教育と学問って何が違うの?

戦前の教育と学問の二重構造

明治時代の初代の文部大臣は森有礼です。
森文相は、「学問と教育とは区別されるべきだ」と考えていました。
学問は科学と言い換えられます。

1911年、哲学を専門にした井上哲次郎という
東京帝国大学(現在の東大)教授も、教育では事実を事実として
教えるべきでなく、国民道徳の観点から事実を判断する必要があると
述べました。

戦前には帝国大学に接続する旧制高校というエリート養成機関がありました。
戦前は旧制高校に進学したエリートに対してだけ、事実が教えられました。

戦前の日本では学問の自由は、旧制高校と大学だけに許された自由でした。
殆どの一般国民には、学問の自由はありませんでした。

現在は?

現在の日本国憲法の第23条では、学問の自由が保障されています。
戦後、歴史学を専門にした上原専禄という元一橋大学教授も、
「学問の国民化」を提唱しました。

しかし、現在、学問は国民化されているでしょうか?
義務教育でも、科学や学問の基礎は教えられています。
恐らく国民道徳の観点から、事実を事実として教えないということは
ないでしょう。

他方で、一般国民が学問の自由を行使出来るかというと、
そうはなっていないでしょう。
学問の自由を行使するには、大学院等で特別な訓練を受ける必要があります。
その為、現在も多くの国民は学問にアクセスし難い状況にある点は
変わらない可能性があります。

また、マスメディア等も事実を事実として報じているかと言えば、
そうでない場合もあります。
インターネットにも事実に基づかない情報がかなりあります。

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