉強が思うように進まない理由のひとつです。
「冬休みうまくいかなかったから何とかしなければ」
「中学生の勉強なら親が見てやらなければ」
「やる気が出るように声掛けなどしなければ」
などのように保護者がすべてをサポートしようとすると、保護者の方にもだんだんとストレスがたまってしまいます。
それだけでなく、お子さんからすると保護者の気持ちとは逆にやる気を削いでしまうかもしれません。保護者、お子さんともにストレスがたまり、勉強への意欲が低下するのは避けたいところです。
冬休み明けから立て直す4つの勉強方法
冬休み明けから学習習慣を立て直すには、次の4つのポイントを意識した勉強方法を取り入れるとよいでしょう。
勉強方法1:短期的目標・達成しやすい目標を設定する
お子さんと一緒に目標を設定してみましょう。お子さんの意見を取り入れながら一緒に目標を考えることで、お子さんが自分事として捉えやすくなります。その際は次の点に注意してください。
・短期的な目標
・大きすぎない目標
・達成しやすい目標
たとえば「毎月問題集20冊解く!」などのような大きな目標を掲げるのもよいですが、冬休みに生活リズムが乱れて学習習慣が整ってない段階では、短期的で達成しやすい目標を決める方が効果が期待できます。
なぜならお子さんが達成しやすい「スモールステップ」を踏んで小さな成功体験を積み重ねることで、自信がつき、自然とやる気がわきやすくなるからです。
たとえば短期的な目標では、「次のテストで〇点アップする」「苦手な数学の方程式を解けるようになる」といった具体的な目標を立てると、勉強に対する意欲が高まりやすくなります。
また、達成しやすい小さな目標では、「毎朝10分勉強する」「夜に15分英単語を暗記する」などのように、比較的ハードルの低い目標を決めるとよいでしょう。
勉強方法2:適切な学習計画を立てる
目標が設定出来たら、それを組み込んだ学習計画を立てます。この時もあまり詰め込むのではなく、お子さんの様子や勉強の段階などを考慮しつつ、実現可能な内容の計画を立てるとよいでしょう。
目標と同様であまりにハードな計画を立ててしまうと、やる気をなくさせてしまう原因になりかねません。
勉強方法3:学習の環境づくり
ご家庭での学習環境を整えてみるのも効果的です。具体的には次のような内容が挙げられます。
- 勉強部屋の片付け
- リビング学習の活用
- スマホ・ゲームルールの作成
お子さんが自室で勉強している場合は部屋の片づけをしてみましょう。部屋に気が散るものが散乱している場合は、勉強机から目に入らない場所へ移動や収納してしまうのもおすすめです。
自室ではなく、リビング学習を活用するのもおすすめです。人の目があると、意外と勉強に集中しやすい場合があります。
リビングで勉強していると親の目も届きやすく、お子さんもわからないときに質問しやすいといったメリットもあります。
また、朝の学習習慣を目標として入れた場合、リビングで朝食前などに行うことを習慣化していけば比較的取り入れやすいです。
学習環境づくりの一環として、スマホやゲームのルールを作成または見直ししてみましょう。保護者とお子さんとで一緒にルールを決めることで、「スマホやゲームに時間を費やしてしまった」という事態を回避しやすくなります。
難しいときは、時には親からの制限(タイマー、自動スイッチオフ機能など)も上手に活用するのもひとつかも知れません。
勉強方法4:適切な声掛けでやる気アップ
保護者からの声掛けも、お子さんのやる気を左右する一つになります。適切なタイミングで適切な声掛けをすることで、お子さんが、
「認めてくれている」
「応援してくれている」
といった安心感が得られ、やる気につながります。
<関連リンク>やる気を引き出す魔法の言葉がけ
学年別|冬休み明けの勉強方法
中学生と言っても1年、2年、3年では、冬休み明けに抱える課題が異なります。ここではこの時期に挙がりやすい各学年の課題の例と、それに対する冬休み明けに取り入れたい勉強方法の例をご紹介します
中学1年生
中学1年生が冬休み明けに抱えがちな課題として、「基礎学力」と「集中力」が挙げられます。まずは基礎的な内容で少ない時間や少ない量の学習を設定し、継続できるように習慣づけしていきます。
少ない時間やボリュームであれば、気が散りがちなお子さんの集中力も続きやすいです。
【課題例】
基礎学力の定着、勉強への集中力
【勉強方法の例】
・国語・数学・英語の基本問題集を1日1ページ解く
・朝と夜の「短時間学習タイム」を活用(リビング学習)
・保護者がお子さんに、簡単なクイズ形式で問題を出す
中学2年生
中学2年生になると、いわゆる「中だるみ」が起こりやすいです。特に冬休み明けは、年度が替わる春休みに比べても気持ちがたるみやすい時期でもあります。
一方で、そろそろ受験に意識を向けていきたい時期でもあり、学習習慣や生活リズムが崩れている場合は立て直しをしっかりしたいところです。
【課題例】
中だるみ対策、受験に向けた基礎固め、受験への意識付け
【勉強方法の例】
・中1の復習を交えた学習計画を立てる
・主要教科の「苦手分野」をピックアップし、集中的に対策
・志望校候補の情報収集(HP、冊子など)
・外部の力(塾、家庭教師)を借りて効率的に弱点を克服
中学3年生
中学3年生は、冬休み明けはまさに受験モード一色ではないでしょうか。しかし冬休みに思うように受験対策がはかどらなかったり、点数が伸び悩んでいたりと、お子さんによってはこうした悩みを抱えてしまう時期かもしれません。
この場合、うまく受験モードに切り替えるのが大切です。また、受験に対する焦りや不安が大きくなり、お子さんがストレスを抱えやすい時期でもあります。上手に息抜きをする方法や時間を設けるのも大切です。
【課題例】
受験モードへの切り替え、焦りや不安の解消
【勉強方法の例】
・冬休み中の模試の結果を基に勉強計画を再構築
・志望校の過去問演習のくり返し
・外部の力(塾、家庭教師)を借りて最終追い込み
・適度な息抜きをはさみリラックスタイムを設ける
家庭教師の活用で冬休み明けの勉強をまるっとサポート
ここまでお伝えしたように冬休み明けに勉強面で立て直しを図るには、まず「冬休み明けの勉強が思うように進まない理由」を理解したうえで、適した勉強方法を用いることが近道です。
その際は学年や課題に応じた内容にすることも大切です。とはいえ、ちょうどよいボリュームの学習計画や目標を立てたり、適切な声掛けをするのは意外と難しいものです。
それこそ、冬休み明けにうまく勉強が進まない理由のひとつでもある「保護者の負担」が増してしまうことにもなりかねません。
そこで、保護者の負担を減らしながらお子さんをしっかりサポートしていく方法として、「家庭教師」をうまく活用するのもおすすめです。
家庭教師の活用方法1:お子さんにあわせた学習計画と目標設定
家庭教師は通常の塾や個別指導塾(おおむね講師1人対生徒2~3人)とは異なり、完全個別指導です。そのため、お子さんの学力や現在の学習習慣を鑑みて、学習計画や目標の設定を行います。
現役家庭教師の経験やノウハウによって、お子さんに適したボリュームや内容を、お子さんと一緒に設定します。
家庭教師の活用方法2:授業のない日の学習習慣の定着
家庭教師は、
・学習計画
・課題
・勉強法のアドバイス
・進捗管理
を合わせて行うため、授業がない日でも学習習慣が定着するようにサポートします。特に冬休み明けのようにリズムが乱れた時期には、経験者の力を借りることでスムーズに勉強ペースを取り戻せやすくなるのではないでしょうか。
家庭教師は次の授業で課題の進捗を確認したり、それに対する適切なアドバイスや計画の見直しを行います。ですので、ご家庭では、学習スペースの確保など物理的な学習環境を整えることがメインになるため、保護者の負担がグッと軽減されると思います。
家庭教師の活用方法3:適切な声掛けによってモチベーションアップ
家庭教師は学習面での具体的なアドバイスだけでなく、お子さんのメンタル面に対しても適切な声掛けをし、学習への意欲が高まるように接することを心がけます。
親の立場だとつい「勉強したの!?」「宿題はかどってるの!?」「間に合うの!?」など畳みかけてしまいがちで、お子さんが反発することも多いのではないでしょうか。
中学生の思春期のお子さんは、親からのアドバイスよりも、他人である家庭教師の言葉の方が、意外とすんなり入りやすいケースが多いと思います。
家庭教師と保護者とでお子さんの状況を共有することでお子さんの様子を把握できるため、親からお子さんへの声掛けの回数を減らせたり、どのような声掛けをすればよいかの判断も付きやすくなります。
まとめ
今回は、冬休み明けの勉強の立て直しについて、勉強方法のポイントを中心にお伝えしました。冬休み明けはまず生活リズムを見直して、達成しやすい目標設定をし、小さな成功体験の積み重ねが鍵です。
忙しい保護者の方の負担を減らしつつ、効率的に立て直しを行うには、家庭教師をうまく活用するのもひとつです。この冬休み明けのタイミングを、ぜひリセットのチャンスに変えてみてはいかがでしょうか。
家庭教師のガンバでは無料の体験授業をやっています。家庭教師をやる・やらないは全く別ですので、お気軽にお試しください。
また、受験対策をはじめとした、お子さんと保護者の方に役立つ様々な情報を発信しています。ご興味のある方はぜひ、ご参考にしてください。
家庭教師のガンバ 編集チーム ありま
こんにちは。家庭教師のガンバ編集チームです。日々の勉強やテスト、受験、不登校などのお悩みに役立つ情報を発信しています。
