「勉強しなきゃいけないのに、なんだかやる気が出ない…」「机に向かっても集中できない…」そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。特に試験やテスト前の大事な時期に限って、やる気が出ないと焦ってしまいますよね。

実際、私たちは常に完璧なコンディションで勉強に向き合うわけではありません。時には気分が乗らず、やる気が出ない日もあります。仕方のないことなのかもしれないですが、実はそんな日にも効果的に勉強を進める方法はあるのです。今回は、やる気が出ない時の具体的な対策や工夫を、段階的にご紹介します。

 

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やる気が出ない原因を理解しよう

まず、やる気が出ない原因を探ることが大切です。代表的な以下の理由から考えてみましょう。

  • 疲労やストレス:疲れていたり、ストレスが溜まっていると、どうしてもやる気が低下してしまいます。体調が優れない時は、無理に勉強しようとしても逆効果になることもあります。
  • 目標が明確でない:勉強する理由や目的が曖昧だと、頑張る理由がわからなくなり、やる気が湧きません。
  • 環境の影響:周りがうるさかったり、散らかっていると集中できず、やる気が削がれます。

まずは、自分がやる気を感じない理由を見つめ直してみましょう。そうすることで、適切な対処法が見えてきます。

小さなアクションから始める

やる気が出ない時は、いきなり難しい勉強や長時間の勉強を始めるのではなく、まずは簡単なタスクから手をつけるのが効果的です。例えば、机の上を整理する、教科書を開く、といったシンプルな行動がやる気を引き出す第一歩となります。

これには、心理学でいう「モチベーションの先行条件」の考え方が関連していて、行動を起こすことで、徐々にやる気が湧いてくることがあります。例えば、軽い運動をしてみたり、まずは5分だけ集中してみる、といった小さなステップを踏むことがやる気につながることが多いのです。

脳を「だまして」やる気を引き出す!

「だます」というと悪いことのように聞こえますが、これはポジティブな意味です。

やる気を出すためには、実際に体を動かすことが重要です。頭の中で「やらなきゃ」と思っているだけでは、やる気は湧いてきませんよね。ただ、先に体を動かしてしまえば、脳が「やる気モード」に切り替わります。これは「身体先行型」と呼ばれる心理的な効果で、体が動くと脳がその動きに反応し、意識が高まるというものです。

例えば、掃除を始めると、最初は嫌々ながらも、徐々に掃除が楽しくなって部屋全体を片付けてしまうことってありませんか?同じように、勉強もまずは何か小さな作業を始めることで、気づけばやる気が出て集中力が高まっていくことがあるのです。

好きな科目や簡単な内容から取り掛かる

やる気が出ない時には、いきなり難しい課題に挑むよりも、まずは自分が好きな科目や簡単な問題から取り掛かるのが良いと思います。これは、成功体験を積み重ねることで、モチベーションが徐々に高まっていくためです。

例えば、得意な英単語の暗記から始めたり、簡単な計算問題に取り組むことで、「できた!」という達成感を感じやすくなり、達成感を積み重ねることで、自然と次のステップに進む気持ちが湧きあがってくるのです。

環境を変えてみる

「勉強する環境」もやる気に大きな影響を与えます。家の中で気が散ってしまう場合は、図書館やカフェといった他の場所で勉強してみるのも一つの方法です。環境を変えることで、集中しやすくなり、やる気が自然と湧いてくることがあります。

また、机の周りを整理整頓することも大切です。散らかっていると、それだけで集中力が削がれてしまいます。勉強に必要なものだけを手元に置き、視界をすっきりさせることで、やる気を保ちやすくなりますよ。

適度な休憩を挟む

長時間、集中して勉強するのは誰にとっても難しいものです。やる気が落ちてしまったときは、無理に続けようとせず、適度に休憩を挟むことも重要です。脳をリフレッシュさせることで、休憩後には集中力が戻りやすくなります。

ポモドーロ・テクニックと呼ばれる方法を知っていますか?25分間の勉強をして5分休憩、これを4セット繰り返す方法で、集中力を保ちながら勉強を進めることができるそうなので、これを試してみるのもいいかもしれませんね。

目標を設定する

やる気が出ない原因の一つに「目的が不明確である」という点が挙げられます。目標がないと、ただ漠然と勉強しているだけになり、モチベーションが低下してしまうことがあります。そこで、明確な目標を設定することが大切です。

「次のテストで◯◯点を取る」「◯◯日までにこの単元を終わらせる」といった具体的な目標を立てることで、ゴールに向けての道筋が見え、やる気が湧きやすくなります。また、大きな目標を小さく分けて段階的にクリアしていくことで、達成感を得ながら進めることができます。

まとめ

やる気が出ない時は誰にでも訪れるものです。しかし、ただ待っていてもやる気は自然には生まれてきません。むしろ、行動を起こすことでやる気を引き出すことができます。まずは体を動かしてみる、好きな科目から始めてみる、環境を整えるなど、できることから少しずつ始めてみましょう。

やる気を引き出すための工夫を取り入れて、少しずつ自分のペースで勉強を進めていけば、気づいた時には勉強に対するモチベーションが高まっているはずです。試験やテストに向けて、毎日を少しでも充実したものにしていきましょう!

家庭教師のガンバ 竹田 一成

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参考文献

上大岡トメ&池谷裕二 『のうだま やる気の秘密』 幻冬舎 P27-P35