不登校生に適した勉強のサポートとは一体どんなものがあるでしょうか。
本人も授業への遅れを気にしているなら、保護者としてはどうやって支えるべきか迷いますよね。
勉強したいという意欲はある様子なのに、学習がなかなか進まなくて心配になることもあるでしょう。
勉強のサポートをするには、適した学習環境を用意する必要があります。
地道に努力すれば遅れは取り戻せるので、焦らずに乗り越えていきましょう。
不登校のときの勉強
学校を休んでいる間の勉強は多くの人にとって戸惑う部分です。
心配事もたくさんあるはずですが、冷静に状況を整理して考えましょう。
勉強再開は焦らなくていい
勉強しようかなと思えてくる時期は人それぞれです。
学校を休んでいる間に色々と思うところがあり、ある日ふと考えることもあります。
最初のうちから勉強の遅れを気にしていて、不安と焦りが大きくなっていく人もいます。
しかしどのような状況であっても、勉強は慌てて再開しなくても大丈夫です。
勉強したいなと自分から思えるようになってきたころから、少しずつはじめてみましょう。
過剰な遅れを心配する必要はない
本人も保護者も授業への遅れを心配するでしょうが、数週間や数ヶ月程度の遅れは後からでもきちんと取り戻せます。
分からないところを丁寧に繰り返していく中で、学習スキルを自分の力で高めて行ける子もいるのです。
そのためにはまず心の安定性が不可欠になります。
気持ちが元気な状態で自分から勉強に取り組むようになれば、サポートにも力を入れはじめて良い時期でしょう。
集中力の持続を取り戻せて来たら、学習環境を整えて勉強しやすい状況を作ると効果が出やすくなりますよ。
不登校生への勉強サポートの方法
不登校生の勉強サポートにはいくつかの手段があります。
それぞれに特徴や長短があるので、本人に合う方法を探しましょう。
家庭学習
勉強をはじめるうえで最もハードルの低い方法が家庭学習です。
勉強をはじめてみようかなと思えてきたら、まずは教科書を開いてみましょう。
学校指定の教科書が合わないようなら、市販のテキストなどを活用しても大丈夫です。
ただし家庭での自主学習の場合、指導してくれる人がいないのがネックになります。
保護者の方が見てあげられるご家庭もあるかもしれませんが、学年が上がると勉強は大人でも難しくなってきます。
勉強を教えるには専門のスキルも必要なので、意欲があっても伸び悩んでしまう子はいるでしょう。
家庭教師
家庭にいながら学習できる点では自主学習と同じですが、家庭教師ならプロの指導者がつきます。
自主学習の伸び悩みに突き当たったときは、ひとまず検討してみてください。
家庭教師とは言え人と直接話すのが嫌なら、オンライン家庭教師という手もあります。
どちらの場合もマンツーマンの自宅学習ですが、ポイントは授業の時間が決まっていること。
「この日に家庭教師の先生が来る」「この時間にオンライン授業を受ける」という気持ちが、少しずつ意欲を高める手助けになるでしょう。
フリースクール
外出や人とのかかわりがそこまで苦でなければ、フリースクールも有効活用できます。
似たような状況の生徒が集まっているため気持ちが萎縮しにくく、のびのびと勉強に取り組めるでしょう。
悩んでいるのは自分1人きりではないと思える環境も、大きなメリットの1つになりますね。
運営方針などを事前に確認すれば、自分に合ったフリースクールが見つかるかもしれません。
ネット学習
動画などをはじめとしたオンライン教育を実施している民間企業は多いです。
講義形式の動画学習が豊富にあるので、サービスを比較してみると気に入るものがあるかもしれません。
ただし自主学習と同じく基本的には自宅内での勉強になるので、1人でがんばり続ける意欲が欠かせません。
ネット高校
近年出てきた新たな高校の形式として、ネットを活用した通信制高校があります。
単なるネット学習とは異なり高校卒業資格が得られるので、将来的な進路のブランクも防げるでしょう。
年間に何度か登校する日が出てきますが数は少なく、負担は抑えられるはずです。
お子さんにとっての大きなストレスにならないのであれば、選択肢として優良でしょう。
塾
塾にも様々な形式があるので、検討中のときは授業の様子を見学してみましょう。
個別授業や集団授業などがあり、自分に合いそうなスタイルを確認できます。
人と接するのが苦ではなく、自宅学習だと身が入らない人に最適です。
どんなサポートが適しているのか
学習サポートのための選択肢がいくつかあっても、お子さんにどのパターンがぴったりなのか見極めるのは難しいですよね。
学習支援ができる場所だからと言って無理やりに通わせてしまうと、さらなるダメージになる場合もあるでしょう。
一方で本人のストレスにならないようであれば、塾やフリースクールに通わせることで行動が習慣化しやすくなります。
もしもお子さんの生活スタイルが昼夜逆転しているなら、通学が早寝早起きの習慣を取り戻す足がかりになるかもしれません。
朝起きて出かけるというサイクルが、学校復帰への第1歩になることもあります。
しかし人のいる場に行くのが苦痛なら、ネット学習などを活用しながら自主学習のスタイルを確立させてみましょう。
誰とも直接会うことなく勉強に挑戦できるので、授業に遅れているという不安感や焦りを減らすことができます。
また、人と接すること自体には問題なくても、人数が多いと窮屈に感じてしまう子もるでしょう。
このパターンは家庭教師や個別指導塾の活用が、本人にとって適切となる傾向が高いです。
勉強サポートの成功事例
学校に行けなくなってしまった子の背景にあらゆるケースがあるように、サポートをしていくうえでの成功事例もご家庭によって様々です。
ある家庭で上手くいったからと言って、別の家庭でも成功するとは限りません。
反対に他の家庭では逆効果だったことが、自分の子にとっては適切だったというケースもあります。
一般的なサポートはいくつかありますが、たとえば成功事例が多いのはフリースクールです。
フリースクールは学校の代替として広く検討されるパターンの1つでしょう。
学校のように集団の中で勉強しながらも、学校のような強制的な雰囲気は少ないです。
フリースクールに通ってくる子は様々なバックボーンを抱えているため、不登校の子が馴染みやすく、無理のない範囲で集団生活を実施できます。
スクールによっては学校の出席としてカウントできるところもあり、実際に出席扱いを認められた生徒が少数いるのも成功ポイントです。
再登校を考えはじめたときに、集団生活に対するハードルも低くなるかもしれません。
しかしその一方で、どうしても集団の中での勉強が難しいケースもあります。
そういったときは家庭教師を利用し、勉強サポートを成功に導くご家庭もあります。
学校と同じようなカリキュラムで勉強できる一方、自宅から出ることなく、なおかつマンツーマンで指導を受けられるのが成功のカギです。
お子さんにとって最大限ストレスの少ない環境を用意できるので、勉強に対する拒否感も起きにくいでしょう。
不登校でも勉強をがんばった子の成功事例は様々あります。
不登校の生徒や親を対象とした専門のコミュニティもあるため、1人で不安なときなどに活用しながら情報を共有するもおすすめです。
まとめ
不登校生へのサポート方法や成功事例はたくさんあります。
勉強には様々なやり方がありますが、どれが本人に適しているのかは比較しただけでは分かりにくいかも知れませんが、本人のストレスにならないサポートを考える上で、まず外に出られる状況か、人に会うのが苦痛でないかを確認するといいと思います。
学習へのモチベーションの高さを探りながら、塾のような集団形態か、家庭教師のような個別形態かを検討することも大切だと思います。
いずれにせよ、少しでもお子さんが安心して勉強に取り組める環境が大切です。
家庭教師のガンバ 今村 剛