小学生の学力低下って本当?|家庭教師のガンバ

小学生の学力低下って本当?

学力低下論争はどこへ?

2000年前後に社会問題にもなった学力低下論争は、かなり下火になりました。
2008年の学習指導要綱の改訂によって、脱ゆとり色が明確になったことで
その論争が沈静化したのでしょう。
しかし、結局のところ、日本の子どもたちの学力低下や学習意欲低下の要因は
うやむやにされた感が強いのが現状です。
そして6年たった今、子どもたちの、本当の学力はどうなのでしょうか?

学力は底上げ

平成26年度全国学力・学習状況調査結果によれば、
小学生、中学生ともに国算(数)の平均正答率は高くなっており、
とくに過去に平均値が低かった都道府県の底上げは顕著です。
この背景には、指導方法の改善と徹底があるといいます。
また、子どもたちの学習・生活習慣にも改善がみられ、
●学校の授業以外の学習時間が長い
●自分で計画を立てて勉強をする
●学校の宿題、授業の予習・復習をする
●読書の時間が長い
といった家庭学習習慣のある子ほど、学力が高いことがはっきりしています。
すなわち、学力低下が騒がれたことによって、
全国的に学習への意識が高まったともいえるのかもしれません。

通塾率が最も低い秋田が学力

ちょっと興味深い結果があったので、ご紹介します。
文部科学省により公表された全国の小中学生の通塾率は、平均55.7%。
最も高いのは神奈川県で、次いで奈良県、東京都、兵庫県と、
大都市の周辺が上位を占めています。
ところが公立の小中学生を対象とした全国学力テストの順位は、
1位が秋田県、2位福井県、次いで石川県、富山県、青森県。
通塾率が高い県はひとつも入っていません。
トップの秋田の通塾率はしかも、全国最低の47位。2位の福井は40位。
3~5位の石川、富山、青森も総じて通塾率は決して高くはありません。
通塾率が低い地域で、なぜ子どもたちの学力が上がるのでしょうか。
秋田県は、とくに子どもの人口の割合が低い県です。
そのため学校の指導では
「個」
を大切にした教育が徹底されているといいます。
また、家で授業の復習をしている児童生徒は8割を超えているといいます。
家庭学習を習慣化し、真面目な学習姿勢を継続できていることで、
安定して全国トップクラスの結果を出すことできるのです。
つまり学習のポイントは、一人ひとりにあった家庭学習の習慣化なのです。

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