多くの学校では2月に学年末テストが実施されると思います。学年末テストは1年間の総まとめとなり、通知表の評価はもちろん、志望校選びにも影響する大事なテストです。

ただ、その範囲の広さから、対策に苦心するテストでもあります。特に部活動や習い事等で勉強が後回しになりがちな中学生にとって、学年末テスト対策は「どこから手をつければいいの!?」と途方に暮れることもあるのではないでしょうか。

保護者の方としても、適切なサポートをしたいとお考えかと思います。そこで今回は「学年末テスト対策」について、ポイントやスケジュールなどをまとめました。あわせて忙しい保護者の方でもできるサポート法もご紹介するので、ぜひご参考にしてください。

 

学年末テストの重要性

学年末テストはその学年の総まとめテストであり、通知表の評価や志望校選びにも影響します。でも、なぜ学年末テストが志望校選びに影響するのでしょうか?

答えは、高校受験では「内申点」が大きく関与するためです。学校や地域にもよりますが、高校受験に影響する内申点として、中学1年生の成績から用いられるケースが多いです。

ですので、中学1年生から内申点を意識して評価を上げていた方が、後々有利に働くというわけです。たとえば受験をする段階で、「あと少し」評価が足りなくて推薦が受けられなかったり、入試テストの結果がよくても内申点で泣くといったケースは少なくありません。

学年末テストは挽回のチャンスともいえます。たとえば学年末テストで頑張れば、評価がよくなる可能性が高くなります。

もちろん評価には普段の授業態度や提出物も影響しますが、しっかりと対策をしておくことで、学年末テストの点数を上げることは可能です。

反対に、12学期のテストで頑張っていても、学年末テストで大きく点を落とすと、最終的な評価が低くなる傾向にあります。

内申点に関しては、次の記事もご参考にしてください。

<関連記事>内申点ってどれくらい取れば行きたい高校にいけるの?理想の進学先を目指すために

 

学年末テスト対策|基本の4つのポイント

学年末テストの対策では、次の4つのポイントが基本となります。

1、テスト範囲の把握

2、優先順位付け

3、時間配分を決める

4、学習計画を立てる

 

学年末テスト対策の基本1:テスト範囲の把握

冒頭でもお伝えしましたが、学年末テストはほかの中間・期末テストと比較してテスト範囲が広いのが特徴で、一般的な範囲は次の通りです。

・1年生:1年で習った範囲

・2年生:1~2年で習った範囲

・3年生:1~3年で習った範囲

ただし、直近の学期(3学期制では3学期、前期後期性では後期)に習った範囲が多めであるケースが多く、およそ6070%は直近の学期に習った範囲から出されると言われています。

テスト範囲は学校から範囲表が配布されるはずなので、必ず範囲表で確認しましょう。

 

学年末テスト対策の基本2:優先順位付け

学年末テストの範囲を確認したら、次は優先して取り組むべき科目や内容を明確にします。優先順位をつける際は、以下のポイントを考慮するといいと思います。

①成績に直結する科目(5教科)

②得意分野より苦手分野

③短時間で成果を上げやすい分野

④配点の高い単元

⑤提出物などの期限

まずは内申点への影響が大きい主要5教科(英語・数学・国語・理科・社会)を優先し、副教科は後半に勉強時間を割り振るとよいでしょう。

これまでの定期テスト結果などを基に苦手な科目や単元をリスト化し、苦手科目の基礎固めから始めるのもポイントです。

比較的点数を取りやすい基礎問題や、出る確率の高い問題、記述問題や応用問題などの配点が高い問題も優先的に対策をしたいポイントです。

また、テスト範囲と合わせて課題やノート、プリントなどの提出を指示されることがあります。提出物は評価に直結しやすいため、提出期限を確認し、必ず期限までに仕上げて提出するようにしましょう。

 

学年末テスト対策の基本3:時間配分を決める

優先順位がつけられたら、学年末テスト対策で何にどれだけ勉強時間を使うか時間配分を決めます。時間配分を決める一例を以下に挙げます。

①全体の勉強時間を確認

②1日の勉強時間を分割

③1科目の時間は20〜50分に設定(5教科で全体の7割程度が目安)

④苦手科目・単元に多めの時間を確保

⑤副教科は隙間時間に組みこむ

テスト日までの残り日数を把握し、1日に確保できる現実的な勉強時間を見積もります。集中力を保つため、1科目の時間は2050分程度に設定し、

・主要5教科(英語・数学・国語・理科・社会)は全体時間の7割程度

・苦手な科目や単元には、全体時間の4050%

を目安に割り当てるとよいでしょう。学年末テストでは副教科対策も重要です。みんながおざなりにしがちな副教科は、実は点を取りやすい(差をつけやすい)教科でもあるからです。

全体の3割程度を副教科の勉強時間にまわしますが、朝晩のすき間時間にも組み込んでおけば時間を有効活用しやすいと思います。

 

学年末テスト対策の基本4:学習計画を立てる

時間配分を基に学習計画を立てます。この時、一緒に目標も定めておくとやる気が維持されやすいです。学習計画を立てる際も、次のポイントに留意するとよいでしょう。

①優先順位を反映

②土日をうまく活用(補填、休み)

③テスト1週間前は総復習に重点を置く

④学習計画の進捗管理

⑤進捗によって時間配分を調整

先に決めた優先順位を学習計画にも反映し、土日は時間が足りないところを補填したり、しっかり休養を取る時間に充てるとよいでしょう。

学習計画に沿って学年末テスト対策ができているかを週ごとにふり返り、進捗状況に応じて柔軟に時間配分を調整しましょう。

 

学年末テスト対策|勉強のスケジュール例

学年末テストまでのスケジュール例を表にまとめたので、参考にしてくださいね。

<span style=font weight 400>学年末テスト対策のスケジュール例<span>

 

学年末テスト対策|家庭でできる6つのサポート

学年末テストに向けて、ご家庭でできるサポートを6つご紹介します。

 

学年末テスト家庭のサポート①:学習計画の作成

お伝えしたようなテスト範囲の確認から優先順位の決定、時間配分、スケジュールの作成は、お子さん一人でやるにはハードルが高いかもしれません。保護者の方がアドバイスをしながら一緒に取り組むと効果的です。

 

学年末テスト家庭のサポート②:学習のつまずきへの対策

学習の過程でわからない問題が出た時に、保護者の方が教えられる場合は一緒に解いて解説したり、解き方を考える時間を持つとよいでしょう。苦手な教科や単元、問題に関するテキストや動画教材などを一緒に探し、必要であれば準備するのも良いと思います。

 

学年末テスト家庭のサポート③:学習環境を整える

お子さんが学習しやすい学習環境を整えましょう。自室やリビング、ワークスペースなど、集中しやすいスペースを確保します。

教材や文具類は、探さなくても取り出せるように整理しておくとよいですね。スマホやゲームを一時的に預かるというのもひとつだと思います。

 

学年末テスト家庭のサポート④:見守る姿勢と声掛けの実施

保護者はお子さんが学年末テストに向けて取り組んでいる様子を「見守る」のも大切だと思います。ついあれこれ口を出したくなりますが、適切なタイミングで適切な声掛けをするのがポイントです。

特に結果に対してだけでなく、「毎日頑張ってるね」「ここがよくできるようになったね」といった努力の過程を具体的にねぎらうことで、お子さんのモチベーションを引き出すことにつながるはずです。

 

学年末テスト家庭のサポート⑤:適度な休憩や気分転換の提案

お子さんが長時間の勉強で疲れていたり、煮え詰まったり、ストレスを抱えている様子がうかがえた時には、休憩や気分転換を提案するのもサポートのひとつです。

・軽いストレッチ

・散歩

・好きな飲み物や軽食

などを提案し、リフレッシュの時間を取るよう促しましょう。特に寒い季節は暖かい飲み物を用意したり、うどんなどの軽いお夜食を準備すると、お子さんの気分もほぐれます。

 

学年末テスト家庭のサポート⑥:外部サポート(プロ)の検討

保護者ではカバーしきれない学習面などでは、塾や家庭教師、オンライン教材などの外部サポートを検討するのもよいと思います。

塾であれば集団か個別指導か、受験対策か授業主導かなど、お子さんの性格や学力に合わせて選択しましょう。また、家庭教師の場合は完全個別指導なので、忙しい保護者に代わって学習計画の作成からモチベーションの維持まで、勉強面以外でもサポート出来ると思います。

 

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まとめ

学年末テストはその学年の総まとめテストとなるため、内申点にも大きくかかわってくる大切なテストです。なるべく早めに学習計画を立て、余裕をもったスケジュールで取り組むとよいでしょう。

学年末テストでは、保護者のサポートも大きな力になります。ぜひご家庭でできるサポートも活用しながら、お子さんと一緒に対策を進めてください。

テスト範囲の確認や学習計画の作成、学習環境づくりなど、可能であれば一緒に取り組みましょう。時間がとりづらい場合や学習内容のサポートは、外部サービスの活用も効率的です。

まずはできることから始め、学年末テスト、そして、来年度につなげましょう。

 

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